もつ焼きばん(祐天寺)

午後半休を取得して、夕方から優雅に散髪など。
5時30分過ぎに全て終了、しかし一年で最も陽の長いこの時期、まだ夕暮れと呼ぶにはいささか早いような充分な明るさを保っていた。

真っ直ぐ帰るのは勿体ない。

少し考えて祐天寺に寄り道することにした。
目指すは勿論もつ焼きばんである。

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口開けはいつも赤星大瓶から。
お通しの糠漬け、赤星飲みつつこれを囓ると、嗚呼、ばんに来たなぁ、と思う。

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汁豆腐半丁とマカロニは必須のつまみ。
辛くて熱い豆腐はビールと良くマッチして夏でも欠かせないし、ウスターソースをかけて頂くマカロニもどんな酒にも良く合う。
経験的に言ってマカロニサラダの旨い店にハズレはない。

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ここで食べるシロは味噌味が良い。

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なんやわ、フランスを塩で。

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飲み物はばんのレーゾンデートルとも呼ぶべきレモンサワーへとチェンジ。
レモンサワー発祥の店であるここが始発駅だとすると、究極のレモンサワーが頂ける東十条埼玉屋が終着駅と言えよう。
いずれにせよ、いずれの店でもレモンサワーは必ず注文すべきなのである。

隣の席の常連と思しき人生の先輩が話し掛けてきたので読書を中断し飲み屋談義に華を咲かせる。
立石や大井町のお互いが知る店を端緒に、とりとめのない話へと発展した。
蒲田に全く縁がないとのことだったので、私の好きな店を何軒か紹介、そして2杯目のレモンサワーを飲み終えたのを潮にお会計。
これまたいつもの2060円。
来る度に思うけど、本当に良い店である。

見知らぬおじさんと飲み屋談義をしてふと思ったけど、最近私の周りに酒を飲む人間は大勢いるのに、この手の心ある酒飲みが殆どいなくなってしまった。分かりやすく言えば、埼玉屋に誘いたい人間が殆どいないのである。
ワインもいいし、日本料理店で飲む日本酒もいい。しかし良質な大衆居酒屋にこそ、私が思う酒飲みの真実と本質が宿るような気がする。

そこにはパッケージの旅行と一人旅ぐらいの差がある。
そう言えば旅を愛する人も減ったような気がするなぁ。

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7時を過ぎてもまだ明るい6月の夕暮れ時。
私の人生もいよいよ黄昏時だ。