郷愁・・・桂花ラーメン池袋サンシャイン60通店

昼過ぎから会社を抜け出し池袋にて恒例の自己研鑽など。

ついでに東池袋の赤い看板でブランチを摂ることも恒例なのだがこの日は長い行列、並ぶほどの価値もあるまいと鬼金棒に向かうとこちらも行列、あてもなく放浪を開始した刹那、客の居ない桂花ラーメンが目についた。

桂花。
我が青春の残滓。
タナトスと戦っていた学生時代に、毎週のように食べていたソウルフード

しかし、桂花は倒産し、同郷の味千の援助を得て辛うじて存続しているに過ぎないのだ。
青春の残滓とは一種の幻想である。

イメージ 1


あの硬派な桂花にビールがあることが既に画期的とも言える訳だが、よりによってスーパードライの350ml缶という、ビールを愛して止まない私にとって厄災とも言える選択をしている時点で、桂花の斜陽を受け入れざるを得ない。
ビールを置いておけば何でも良いわけではないのだ。

イメージ 2


オーダーは勿論桂花の看板メニューである太肉麺。
やっぱり麺は変わりましたね。
昔の弱者を退けるようなゴワゴワの太麺ではなく、ツルンとした食感の中太麺だ。

スープは悪くない。
しかし塩分濃度がやけに高く、反比例するかのようにコクは無い。
しかし当時の桂花が既にスープのブレが半端無かったからな。
当時の100点スープには遠く及ばず、当時のハズレスープよりはかなりまともだという位置付け。

主役の太肉は、うーん、まぁ及第点かな。当時を思い起こさせる味がする。

しかしサイドメニューの充実も桂花の落日を感じさせるに充分なわけだが、細麺をラインナップするってどうなのよ?

マクドナルドがライスバーガー売るようなもんなんじゃないの?

多様性は歓迎しよう。
しかし迎合は認める訳にはいかない。

私の右の視界の可視範囲の境界線に、桂花ラーメンポイントカードというチラシが見えるような気がする。
有り得ない。

私は素早く丼を空にすると、右を見ないように足早に店を出た。