都市伝説・・・ラーメン二郎新宿小滝橋通り店
雨の日曜日。
天気以上に私の気分がじめじめしていたのは、全くもって気の進まない行かねばならぬ仕事の類いが朝からあった為である。
14時過ぎに仕事を終えて外に出ると、私の心と空模様がまるでシンクロしたかのように雨は止み、薄日が差している。
ところで梅雨時は私のような癖毛の持ち主には非常に耐え難い季節だ。
雨と湿度に殺られてレス・クレイプールの変態的なベースラインを凌駕するほどにウネル己が頭髪に辟易し、その後私は馴染みのサロンに足を伸ばして髪を切ってもらう。
ザクザク切って夏仕様、これであと2ヶ月はもつだろう。
さて、この日は19時から都内某所にて開催されるトークショーに行くことになっている。
余った時間を有効活用すべく、私は新宿で降りてあるラーメン店を目指した。
ラーメン二郎新宿小滝橋通り店。
最近ネット上でこの店のラーメンが劇的に旨くなったとの都市伝説さながらの情報をやけに目にするのである。
あの小滝橋通り店だぜ、そんな訳あるかよと全く信じていなかった反面、機会があれば試したいという好奇心もあり、中途半端に時間を持て余していたのを幸いとばかりに訪れた。
ん?
ビールのおつまみとして提供されたチャーシューがいつになく旨い。
冷静に考えてみれば17時という従来の小滝橋通り店であればガラガラのアイドルタイムにほぼ空席が見当たらないこの状況は、既に何かを物語っていたのだろう。
豚入りラーメン、麺硬め、野菜多め、ニンニク少し。
なんだ、このボリュームは!
野菜と豚を掻き分けてまずは麺。
密度が高く歯切れ良い麺、確かに以前よりも旨い。野菜のしゃきしゃき感もなかなかのものだ。
そしてこの豚のボリューム、しかもしっとりとしつつもホロホロ崩れる極上の食感と味で、私の知っているかつての小滝橋の豚とは完全に別物である。
夢中で完食。
スープの乳化具合も以前より強い印象だ。
厨房のスタッフはいつもの人なのに、噂通りにラーメンは以前とは良い意味で全くの別物へと変貌を遂げていた。
長らく二郎の間では人気下位店舗として低位安定の評価が定まっていた感のある同店だが、おつまみ付でビールが飲める上にいつも空いているという理由から私としては憎からず思っていた。
移転後にこれまた劇的に旨くなったと評判の歌舞伎町店は移転と同時にメニューからビールが消えた為、この新生小滝橋通り店は私の中でかなり貴重な上位店へと格上げされたと言えよう。
そしてこのようなポジティブな劇的変化は、私のようなロートル・パンク・サラリーマンにとってのある種の希望ですらある。
つまり向上への意志さえあれば、幾つになろうと人は進歩することが出来るのだ。
味のみならず予想以上に上ぶれした量に撃沈寸前、その後のトークショーでは半ば放心状態に陥ったが、この無感覚は決して悪い感じのものではなかったのである。
天気以上に私の気分がじめじめしていたのは、全くもって気の進まない行かねばならぬ仕事の類いが朝からあった為である。
14時過ぎに仕事を終えて外に出ると、私の心と空模様がまるでシンクロしたかのように雨は止み、薄日が差している。
ところで梅雨時は私のような癖毛の持ち主には非常に耐え難い季節だ。
雨と湿度に殺られてレス・クレイプールの変態的なベースラインを凌駕するほどにウネル己が頭髪に辟易し、その後私は馴染みのサロンに足を伸ばして髪を切ってもらう。
ザクザク切って夏仕様、これであと2ヶ月はもつだろう。
さて、この日は19時から都内某所にて開催されるトークショーに行くことになっている。
余った時間を有効活用すべく、私は新宿で降りてあるラーメン店を目指した。
ラーメン二郎新宿小滝橋通り店。
最近ネット上でこの店のラーメンが劇的に旨くなったとの都市伝説さながらの情報をやけに目にするのである。
あの小滝橋通り店だぜ、そんな訳あるかよと全く信じていなかった反面、機会があれば試したいという好奇心もあり、中途半端に時間を持て余していたのを幸いとばかりに訪れた。
ん?
ビールのおつまみとして提供されたチャーシューがいつになく旨い。
冷静に考えてみれば17時という従来の小滝橋通り店であればガラガラのアイドルタイムにほぼ空席が見当たらないこの状況は、既に何かを物語っていたのだろう。
豚入りラーメン、麺硬め、野菜多め、ニンニク少し。
なんだ、このボリュームは!
野菜と豚を掻き分けてまずは麺。
密度が高く歯切れ良い麺、確かに以前よりも旨い。野菜のしゃきしゃき感もなかなかのものだ。
そしてこの豚のボリューム、しかもしっとりとしつつもホロホロ崩れる極上の食感と味で、私の知っているかつての小滝橋の豚とは完全に別物である。
夢中で完食。
スープの乳化具合も以前より強い印象だ。
厨房のスタッフはいつもの人なのに、噂通りにラーメンは以前とは良い意味で全くの別物へと変貌を遂げていた。
長らく二郎の間では人気下位店舗として低位安定の評価が定まっていた感のある同店だが、おつまみ付でビールが飲める上にいつも空いているという理由から私としては憎からず思っていた。
移転後にこれまた劇的に旨くなったと評判の歌舞伎町店は移転と同時にメニューからビールが消えた為、この新生小滝橋通り店は私の中でかなり貴重な上位店へと格上げされたと言えよう。
そしてこのようなポジティブな劇的変化は、私のようなロートル・パンク・サラリーマンにとってのある種の希望ですらある。
つまり向上への意志さえあれば、幾つになろうと人は進歩することが出来るのだ。
味のみならず予想以上に上ぶれした量に撃沈寸前、その後のトークショーでは半ば放心状態に陥ったが、この無感覚は決して悪い感じのものではなかったのである。