ポルトガル放浪記~ポルトへ(10/21)

ホテルの朝食ビュッフェ(という和製英語はどうにかならないものか)は世界共通の微妙さがあるのが常だが、リスボンの3つ星エアポートホテルの朝食は、頭ひとつ抜けて旨かった。

あれもこれもと追加しまくりお腹一杯。

部屋も綺麗だし、バーのビールも安いし、空港は本当に目の前だし、帰りの便が8時半と早めなので、最終日もここにしたかったなぁ、と思っても後の祭りである。

チェックアウトを済ませたら、SIMカードを買いに歩いて5分の空港へ。
到着ロビーはテレビカメラ、マスコミ、一般人が黒山の人だかりを形成しており凄まじい混雑と熱気だ。
何だろう?
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極端に容量の小さいものか大きいものしかなく、店員のオススメに従って5GBのSIMカード購入。20ユーロと高めだ。

その後地下鉄を乗り継いで国鉄のサンタ・アポローニャ駅へ。
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客車と機関車の連結シーンを激写。
撮り鉄には胸アツシーンだけど、欧米人は誰一人見向きもしない。

リスボンの北300kmのポルトまでは約3時間の旅。
己の所属階級をきちんと理解しているので二等客車をチョイスしたけど、なかなか快適であった。

特急停車駅のカンパニャン駅から在来線に乗り換えて、ポルト・サンベント駅に15時過ぎに降り立つ。
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ポルトガルの伝統的な装飾タイル、アズレージョで装飾された駅は、アメリカの旅行誌で世界で最も美しい駅に選出されたこともあるのだとか。

ホテルにチェックインしたら町歩き。
の前に売店でビール買って一休み。
移動続きというのもそれなりに疲れるのである。

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トラム。
市民の足、というよりは完全に観光客向けといった雰囲気。

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ポルトのシンボル、ドン・ルイス1世橋。
エッフェル塔で有名なエッフェルさんの弟子により19世紀終わりに架けられたという二重構造の美しい橋。
上段が電車と歩行者、下段が車と歩行者という極端に段差のある珍しい二段構造は、坂が多いポルトの街ならではであろう。

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リスボンに次ぐポルトガル第二の港湾都市、しかしその規模は思いの外小さく、街並みは古く、郷愁を誘われる感じである。
ポルトガル語の単語「saudade(サウダージ)」は他言語に訳しにくい言葉だそうだが、日本語の「哀愁」が最もしっくりくるといつか何処かで読んだ。
その感覚を、頭でなく心で理解出来る気がする。
確かにここには哀愁がある。

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ホテルの店員がオススメしてくれたローカル・レストランはなんと2軒とも閉まっており、そうか、今日は日曜なのだと初めて気がついた。
已む無く路地裏のツーリスティーなタベルナで、ポルト料理のトリパスを。
イタリアのトリッパと異なりトマトは一切使わず、様々な内臓部位を豆と一緒に煮込んでいる。これは私の大好きなペルー料理によく似ている。
ライスがついてくるのもペルー料理と同様だ。とても旨い。
12.5ユーロという観光地価格を除けば言うことなし!

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夜の街をあてもなくブラブラし、ホテルに戻って寝酒は勿論ポートワイン。

スマホ内蔵の歩数計は2万歩に迫っていた。