ハードル…7/13野毛屋

三連休である。
色々あったがここまで辿り着いた。
もうこっちのものである。
 
本当は好調な真鯛を釣りに行きたいところではあるのだが、6/25に修理に出した真鯛用リールがあろうことかまだ帰ってこない。
それどころか見積もりの連絡がきたのが7/11(木)というお粗末さ。なんで分解して見積もり出るまでに2週間以上かかるんだよ!?
 
まあたまたまオーバーホールやら修理やらが重なった時期なのかもしれないが、それにしてもこのアフターサービスのお粗末さは心象が悪い。
その上提示された修理代金は17000円超え!!
 
安いリールなら新品買えるじゃねえかよ!
 
車検、タイヤ交換、固定資産税、車両税、少ない可処分所得を様々な名目でむしり取られている最近の悲しい流れに、また一つ悲しい項目が追加された。
 
こうなったら発想の転換だ!
普段やらない釣りをやろう!
 
シーズン末期のショウサイフグ白子狩りがまずは浮かんだが、生憎前日5~20尾と今シーズン最大の大爆釣を記録、幾度となく煮え湯を飲まされた血に飢えたフグ釣り師どもが大挙して押し寄せるであろうことは想像に難くない。
 
ではタチウオか?
いや、前週18本も釣ってしまい半分は実家に強制的に引き取ってもらったものの、食べきるのに随分苦労したのであった。
釣りはやりたいが魚は欲しくなのである。
 
う~む…。
 
(-_-)。
 
zzz...
 
折からの疲れから釣りの支度をする前にソファで寝落ち、ベッドに移動するも深い眠りは訪れずに3時にパッチリと目が覚めてしまった。
 
シャワーを浴びてつり丸を読む。
美味しそうなアジと目が合った。
 
ルアー・フィッシングから釣りにのめり込んだ俺には、どうしても馴染めない釣りというのがある。
一つはコマセ釣りであり、一つは電動リールである。(その他に生き餌を使う釣りも気持ち悪いので好まない)
コマセで魚を寄せて釣るのは、俺には「釣り」というよりも「漁」に近いものを感じる。
ターゲットとのやり取りこそが釣り最大の醍醐味だと思うのだが、電動リールはその一番美味しい部分を機械に委ねるが故に、これも「釣り」より「漁」っぽい。
 
その反面、もう5年近くも毎週のように船釣りをやっていると、タブーがどんどん無くなってくるのもまた事実。
 
7/13、俺は大人の階段を一つ登ることにした。
 
遅ればせながらのアジ釣りデビューである。
 
その舞台は常宿の野毛屋こそが相応しいであろう。
 
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いくら敬遠していたコマセ釣りであろうとも、初めての釣りともなれば勝手がわからずそれなりに緊張するものではある。
しかし、この第三忠丸操船の若き船長も熱き野毛屋イズムの正統的継承者であり、親切かつ熱く身振り交じりの早口でポイントに着くまでの間に一通りレクチャーしてくれた。
とにかく誘いとタナ取り、これだけ守ればなんとかなるとは理解。
 
そして実際になんとかなっちゃいました。
 
後半潮が速くなってくるとアジのアタリが遠のいたものの、船中1~15尾という釣果の中で14尾をキャッチすることが出来た。
しかし抜き上げバラし3尾、巻き上げバラし多数、課題が沢山見つかったのも事実。
 
ともあれ外道で釣るか、釣り仲間にお裾分けしてもらうかでしか食したことのない東京湾産美味美味金アジがクーラーに沢山入っている光景は心躍るものがあり、早くも夕食が楽しみである。
 
さて11時半に一端帰港した第三忠丸、午後の出船に備えて燃料補給である。
…。
いや、燃料を補給したのは船ではなく俺。
 
船上ではたとえ猛暑日であろうともアルコールを口にしないことを信条としている俺、しかしこの日は暑過ぎた!
近所のコンビニに駆け込み男の黒ラベル500ml缶を激購入、そして宿でおばあちゃんと喋りながらビールを飲む。ここは船上ではなく船宿、これならば許されるでしょう!
 
燃料補給完了して午後は超久々のショウサイフグ。
 
久々だけど大丈夫かな~?という不安は残念ながら的中してしまった。
 
現着してアンカーを下したすぐ後に隣の青年がデカいの釣り、反対の左舷でも本命が上がった。
昨日からの好調が持続しているようだ。
いきなりのご対面に周りをキョロキョロしながらしゃくっていたその刹那、
“ガツン!”
「?」
根掛かりかと思って茫然としちゃったが、やべえ、魚じゃないか!!!
慌てて巻き始めたが2mぐらいで痛恨のバラし!
「…。」
そうだ、餌もちの良いアルゼンチンアカエビ、まだ多少は餌が残っているかもしれない。
溢れ出る涙を拭いながらリールのクラッチを切りカットウを着底させ4秒待ってしゃくると
“ゴンッ!”
「神は死んでいなかったーーーー!!!!!」
ハンドル巻くのがしんどい程の強烈な引き、ショウサイフグってここまで強かったっけ?
しかし海面に姿を現した獲物を見て納得、35㎝は余裕であるヘヴィ級フグじゃないか!
抜き上げが躊躇われるようなサイズだけど、スキを与えていけない、覚悟決めて引っこ抜く!
“ドピュッ!”なんと白子砲発射、こりゃオスじゃないか!
バケツの中でも白子をチョロチョロ放出していたので貴重な白子資源を守るためにエラにハサミ入れて即締め、あっさりと大本命をゲットだ!!
 
しかしその後は己の力の無さを痛感。
チップ、バラし、アタリを全く関知出来ずに餌が無くなること3回。
 
全くダメである。
 
誘い、アワセ、竿の構え、竿先への集中力、全てがダメ!
フグは見かけのユーモラスさとは裏腹に、繊細で神経を使う釣りであるということをすっかりと忘れていた。
 
最近足が遠のいていたことをちょっと反省。
 
少し感覚を取り戻したので、次回は間をおかずに行きたいな。
 
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【釣果】
7時出船、11時沖揚がり
アジ14尾(外道:シコイワシ)
 
12時30分出船、16時沖揚がり
ショウサイフグ3尾(外道:アジ2尾、メゴチ、イイダコ、ヒトデ)
 
【タックル】
<アジ>
ロッド:ALPHA TACKLE エアボーン・スティック 30T-200
リール:SHIMANO カルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE2号
<フグ>
ロッド:マニアス・フグ・リミテッド
リール:SHIMANO ステファーノ201
ライン:PE1号
 
 
【本日の総括】
ゴツンとあたっても針掛かりしない時の対処法、アタリが遠のいた時の対処法、帰港までの道すがら(船で“道すがら”って表現はおかしいな…)、若き船長にこの日感じた疑問をぶつけるとまたまた熱いトークでレクチャーしてくれた。
実釣→疑問→仮説(orレクチャー)→検証
というのはある釣り種目にはまる際の王道だが、まさにこのスパイラルに陥った感がある。
 
小型を3枚に卸して皮を引いたら身割れしたり、個体によって味の違いが結構あったり(マルアジは混ざっていないのに)、大型の口からタイノエが出てきて悲鳴を上げたり(まさかアジに居るなんて思いもしなかったから完全に油断していた)、釣り方以外にも色々と課題やら疑問やらが残った。
 
これはまた行くしかないですな。
 
そしてそれ以上に課題まみれだったフグさん、とりあえず3尾確保で白子率10割、なんとか及第点といえよう。
大方叩いた後だったようで、白子のサイズは随分小さかったけれど、それでも「海のダイヤ」と呼ばれる旨さは堪能出来た。
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これも近々リベンジしないと、悔いばかりが残りそうだ。
 
釣りは何でも何時でも楽しいものだけれども、会心の釣りが出来る日よりもそこはかとない悔いやら満たされぬ思いが残る方が多い。
 
「リベンジ」こそが継続の原動力になっているのかもしれない。