南西強風定番釣行…1/26野毛屋

状況的症状的経験的に言って限りなくインフルエンザが疑われるものの簡易検査では陰性が出た“疑惑の酷い風邪”で先週末は釣りに行けず、ようやく迎えた土曜日は所用にて釣りに行けず、やっと釣りに行けそうな日曜日は南西の爆風のち北東の爆風というあんまりな予報が出ていて、私は非行に走りそうな危うい精神状態に陥っていた。
 
根が素直かつ真面目な私は少年時代の反抗期がセミの成虫の寿命並みに短く、遅れを取り戻すかのように齢40を大幅に過ぎて今まさに第二次反抗期を迎えつつあるのかもしれなかった。
 
しかしそれなりの責任ある中間管理職である私は、暴力行為や迷惑行為や服装/髪型の乱れや道交法違反などで世の中に反旗を翻すと、反逆の快感と引き換えにするには余りにも大き過ぎる重篤な痛手を被ることは間違いないのであった。
 
結局のところ私の問題は私自身が一人で背負うべきものであり、私の経験と叡智と想像力と可処分所得と欲望を総動員し、南西風では波が立たず吹き返しの北東風が吹く頃には帰港している野毛屋午前アジ船に乗ることにした。
 
決めてしまえば迷いはないのだが、金沢八景へと向かう道中に別の不安が生まれた。
 
『果たして俺の他に客は来るのだろうか?』
 
私の愛する野毛屋釣船店は、例え私一人しか客が居なかろうとも船を出してくれるのである。
だから釣りが出来ない心配はない。
 
しかし大型船を自分一人の為に出して貰った経験のある心あるアングラー諸君ならきっと理解してくれるだろうが、こんなにも申し訳なさとプレッシャーに押し潰されそうになる辛い釣りはないのだ。
 
いつもより30分遅れて家を出たというのに、宿に着くと午前アジ船の釣座札は全て残っていた。
 
私は信仰を持たないのだが、それでも全力で神に祈った。
 
『誰か来てくれ~~~~~~~~~~~~~!!!』

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【釣果】
7時10分出船、11時沖揚がり
アジ33尾
 
【タックル】
ロッド:alpha tackle エアボーン・スティック 40T-200
リール:SHIMANO OCEAカルカッタ301HG
ライン:PE2号
 
【本日の総括】
5人組が来た。
 
普段なら予約制ではない乗合船に5人で来るような輩は苦々しく思うところなのだが、今日に限っては嬉しかった。
 
次いで二人の幼い息子を連れた父親率いるファミリー・アングラーズもやって来た。
 
私だけが一人であったが、何にせよ船が賑わうことは私にとっても喜ばしい。
 
何故ならば野毛屋釣船店から元旦に届いた年賀状を提示すると500円引きになるという常連故の特権を客が少ないと使い難いし、かと言って使わないのも船宿のホスピタリティを無視したことになる。
 
これでいいのだ。
 
ちなみにこの日のアジ釣りは底から5m程までに高くて濃い反応が終始出ていたようだが、あたっても掛からない、掛かってもバレる、ロバート・フリップフランク・ザッパ並みに難解でテクニカルな釣りとなった。
 
アジ釣りにおいて安定的な釣果を確保する為には、実は様々な攻め方のバリエーションを有する必要がある。
 
私が毛嫌いしていたコマセ釣りも、実は奥が相当に深いようだ。