草津湯(矢口)

私の故郷にして今なお地元でもある東京都大田区にはいくつかの温泉銭湯があり、その多くが特徴的な黒湯である。

たまには黒湯温泉に入りたくなるのは、大田区で生まれ育った私に宿命的に刻まれた傾向なのかも知れない。

1年ぐらい前のある日、訪れた馴染みの黒湯温泉銭湯が臨時休業だった為に慌てて検索して見つけた矢口の草津湯。
以来ここが私のメイン銭湯となった。

まずバスタオルとタオルのセットが100円という安さ。
ちなみにこのセットには洗面器、石鹸、リンスインシャンプーもついてくる。
浴場内には洗面器もボディソープもリンスインシャンプーも常備されており、何故わざわざ貸してくれるのかは不明だが。
とにかく気が向いた時に手ブラでフラリと立ち寄るには最高である。

次にメインの湯船の温泉は、銭湯では珍しく源泉掛け流しである。
その為日によって黒湯の濃度に濃淡がある。
蒲田や六郷の温泉銭湯で見られる漆黒のお湯とはかなり風合いが異なりライトなお湯だけど、気持ちの良い風呂だ。

更に豊富なマッサージ風呂も魅力的。ジェットバスの水流は最高レベルだし、腰回りのマッサージ風呂は全方位からバブルで刺激されて気持ちがよく、珍しいことに肩こりに効果的な打たせ湯なんてのもある。

おまけにサウナは無料で開放されており、追加料金なしでいくらでも利用出来る。

また脱衣所にある2台のドライヤーも無料という気前の良さ。

そして最高なのはアルコール類のメニューが豊富であること!
生ビールにレモンサワー、缶チューハイ、そして銘柄がスーパードライとは言え大瓶まで用意されている。
サウナでカラカラになった後だと、スーパードライのようなコクの無いビールも悪くない。
ちなみに大瓶は480円也。

もしこの銭湯の経営権を某シラネ氏のようなタイプの人間が握ったら、おそらくタオルセットは240円に、サウナは250円の追加料金、ドライヤーは3分20円に、そして瓶ビールは中瓶にサイズダウンした上で520円へと値上げされるであろう。

地元民のオアシスとも言うべきこの銭湯、まぁ私は地元民というにはちょっと無理があるけれど、いつまでも存続して欲しい。

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