酒場ふくろ(池袋)

金曜日の夕方、池袋にて恒例の自己研鑽など。
自己研鑽とは、己の限界を自分自身に対して証明し続けるという、倒錯的な苦行でもある訳だが、たとえ亀の足しか持たなくとも進み続けなければ前には行けないのである。

さて、本来であれば真っ直ぐ帰って翌日の釣りに備えるべきところなのだが、翌土曜日に急遽葬式に出席しなくてはならなくなった為に釣りはお休み、そうなると早く帰る必要もない訳で、私は酒場ふくろの暖簾をくぐった。

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湯豆腐の美味しい季節である。
銘柄は感心しないけど、大瓶であるところは良い。

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ホッピーに切り替える。
湯豆腐にホッピーは不思議とよく合う。

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サンマの塩焼。
前回食べたものは冷凍ものであったが、こちらは旬の生サンマのようで、身もワタもとても美味しい。

サンマのハラワタが美味しく食べられる理由は、サンマが胃袋を持たない魚だからであり、そう言えば明日の葬儀とは私のかつての上司でもあった会社のOBのもので、彼も20代の頃に胃を全摘した為に胃を持たないのであった。
とは言えサンマほど人の役に立つ存在でもなく、世話になった記憶よりは世話をした記憶の方が遥かに多いロクでもないオヤジだったが、独特の愛敬と人の良さがあって、憎めない存在だった。

どうやら私は少し感傷的になっているのかもしれない。
それは恐らくポルトガルで付着したある種のサウダージが、まだ拭いきれていないからであろう。

全てを片付けお会計、2000円払って外に出る。
何にだって終わりはある。