承前・・・10/9鹿島槍ガーデンその2

(前の記事より続く)

2号池に戻ると、先に戻っていた友人(仮にA君)が大爆釣を演じていた。チラ見すると濃い色の蓮華を使っているようだ。タナは深いとみえる。
俺もさっきコマスを釣りまくったオリエン4g消ブラックをキャスト!藻と格闘しながらも、極力ゆっくり巻く。大遠投がきまったキャスト、着水直後にラインが張った!瞬時に竿を跳ね上げるとフッキング!いきなりドラグが唸りをあげてライン大放出。沖で大物がかかった!竿が凄まじくしなる、ドラグも鳴りっ放し、早くも腕が痛いが「締め鱒」に相応しい獲物だ、絶対に釣り上げる!
昨日管理棟で読んだ雑誌に「鹿島槍ガーデンではニンニクやプロポリスを配合したペレットを与えている」って書いてあったのを思い出す。こいつらはある意味ドーピング・トラウトだ。全然弱らないのも頷けるぜ。
格闘の末ようやく手元まで寄った。が、ネットを差し出すと暴れて再び大暴走開始!俺の顔面に容赦なく水飛沫がかかった。負けられない!何度目かのトライでようやくネットイン!間違いなく本日最大の獲物だ。願わくば今朝方ラインのノットがすっぽ抜けてみすみす逃した大物より大きくあって欲しい。肩で息をしながら震える手でポケットの携帯電話をまさぐる。すると、不意に腕から重みが消え、足元の水面に派手な水飛沫が上がる。げ!暴れてネットから落っこちちゃったよ!こうして本日28匹目の獲物はその姿を後世に残す事無く、帰っていったのだった。

…………。

呆然とする俺に折悪しく友人(仮にA君)が声を掛けてきた。「もう4時過ぎてるぜ。そろそろ行かない?」
友人(仮にA君)よ、俺は1時過ぎ頃からいつ帰っても良いと思っていた。しかし、残念ながら今この瞬間に帰るに帰れない状況に陥ったのだよ。
「あと2匹釣ってから帰る。」と俺は星一徹の勝利のVサインよろしく友人(仮にA君)に向かって右手の人差し指と中指を突き出した。そう、あと2匹で区切りの良い30匹に到達するのだ。

場所を変えながらオリエン4g消ブラックで探ると小さなアタリが。
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もうちっとも嬉しくないね、アルビノ釣っても。

さあ、あと1匹なのだが後が続かない。こまめにルアーを変えるが駄目だ。友人(仮にA君)の方から「腹減った~、もう帰ろうぜ~。腹減った~、もう帰ろうぜ~。腹減った~、もう帰ろうぜ~。」とテレパシーが送られてくる。

『アレを使って楽になるか?』
俺の中の悪魔も友人(仮にA君)に便乗して囁いてくる。


…。


…。


……。










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…。

あれ?今何かが脳裏をかすめたぞ?


邪念を振り払うように、俺が偏愛するALF2.7黒をチョイスしてキャスト。最後の最後に好きなルアーで釣り上げれば、例えそれがコマスであっても納得できようというもの。
でもこんな時に限ってアタリってないんだよね。などと考え事をしていたらラインが張った!アワセが遅れたが一応フッキング。「バレないで~、お願いだからバレないで~」とまるで浮気現場を知り合いに見られたかの如く弱気な祈りを天に捧げる。
無事にネットインに成功!最後の獲物はブラウンか…あれ?何かおかしいぞ?

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よく見ればそれは人生で初めて釣り上げたタイガー・トラウト。アルビノよりも遥かに嬉しい!!
これで気分良く締められる。ってことで納竿とした。



【釣果】
8:00~16:30
30匹(アルビノ6匹、ニジマス12匹、ブラウン11匹、タイガートラウト1匹)


【タックル】
ロッド:レスターファイン X-STREAM 63SUL
リール:05TWIN POWER 1000PGS
ライン:GT-Rトラウト・ゴールド 3.5lb


【ヒット・ルアー】
オリエン4g(消人肌、PK、SH、消マホガン、消オリーブ、消ブラック)、BUX3.0(オオツカ・オリカラ・マジョーラ)、スミスJADE、へのじファイターMD、ALF2.7(黒)

【ロスト・ルアー】

オリエン4.0(消マホガン)

【本日の総括】
上着だけでは雨具の用をなさない事もある。昨日の豪雨、今朝の大雨、これで下半身が濡れてしまったことが最大の反省点。何故今日はこんなにも集中力が持続しなかったのか?それは帰宅後に熱を測ってみたら37度を超えており、やはり体調が万全では無かったことが原因だと思われる。「管理釣り場」とはいえアウトドアにかわりない訳だし、装備は必要だなと強く思ったのであった。

そしてマナーだ。ゴミ捨て、咥えタバコ、タバコのポイ捨て、いずれも環境にも魚にも優しくないと思うんだけどな。
村田師匠のような影響力のあるお方が“管釣りにおけるマナー”を啓蒙してくれることを望む!俺自身も釣り場のスタッフに相談してみるとかできる範囲でアクションを起こすことも大事なのかもしれないが…。

とは言え、鹿島槍ガーデンが俺にとって最高の釣り場であることには変わりない。俺ごときが1日で30匹釣っちゃう管釣りなんて、しかも大物もバンバン釣れちゃう管釣りなんて、他にないかもしれない。真冬は凍結しちゃう鹿島槍、ベスト・シーズンは短い。友人ともども年内にあと一度は来ようと誓い、帰路についた。