ポルトガル放浪記~ポルトからリスボンへ

正直もっとゆっくりしたかったけど、日本人旅行者とはとかく慌ただしいのである。
それは国民性に起因するのではなく、バカンスの習慣を持たない為だ。
つまり日程の問題なのである。

イメージ 1

サンベント駅から各駅停車で一駅、特急停車駅のカンパニャンからアルファ・ペンドゥラールという高速特急に。

イメージ 2

途中で不安になるぐらいのスピードが出ていた。よく見ると車内前方には速度が表示されており、なんとそれは時速220kmを示していたのである。
在来線で、だ。

そんな訳で電気機関車に牽引されていた行きの特急より20分以上所要短く2時間50分程でリスボンのサンタアポローニャ駅到着。

イメージ 3

左の赤い車体はなんと工業デザインの巨匠ジウジアーロによるものなんだとか。
お洒落だ。
JRもピニンファリーナあたりにデザインを発注すればいいのに。
日本の鉄道はどんどんつまらなくなっていっている印象だ。
ま、それも老人の感傷に類するものかもしれないけどね。

駅から歩いて10分足らずで予約したホテルへ到着。

イメージ 4

なかなかポップで洒落た部屋じゃないですか。

イメージ 5

メトロとトラムを乗り継いで、世界遺産ジェロニモ修道院へ。
うっかりと逆方向のトラムへと乗ってしまいロスした時間が致命傷となり、私が到着したまさにその時に入館時間が終了したのであった。

イメージ 6

礼拝堂までは入れました。

イメージ 7

凄いな。
これで充分な気もする。

今度はバスで宿近辺に戻り、リスボンの下町アルファマ地区を散策。

イメージ 8

ボーッと歩いていたら目の前をトラムが掠めてビックリ。
こんな細い道を!こんな急勾配を!というようなところをトラムは走る。
これもまたサウダージであろう。

トリップアドバイザーで高評価を得ていた郷土料理レストランに行ってみるも何故か閉まっており、街中をうろうろして直感で決めたレストランに入る。

イメージ 9

巨大ビールとシーフードライス(料理の名前失念)。15ユーロと高い値段であったが、鍋一杯に大量の海老やら貝やらと煮込まれたボリュームたっぷりのその飯は旨かった。
そして料理の到着と時同じくしてファドが始まるタイミングの良さ。
写真左端のオレンジの服を着た女性は、たまたま写り込んだ地元の太ったおばさんではなく、ファド歌手。

イメージ 10

見かけによらず(失礼)哀愁を帯びた声が素晴らしい。
ファドは滞在中に一度は聴きに行かなければと思っていたのだが、どうやらアルファマ地区のレストランでは毎夜至るところでファドが演奏されているようだ。
この地区に宿を押さえたことは大正解だったな。

イメージ 11

その後ワインを飲みに行き、さらに寝酒用のポートワインを買って宿に戻った。

漁師ならではの早寝早起きの習慣は、ポルトガルでも健在なのだ。