カマス狩り・・・4/8庄治郎丸(平塚)

数日間吹き荒れた春の嵐的な風がまだ残りそうな日曜日。

私にとっては釣りに費やせる貴重な休みなので沖に出ることに迷いはないが、小潮周りでもあるし、ポイントによっては大時化だろうし、種目選びが難しいところ。

消去法だと無難に風裏のアジだが、今しか狙えない獲物も捨てがたく、残り釣期の短いカマスをチョイスし平塚へ向かうことにした。

風予報を嫌ってか客は少なく、日曜日だというのに片舷4人の大名釣り。
いや、大名狩りである。
タチウオジギング用のトレブルフックを3つ付けただけの仕掛けをカマスの群れの中をひたすら往復するだけの釣り方を、「釣り」と呼ぶには若干の抵抗があるのだ。

定時より10分程早めに出船。
港を出ると結構な波とウネリだが、灘寄りをスイスイ走って瀬の海へ。
ポイントには船数少なく、カマスの終末期であることが窺える。

さて、指示タナ120~150mといった浅めのポイントからスタート。
この日前半は魚の移動が早く、ポツポツといった釣れ具合。
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まあ型が良いので10本も釣れば、否、狩れば充分だと控えめに挑む。
しかし、10時過ぎに濃い群れを捉えてほぼ入れ掛かり状態となった。
フォールであたる、巻きで掛かる、いったいどれだけ魚影が濃いのだろうか?

調子にのってポンポン釣ってクーラーに入れていたら、蓋が閉まらなくなりそうになってきたので、私は早めの昼食休憩を摂ることに。
既に食べるには充分すぎる数を確保していたし、情緒の欠片も魚との駆け引きもない無慈悲な乱獲に飽きてきたこともある。

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風は衰えることなく吹き続け、むしろ風向きが真西からやや南寄りに変わってくると、海況は更に悪化した。

全員が既にお腹一杯状態、船長も半笑いで定時より2時間早い12時前に海況の悪化を理由に沖上がりを告げたが、これからお裾分け行脚に繰り出さねばならない私としては大変に好都合であった。
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【釣果】
6時50分出船、12時沖揚がり
カマス40本
外道:サバ


【タックル】
ロッド:アルファ・タックル・イカオニ190
リール:DAIWA シーボーグ300J-L
ライン:PE4号


【本日の総括】
食べるために釣るというのは私の釣りの第一義で有るわけだが、食べることしか目的としていないのはこのカマスの引っ掛け釣りという名の狩りだけである。

自宅に帰る前に先ずは実家に立ち寄り、塩焼用と湯引き用にちゃちゃっと捌く。
最近刺身の旨さに開眼したという実家の新入り猫さんが鈴のような声で鳴きながらすり寄ってくる。普段はダミ声で鳴くのでそのギャップが可愛らしい。
薄く削いだ身を与えると夢中でかぶりついた。

そして家に帰り残りの魚を猛烈な勢いで捌く。
20本ほどを片袖に開いて干物用、残りは塩焼用と刺身用である。

下処理の目処がついたら川向こうに住む会社の同僚にしてバンド仲間のパール・マッカートニー(仮名)に来て貰い、刺身用、塩焼用、そしてピチッとシートにくるんだ仕込み済みの干物用をたっぷりとプレゼント、その後に車を駆って実家に干物を届ける。

漸く私が晩御飯にありつけたのは19時であった。疲れはてた。早上がりで本当に良かった。

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カマスの炙りは代替不可能なカマスでしかあり得ない美味。
脂が乗っていて皮目に独特の香りがあり旨い。

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ふわふわの塩焼も言わずもがな旨い。

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水深120mで釣れた、否、掛かった太ったマサバはシメサバで。これもとんでもない脂のノリで最高に旨かった。まさにトロサバである。

残りは干物を大量生産して保存。
暫くは美味しいカマスを堪能できそうだ。

今シーズン最初で最後のカマス狩りは、かくして大成功で終わった。

ここからまた暫く慌ただしい日々が続きそうであるが、カマスの干物をつまみながら、なんとかやり過ごすとしよう。