地獄のフライト

午前1:20発のタイ航空機でまずはバンコクへ。

バンコクスワンナプーム国際空港での乗り継ぎ時間は1時間半しかないのだが、乗り換えのピークなのかトランジットカウンターは大混雑で長蛇の列。
私がゲートに到着した時には、既に優先搭乗が開始されたいた。

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待ち受けるは世界初の総二階建て超大型機のエアバス380。
勿論乗るのは初めてで、それなりに楽しみにしていたのだが、これが私のこれまでの人生で、最悪な地獄のフライトと化した。

それは機内食を食べ終えた直後に始まった。
最初に感じたのは右脇腹の痛みだった。
あれ?腹でも壊したのかな?と訝しく思ったのも束の間、その痛みは背中に突き抜けるような猛烈な痛みへと急速に発展した。

私はこの痛みに覚えがある。
今を遡ること30年前、学生時代に発症した尿路結石だ。

カードで5ドル払って機内wifiに繋ぎ症状を照らし合わせる。
間違いなく尿路結石のようだ。

タイ人の可愛いキャビンアテンダントに鎮痛薬を貰うも焼石に水である。

脂汗は止まらず、あまりの痛みに吐き気まで起こり、とても席に座っていられない。
私は機内を怪しく徘徊し、時にトイレに閉じ籠り、度々ギャレーに行って水を貰った。
水分を摂りまくって結石を膀胱まで流さねば、この痛みからは解放されないのだ。

可愛いタイ人のキャビンアテンダントが日本人アテンダントとチーフパーサーを呼んでくれた。

機内で医者を探すか?
成田に救急車を待機させるか?

の問いはいずれもノー。
鎮痛薬の処方しか手立てはないし、石が動けば痛みは消える。

チーフパーサーは本日満席につき横になれるスペースを提供出来なくて申し訳ない、と言う。
いやいや、立ってる方が楽だから気にしないでくれと返すも、上手く伝わってない気がする。

漸く痛みが治まったのは静岡県上空、着陸の少し前のことであった。

痛みとの格闘は3時間以上に及び、当然のことながら一睡も出来なかった。

私は、お陰で痛みが消えたとタイ人の可愛いキャビンアテンダントに礼を言いに行った。

羽田空港には全日空エアバス380が駐まっていた。

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なんとなくこの最新鋭機とは、良好な関係性を築けそうもないような気がする。