ベトナム放浪記~ドゥオンラム村、ハノイ最後の夜(5/4)

ハノイから西に50km程のドゥオンラム村。
数百年前に建てられたという民家、井戸、寺などが残る、言わば川越のような立ち位置の村に、車をチャーターして行ってきた。

入村料2万ドンを払い、代わりに大雑把であまり役にも立ちそうにない地図を貰いゲートをくぐっていざ村へ!
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ちなみに、この村の細かい道はGoogleマップには一切記載がなく、結果的にはこの大雑把な地図と記憶に頼らざるを得なかった。

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「時間が止まったような」という陳腐な例えがしっくりとくる雰囲気だ。
村の人々の装いも現代風のそれとは異なり、日本で言うなら浴衣とか絣とかそんな感じだろうか。
更に驚いたのは売店のお婆さんがお歯黒を施していたところ。昔の日本に特有の習慣かと思っていたが、リアルお歯黒をこんな異国で目にするなんて!しかも今読んでいる大正時代を舞台とした小説にお歯黒した意地悪な伯母が出てくる点にも不思議な符号を感じた。
折角なのでお婆さんからビールを買おうと思ったが、冷えたものはなく断念。残念。

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村の中は迷路のようで、数少ない観光客は皆ガイドを連れており、一人で歩いているのは私ぐらいなものである。

2時間ほど散策し、タイムスリップ感を存分に味わってから、私は再び入口のゲートをくぐりドライバーの元へ戻った。

ホテルに戻ってシャワーを浴び、遅めの昼食にpho10へ。
これは私が初めてハノイに訪れたときに、可愛くて親切なホテルのレセプションの女の子が「私が世界で一番美味しいと思うフォー」とお勧めしてくれたレストランで、店員に愛想の欠片も無い上に他店の1.5倍の値段だけど、確かに旨いのである。
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pho tai。
さして広くもない店内は観光客と地元の人が半々といったところだろうか?
やはりダックキムのブンチャーとこの店のフォーは、ハノイに来たら欠かせないと再確認した。

その後ホアンキエム湖のほとりのベンチで本を読んでいると、俄に雲行きが怪しくなってきた。
これはヤバイかもしれないとホテルに向かって歩き出すと、暫くして大粒の雨が落ちてきたかと思うと、それは瞬く間にスコールへと発展した。
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私は近くのビアレストランに避難して、ハノイでは珍しい500mlの生ビールを飲みながら本の続きを読んで雨をやり過ごした。

さて、ハノイ最後の夜、私はナイトマーケットをうろうろしてお土産ショッピング、然る後に初日の夜に行ったBEER CORNERへビールを飲みに行く。
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とんでもない混雑だが、私が行くと丁度一人分の席が空いており、ビールとソーセージをオーダー。
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生ビール100円、ソーセージはこのボリュームで250円、結局生ビール1杯、瓶ビール2本、ソーセージで12万ドン(600円)。昨日の糞みたいなレストランの1/5以下である。

客が来る度に即席のテーブルをどんどん路上に広げていく店員たち。
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しかし見廻りの警察が来ると客を立たせてあっという間に席を片付けて道を空けて何もなかったような素振り。
警察が立ち去ると再び道路に即席の席を沢山作って客たちを座らせる。
そして再び警察がやってくると...。
私が滞在していた時間だけでこのドリフのドタバタ劇のような催しは3回も行われた。

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マジックをやるバスカーなども現れて辺りは大にぎわい、なかなかに楽しくはあったのだが、マジシャンの私物から流れる大音響のBGM(キャスターのついたポータブルPAシステムのようなものを持っていた)と大量の見物客にブチキレた向かいの店のおかみさんが物凄い剣幕でマジシャンに文句を言いに来てショーは唐突に終了した。

ここらが潮時と、私も会計をお願いしてホテルに引き上げた。

帰り道にコンビニでビールを買い、ホテルの部屋でささやかな酒宴は続く。
ベトナム最後の夜。