権威主義

権威にすり寄るような生きざまを、私は好まない。

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と言いながら、かつて徳川幕府献上品であった横須賀沖のブランド真鯛には目がないのであります。

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1.2kgというサイズは、釣趣的には物足りないけど、浜値ではもっとも高額で取引されるゾーン、正にブランド真鯛だ。

しかも小振りなサイズながらプックリと太ったグラマラス・ボディ。
捌くと腹の中からはラードの塊がたっぷり出てきた。

包丁は脂でベタベタ。

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このぐらいの大きさだと、殊更旨いのが皮目である。
皮を引かずに切り分けて皿に並べたらガスバーナー、ファイヤー!!

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雑な包丁使いと盛りで見てくれは最悪だが、甘味と旨味、そして炙りの風味も豊かな正に絶品!

ことほど左様に私が横須賀沖のブランド真鯛を愛するのはブランドという権威に惹かれているわけではなく、釣って楽しく食べて美味しいからに他ならない。

しかも簡単には釣れないからこそ釣る悦びも食べる喜びもひとしおなのだ。