プログレッシヴ・タイラバ…11/2TW

10月に関東地方を立て続けに台風が通過してから、それまで不振を極めていた観音崎~横須賀沖の真鯛戦線に異常事態が訪れた。
 
タイラバを始めて6年目のシーズン、かつてここまで連日釣れ盛っている状況など見たことがない。
 
千載一遇のチャンス到来である
 
ところが人生とは思い通りにいかないもの、出張・休日出勤・個人旅行と立て続けに予定が入り釣りをする時間は奪われ続け、遂に10月は月間釣行回数1回という釣り人生最低の記録を残してしまった。
 
これがカワハギとかアジとかフグとかアオリイカとかが釣れ盛っているのであれば、気にはなるもののこんな地団駄を踏みたくなるような気分にはなるまい。
しかしこと観音崎沖ブランド真鯛となると話が違う。釣りへの思い入れもターゲットとしての格も他の釣りとは次元が異なるのだ。
 
野毛屋の真鯛船が休船となる小潮周り、しかも長潮ではあるが、2名以上集まればいつでも出るフレキシブルさがチャーターボートの魅力。
見知った二人の猛者と初挑戦の方と私の4人が集まり出船。
なかでも最近キャスティングタイラバにハマっているという猛者Aは前回の長潮でも8枚釣ってるとのことで「今日はツ抜けするかな?」などと信じがたいことを宣う。
 
そう、キャスティングタイラバは潮が動かない時こそ威力を発揮すると予約の電話を入れた時に船長から聞かされ、私も一応シーバスタックルを持ち込んでみた。
ここのところ小潮周りでも爆発的釣果を叩きだしているのはキャスティングによるところが大きいらしいのだ。
半信半疑というよりも三信七疑という感じ(キャスティングではタイラバの肝であるタッチ&ゴーが出来ないのでは?)ではあったが、開始直後から恐ろしい場面に遭遇した。
 
現着時は若干の下げ潮が残っていた。
大ドモの猛者Bが立て続けにヒットさせるもこれはいずれもホウボウ。
本命に関してはまずはキャスティングの猛者Aが早々に塩焼きサイズをヒット&ゲット。
次いでバーチカルな旧式の私に塩焼きサイズがヒット&ゲット。
長潮でもあっさりと本命の顔が拝めるとは好調は持続中のようだ。
 
しかし潮が止まり、上げ潮が流れる時間になっても前日の大雨の影響で上側だけ下げ潮が残り潮が相殺される形で船は動かない。
潮が本格的に動き出すまでは我慢の時かな~と思っていると、
「ヒット!」
キャスティング猛者Aが本命をヒット&ゲット。
「またヒット!」
立て続けに声を出したキャスティング猛者Aは次にヒラメをゲット。
「きたー!」
声の主は勿論キャスティング猛者A。
信じられない状況だが、4人で糸を垂らしているのにキャスティング猛者Aにしかアタリが無いのは紛れもない事実。
これは試すしかなかろう。キャスティング・タイラバとやらを…。
 
猛者Aに一通りレクチャーを受ける。
ラバージグのセッティングも変えた方が良いとのことだったが面倒なのでこれはパス、攻め方のみを教わって開始!
 
「何かへんな感じでしょう!」と笑いながら船長。
その通り、自分が何をやっているのか、何を狙っているのか、正しいことをやっているのか、さっぱり分からない。
 
投げて最初の着底は糸ふけで取る。当然タッチ&ゴーなんて決まりやしない。しかし巻いて落とす時にややカーブフォール気味に落とすとタイムラグなく巻くことは可能だ。
しかしバーチカルに比べると手返しが悪い。面倒臭い。体力も使う。
 
もういいかな~?などという弱気が頭を過ぎったその刹那、
“ズドン!”
???
あれ?なんかキタ━(゚∀゚)━!
キャスティングで掛かる真鯛ってこんなに引くのwww!?
 
しかしこれはワラサでありました。
青物の引きは真鯛のような品は無いけど、シーバス・タックルでワラサを釣り上げるのはスリリングで悪くないかもしれない。
まさかこの後2本も釣れるなんてこの時は知るよしもなかったのだけれどwww。
 
外道とは言え魚が掛かったことで多少自信らしきものも芽生え、淡々と粛々と前のめりにキャスティングに挑む。
すると…
“ゴンゴンゴンッ!”
“おおっ!”
“ズドン!”
「キタ━(゚∀゚)━!!!」
このアタリ、この引き、間違いなく真鯛である。
キタ。本当にキタ。キャスティングでキタ━(゚∀゚)━!!!
 
後の検量で1.9kgだったこの真鯛は、私が初めてキャスティングタイラバて釣った記念すべき獲物となった。
 
そしてこの日私はここまでの半年に及ぶ今シーズンの第二忠丸で釣った真鯛の総数を上回る6枚もの真鯛を釣り上げたのであった。
 
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【釣果】
5時出船、13時沖揚がり
真鯛6枚(1.9kg、1..0kg、0.9kg、0.8kg、塩焼きサイズ2枚)
外道:ワラサ(未計量)3本
 
 
【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号
 
<キャスティング> 
ロッド:Tailwalk Snatch S70MH
リール:SHIMANO TWIN POWER MgC3000
ライン:PE1号、リーダー:フロロ4号

【本日の総括】 
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 同船者と船長にワラサ2本と真鯛2枚を進呈してもまだこんなに。
苦戦続きの今シーズン、ここにきて嬉しい悲鳴である。
横須賀沖真鯛祭りに間に合ってよかった~!
 
そしてキャスティング・タイラバである。
タナが低い秋鯛狙いの潮が小さい時には確かに有効な手法だと思われる。
潮が効いてくるとむしろバーチカルに軍配が上がるのではという時間帯もあったので、攻め分けることでよりタイラバを有効かつ効率的に楽しむことができるかもしれない。
もう少し研究してみよう。
 
さて真鯛は数日寝かしてから食べるとして、まずはワラサの腹側の身の刺身と前日釣ったヒラメの刺身で一杯。
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ワラサは脂ノリノリ、こちらも少し熟成させた方が旨そうな感じ。
そしてヒラメは…。う~ん、二日目も全く旨みがない。
個体差か季節要因か締め方が悪いのか?
昨年同じポイントで釣ったヒラメはもっと旨かったように記憶しているので、もう少し水温が下がってから再チャレンジしたい。
 
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1.9kgのカマだけは塩焼きにして頂きました。
タイのタイも久々にほじくり出して見た。記念すべき真鯛ですからね。