写真は無いが記録は残っている。

まったく、釣りに行けない(というか行かない)上に、巨大なつけ麺を完食してしまって、怠惰この上ない日曜日。

本来ストイックで求道的な私としては耐えられない休日の使い方である。

そんな訳で夕暮れの河川敷を私は走った。

思えば今年の花粉は数年ぶりに発狂しそうなぐらい酷かった。
たまにマスクをしたランナーを見かけたけど、か弱い私にはそんな苦しい真似はとても出来ない。
お陰で3ヶ月以上もジョギングを休む羽目となった。

GWが空けてから恐る恐るジョグを再開したが、私はすっかり走ることの出来ない身体に戻っていたことに驚いた。
とにかく直ぐに苦しくなる、脚が攣る、息が上がる、まったく楽しくない。

そして5kmも走ると翌日は筋肉痛に襲われる始末。

何かを積み上げる過程はとても時間がかかるものだけど、何かを失う過程はあっという間だということを再確認、人生とは根本的に切ないものなのである。

週に一回程度、5kmから再開して今日が8度目のラン。

序盤の2kmで訪れる脛の攣りが起こらなかったので行けるところまで行ってやろうと気合を入れたが、19時25分、日没によりサスペンド

持続時間57分55秒、距離は10.19km。

持続時間のひとつの目安である60分まであとひと息、惜しい!しかし距離のひとつの目安である10kmを辛うじて超えたのは良いことである。ペースなんてこの際どうでもいい。
しかし最大の収穫は楽しく気持ちよく走れたことだ。

晩夏の風物詩的な国民的偽善番組(ちなみに私は偽善を否定しない。やらぬ善よりやる偽善。)のせいで走ることは苦行なのだと私自身も思っていたけれど、自分のペースで思い通りに走れると楽しいし何より気持ちがいい。
遅れてきた中年ランナーにとっては出来なかったことが出来るようになる悦びというのも日常ではなかなか味わえないことだし(出来てたことが出来なくなる哀しみは無数にある)、何よりも身体を動かした後のビールはいつもの100倍美味しい。
怪我さえしなければ良いことずくめである。

この日のビールも格別であった。

走ることはこれからどんどんオフシーズンへと向かうが、私は徐々に走る人生を取り戻していくつもりだ。

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