ベトナム放浪記~雨のFANSIPAN(5/2)
ベトナムの祝日も終わり、ようやく町は少し落ち着きを取り戻してきたようだ。
ベトナム最高峰、否、ベトナムのみならずインドシナ半島の最高峰、Mt.FANSIPANは何を隠そう(隠してないけど)ここサパにある。
標高3143mのこの山、以前は2日がかりで登山するしか山頂に立つ手立ては無かったのだが、2016年にギネスブックに世界最長と認定されたロープウェイが開業したことにより、誰でも簡単に行けるようになったそうだ。
そして、ここに登ることが今ベトナム人に大人気なので、ベトナムの祝日が終わり観光客が帰るまでは近付かない方がいいと宿のご主人に強く勧められ、この日まで取っておいたのである。
しかし。
雨である。
9時頃から降り始めた雨は、徐々に強くなっているかのようだ。
おまけに霧まで濃くなってきて(というか標高の高いサパ、霧でなくて雲かもしれない)登山日和とは言い難いが、ファンシーパンの山頂は3000M超なのである。もしかしたら雨雲より上かもしれないという甘い期待を胸に、ケーブルカーとロープウェイのセット乗車券850万ドン(4000円超!)を購入し、山頂を目指す。
世界の車窓から。何も見えねえ。
さて、山頂に到着し、ロープウェイを降りると、困ったことに結構な雨である。
雨季のタイで学んだことは、東南アジアの雨は長くは続かないということ。
待っていればそのうち止むだろう。
...。
......。
.........。
止むどころか弱まりすらしないじゃないか!
私は売店でまるでごみ袋のような簡易レインウェアを約100円で購入し、決死の覚悟で雨の中に飛び出した!
雨に濡れた石段を延々と登る。
滑りやすい我がトレッキングシューズがとにかく心配である。
雲に覆われ何も見えないのかもしれないと覚悟していたが、流石に3000m超の高地、低い雲よりも上にあるため視界は開けていた。
むしろ下界と隔てられた神秘的な感じが凄い。
そして更に登ること数分、いや、高地で息切れするのでもっとかかったか、私はついにインドシナ半島最高峰に到達した。
海抜3143m。
登山した訳ではなく、ケーブルカーとロープウェイを乗り継ぎ、自力で登ったのはロープウェイの駅からの600段程の階段だけだが、それでもそれなりの感慨がある。
言葉はいらない。
大雨にも関わらず結構な人出、そしてその殆どはベトナム人である。
条件が良かったら、そしてベトナムの祝日に来てしまったら、確かに恐ろしいことになりそうである。
物価がベトナムの2,3倍する日本から来た私にすら高く感じるロープウェイの料金だが、それでもこれだけ多くの人が訪れるということはいかにここが人気なのかということが伺える。
確かに富士山頂にロープウェイで行けるなら、何の躊躇いもなく1万円払う日本人は大勢いることだろう。
世界の車窓から、復路編。
私が帰る頃になってようやく雨足は弱まってきた。
しかしすれ違う登りロープウェイを見れば、どのゴンドラも大変な混雑具合。天気の回復を待っていた人が大勢いたのであろう。
考えてみれば、人の逆を行き空いた山頂で幻想的な風景を堪能した私は、大雨の日に真鯛を釣りに行き、見事大鯛を仕留めたようなものかもしれない。
その後はsapa marketやらスーパーマーケットやらを冷やかす。
欲しいものは何もない。
一旦止んだ雨だったが、夕方から猛烈な豪雨に見舞われて私はカフェに避難、ハノイビールを飲みながら読書に勤しむ。正に晴耕雨読なカントリーライフ、のんびりしていていいものだ。
雨は1時間以上降り続いてからようやく小降りとなったので一旦ホテルへ。
読み終えた文庫の続きを手にし、傘を借りてから夕食を摂るために再び町に出た。
前夜散策しているときに、やたらと賑わっている気になるレストランを見つけたので突撃。
ローカル・フードと記載のあった鹿の焼肉。
とても旨かった。
ベトナム料理は幅が広く、奥が深く、何でも旨い。
私の中ではタイ料理を超えて、今のところアジアで一番、もしかしたら和食を除けば世界で一番好きな料理かもしれない。
ホテルへ戻ってビールを飲んでいると、再び雨が激しくなってきた。
これは明日サパを離れなければならない私の涙雨かもしれない。
ベトナム最高峰、否、ベトナムのみならずインドシナ半島の最高峰、Mt.FANSIPANは何を隠そう(隠してないけど)ここサパにある。
標高3143mのこの山、以前は2日がかりで登山するしか山頂に立つ手立ては無かったのだが、2016年にギネスブックに世界最長と認定されたロープウェイが開業したことにより、誰でも簡単に行けるようになったそうだ。
そして、ここに登ることが今ベトナム人に大人気なので、ベトナムの祝日が終わり観光客が帰るまでは近付かない方がいいと宿のご主人に強く勧められ、この日まで取っておいたのである。
しかし。
雨である。
9時頃から降り始めた雨は、徐々に強くなっているかのようだ。
おまけに霧まで濃くなってきて(というか標高の高いサパ、霧でなくて雲かもしれない)登山日和とは言い難いが、ファンシーパンの山頂は3000M超なのである。もしかしたら雨雲より上かもしれないという甘い期待を胸に、ケーブルカーとロープウェイのセット乗車券850万ドン(4000円超!)を購入し、山頂を目指す。
世界の車窓から。何も見えねえ。
さて、山頂に到着し、ロープウェイを降りると、困ったことに結構な雨である。
雨季のタイで学んだことは、東南アジアの雨は長くは続かないということ。
待っていればそのうち止むだろう。
...。
......。
.........。
止むどころか弱まりすらしないじゃないか!
私は売店でまるでごみ袋のような簡易レインウェアを約100円で購入し、決死の覚悟で雨の中に飛び出した!
雨に濡れた石段を延々と登る。
滑りやすい我がトレッキングシューズがとにかく心配である。
雲に覆われ何も見えないのかもしれないと覚悟していたが、流石に3000m超の高地、低い雲よりも上にあるため視界は開けていた。
むしろ下界と隔てられた神秘的な感じが凄い。
そして更に登ること数分、いや、高地で息切れするのでもっとかかったか、私はついにインドシナ半島最高峰に到達した。
海抜3143m。
登山した訳ではなく、ケーブルカーとロープウェイを乗り継ぎ、自力で登ったのはロープウェイの駅からの600段程の階段だけだが、それでもそれなりの感慨がある。
言葉はいらない。
大雨にも関わらず結構な人出、そしてその殆どはベトナム人である。
条件が良かったら、そしてベトナムの祝日に来てしまったら、確かに恐ろしいことになりそうである。
物価がベトナムの2,3倍する日本から来た私にすら高く感じるロープウェイの料金だが、それでもこれだけ多くの人が訪れるということはいかにここが人気なのかということが伺える。
確かに富士山頂にロープウェイで行けるなら、何の躊躇いもなく1万円払う日本人は大勢いることだろう。
世界の車窓から、復路編。
私が帰る頃になってようやく雨足は弱まってきた。
しかしすれ違う登りロープウェイを見れば、どのゴンドラも大変な混雑具合。天気の回復を待っていた人が大勢いたのであろう。
考えてみれば、人の逆を行き空いた山頂で幻想的な風景を堪能した私は、大雨の日に真鯛を釣りに行き、見事大鯛を仕留めたようなものかもしれない。
その後はsapa marketやらスーパーマーケットやらを冷やかす。
欲しいものは何もない。
一旦止んだ雨だったが、夕方から猛烈な豪雨に見舞われて私はカフェに避難、ハノイビールを飲みながら読書に勤しむ。正に晴耕雨読なカントリーライフ、のんびりしていていいものだ。
雨は1時間以上降り続いてからようやく小降りとなったので一旦ホテルへ。
読み終えた文庫の続きを手にし、傘を借りてから夕食を摂るために再び町に出た。
前夜散策しているときに、やたらと賑わっている気になるレストランを見つけたので突撃。
ローカル・フードと記載のあった鹿の焼肉。
とても旨かった。
ベトナム料理は幅が広く、奥が深く、何でも旨い。
私の中ではタイ料理を超えて、今のところアジアで一番、もしかしたら和食を除けば世界で一番好きな料理かもしれない。
ホテルへ戻ってビールを飲んでいると、再び雨が激しくなってきた。
これは明日サパを離れなければならない私の涙雨かもしれない。