緊急アジ釣行…3/16野毛屋

不健全なストレスを抱えた人間が大勢いる職場というのは非常に空気が悪い。
不健全なストレスを抱えた人間は不健全なオーラを放出するので空気が汚れるのだ。
 
空気が悪い職場というのは居心地が悪い。
そんな場所に身を置いているとこちらも知らないうちにストレスが溜まる。
 
まずいな。
 
このままでは俺自身も不健全なストレスを抱え、不健全なオーラを放出し、空気を汚すようになってしまう。
正に負のスパイラルである。
 
 
俺の新しい部下の中の一人に、常軌を逸してイカが好きな女の子がいる。
しかしながら彼女はアオリイカを食べたことがないという。
 
…。
 
よし。
 
負のオーラと真逆の熱いオーラを四方八方に発散させて釣りの魅力をフィジカルのみならずスピリチュアルにも伝道する我が師・キャプテンUGの船に乗りアオリイカを釣りに行こう!
 
熱い男のオーラをまとったポジティブなアオリイカの刺身を月曜日に会社に持って行こう!
 
会議室に部下全員を召集し、熱い男のオーラをまとったポジティブなアオリイカの刺身を皆で食すのだ。
 
これで皆ハッピーさ!
 
 
しかし…。
 
野毛屋釣船店に到着し車を降りる。
駐車札を持ってやってきた親方に挨拶してアオリイカを釣りに来たことを告げると何故だか親方の表情が曇った。
 
あれ?もしや客がいないのかな?
 
そうではなかった。
そして言い難そうに予想だにしない言葉を口にしたのだった。
 
「や、昨夜遅くに弟が救急車で運ばれちゃってさ…。」
 
「えええ!?」
 
 
 
イメージ 1
 
 
 
【釣果】
7時出船、11時沖揚がり
アジ29
(外道:イシモチ、ホシザメ)
 
【タックル】
ロッド:alpha tackle エアボーン・スティック 40T-200
リール:SHIMANO OCEAカルカッタ301HG
ライン:PE2号
 
【本日の総括】
この日野毛屋釣船店ではアジ船しか出なかった。
 
南西風強まる予報だった上に前日の釣果が惨敗していたのでアオリの客が来ないことも想定して念の為アジの道具も持って行ったことが奏功した格好だ。
 
しかしとてもじゃないけど釣りを楽しむような心境ではなかった。
俊之船長の携帯が鳴るたびに変な胸騒ぎがした。
 
最近嗜む種目が増えた為に以前ほど足しげく第二忠丸に通っている訳ではないけれど、この船宿とあの船長との出会いがなければ自分自身ここまで垂直かつ深淵に船釣りにのめり込んでいたとは考えにくく、言わば俺にとっての人生の学校であり師匠である。
動揺するのは当然だ。
 
幸いなことにこの心配は杞憂に終わった。
 
即日退院、異常も見つからなかったようで翌日から早速何事も無かったようにアオリ船第二忠丸は復活したのだった。
良かった。流石は衣笠や金本もビックリの鉄人、キャプテンUGだ!
 
東京湾では間もなく真鯛のノッコミが始まる。
 
俺は何の疑問もなく今シーズンも第二忠丸で真鯛を狙いまくるつもりでいたのだが、このように何の疑問もなく第二忠丸に乗って真鯛を狙える日常がいかに幸福なことであるかとういうことを身に染みて再確認することとなった。
 
一期一会感も間違いなく釣りの魅力の一つであるが、図らずも今回の一件で一期一会感が更に高まってしまったように思う。
 
春は近い。
 
今年は例年以上に真剣かつ執拗に第二忠丸で真鯛を狙うとしよう。