実家から呼び出しあり。
今年の7月に飼い猫が死んで以来、なんとなく実家とも疎遠気味である。
こうやって魚をねだりに来ていた猫がいない状況には、まだ上手く対応できていないのだ。
折角なので年老いた母に餃子を作って貰った。
極端な偏食だった子供時代、そして成長した後も実家の九州風の甘い味付けの料理が嫌いだった私にとって、この見てくれの悪い餃子こそが真の
ソウルフードである。
そういえば餃子を食べる私を、向かいの席から物欲しそうに猫が見つめていたことがあったなぁ。
なんとなく居たたまれない気持ちになり、食事を終えると私はそそくさと実家を後にした。