バソカレー・・・江戸川橋大勝軒

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恐らく山田拓美のラーメン二郎と双璧をなす東京ラーメンの巨頭、山岸一雄東池袋大勝軒
どちらもボリュームがあるという共通点はあるが、目指す方向性というか、ベクトルが全く異なるラーメンである。

暖簾分けが多いところも似ているが、大勝軒の暖簾分け基準って二郎に比べると随分緩いらしく、よって美味しくない店も多いようだ。

そんな大勝軒の中でも、随分個性的な麺を提供していると局地的に話題なのが大勝軒江戸川橋店。

その話題のメニュー、バソカレーを試してみた。
我が道を行くと見せかけて、ミーハーな部分もちょっとだけ持ち合わせているのが俺の魅力である。

外の券売機で食券を購入し店内に入ると、厨房を取り仕切っていたのは浅黒い肌のエスニック系男性。
これはカレーのクオリティには期待できそうだ。

待つこと数分で提供されたバソカレー。
大勝軒の中太ストレート麺にカレールウがかかり、具はウインナーとカクテキと完熟ゆで卵。
見るからにジャンクな佇まいにテンションが上がる。

まず麺を一口。
きっちりと冷水で締められた歯応えの良さ、旨い!
大勝軒の麺って往々にして茹で過ぎで、グニャグニャ食感にがっかりすることが多いのだが、アルデンテ気味のこの麺はストライクだ!

カレーも厨房男性の見た目そのままに本格的な逸品。
辛味が強いわけではないのだが、複雑なスパイスの味わいで発汗作用も大きく、なんか夏の男の料理って感じだ。

旨い麺と旨いカレー。
このコラボレーションが奇蹟のマリアージュを奏でているかと問われれば、残念ながら答えはNOである。

この麺だったらつけ麺のスープで食べたいし、このカレーならライスにかけて食べたい。
イイトコドリのように思われるのだが、カレーにとってのライス、つけ麺にとってにスープ、共に欠くことの出来ないパートナーの不在を強烈に意識させられる、とても切ない料理になっている。

そう言えばカレーうどんもカレー南蛮も好きなのに、カップ麺以外ではカレーラーメンってまず食べない。

進取の気質に富み、柔軟な対応力を持つ俺という人間も、ことラーメンとなると何故か保守的になってしまうようだ。