亀城根イカ祭り…3/22庄三郎丸

 
今週こそはちゃんとアオリを釣るべく平塚へ。
ここのところ亀城根の深場でヤリイカ混じりでアオリが好調らしい。
 
しかし相模湾は春の濁り潮が入りこみメダイ・フィーバー真っ最中、更にスミヤキやキンメなども濁りの影響で100m程の浅場に浮上しているらしく、大騒ぎになっている。
 
そのアオリか前日は庄三郎丸アオリイカ船には客が来なかったようで、好調が伝えられているにも関わらず休船していた。
 
釣り人というのは往々にして解禁やら期間限定の釣りものに弱い傾向がある。
 
よし、ガラガラに空いた船で存分にアオリイカとの勝負を楽しむとするか!
 
「…。」
 
この日庄三郎丸ではメダイ船になんと大型船4隻を割り当て、そのアオリでアオリイカ船は30年落ちの小さな7号船1隻のみ。
おまけにどういうわけか突如19人もの釣り客が集まりまるで秋の全盛期のような賑わいを見せた。
マッタク、釣り人ってヤツらの生態はとんと理解できないぜ!
 
最高のチョイスをしたとほくそ笑んだのも束の間、俺に与えられた釣座はミヨシから数えて5番目、トモから数えても5番目、9人並んだ左舷の哀愁シンメトリーど真ん中。配色濃厚である。
 
もう多くは望むまい。
本命の顔が拝めればそれで十分。
 
威勢よく家を出たのに意気消沈しながら出船を待つ。
 
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平塚港から亀城根まではおよそ50分。
八景から竹岡に行くよりも遠い感じ。
 
最初のポイントの指示タナは55m。
4mハリスを勘案すると水深は60m強か?3月後半とは思えない深さである。
 
1投目からアオリイカは型を出したが単発ばかりで俺の哀愁釣座までは割り当てがこないのであった。
 
しゃくるしゃくる、無心でしゃくる。
 
報われないストイックな反復は徐々に心と身体を蝕むが、ストイックな反復を続けない限りアオリイカからのコンタクトは無いのだ。
タイラバと双璧をなすメンタルの釣りである。
 
1時間程無益なしゃくりを続けたところで右肩の古傷が痛みだした。
いったい俺は何をやっているのだろう?
しゃくれどもしゃくれども我が餌木にイカはのらざりじっと竿を見る。
まるで石川啄木のような釣行である。
 
そうだ。今回のブログの釣行記のタイトルは「一握の砂」にしよう。
 
明治に生まれた詩が平成の世にも当てはまる。
このような普遍性こそが文学音楽絵画等々の優れた芸術の持つ最大の魅力であり魔力だ。
 
肉体はいずれ滅びるがヴィジョンは時間を凌駕する。
 
俺も何時の日にか“ズドン”
 
「?」
 
キタ━━━(≧∀≦)ノ━━━ !!!!!
 
何の前ぶれもなくど真ん中の俺にきた!
「勇治印」が目映いマニアス・アオリ・スペシャル350はフルベンド、これは大きい!
しかしいくらなんでも断続的に訪れるジェット噴射の引き込みが強過ぎる。間違いなく触手1本に餌木のカンナが掛かっているのだろう。
ゲソが身切れしてばれないよう慎重にゆっくりと巻く。
 
中オモリを掴みハリスを手繰るとアオリ様の崇高なお姿が!
 
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じゃ~ん!
今季初、念願のキロオーバーをいきなりゲット!
 
もう今日はこの1杯で満足。
 
春のアオリ釣りは数より型狙い、こんな哀愁シンメトリー釣座で本命が拝めただけでなく良型が獲れたとなるとこれ以上臨んだらバチが当たるというものだ。
 
しかし…。
 
【釣果】
6時45分出船、14時沖揚がり
アオリイカ7杯(外道:ヤリイカ
 
【タックル】
ロッド:マニアス・アオリ・スペシャル350
リール:SHIMANOカルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE2号
 
【本日の総括】
 
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船中19人でボウズは2人だけ、トップ13杯、2番手8杯、船中総数67杯!まるで秋のハイシーズンのような爆発的釣果となった。
 
想定外の釣果となったけれど、もしかしたらこれがロングロッド効果なのかもしれない。
 
野毛屋アオリ船では短竿の客を見かけることは殆どないが、この日庄三郎丸では半数以上が短竿使用。ロングロッドを使っている人もUG式ビシバシしゃくりとは異なる優しいしゃくりだ。
キャプテンUGの薫陶を受けた俺の燃えるしゃくりが相模湾アオリイカを惹きつけたということか?
 
しかし師の提唱する釣り理論の正しさを他の船で図らずも証明してしまうというのも、誇らしいような何か間違っているような微妙な気分だ。
 
ところでこの日の亀城根には多くの船が集まっていて相模湾のアオリ船ってこんなに多かったっけ?と訝しく思っていたのだがよく見ると多くの船は投入機が乗っていた。
アオリ船、ヤリイカ船、マルイカ船がこぞって亀城根に集結していたようだ。
 
東京湾でアオリ釣りを覚えた身にはあり得ない状況に映るのだが相模湾ではそう珍しい光景ではないのだろうか?
 
亀城根イカパラダイス。
 
釣りは奥深い。