!!!…2/23庄三郎丸

まずは行動ありき。
 
体験してみて初めて芽生える様々な疑問。
 
そして思考を重ねて自分なりの解決策や仮説を導き出し、その検証の為にまた行く。
 
上手くいけば引き出しが一つ増え、上手くいかなければ更に思考を重ねる。
 
このようにして、ある特定の釣りにはまっていく。
 
釣りとはこのようなものだと個人的には考えているのだが、いや、釣りに限らず何かを身につけるとはこのようなプロセスを経るものだと思うのだが、どうも周りの意見を聞くとそれは少数派なのかもしれない。
 
OK、このようなプロセスが普遍的なものではないことは認めよう。
でも俺はこういう風にしか何かを身につけることが出来ない。
 
これは性格の問題であり、生き方の問題であり、能力の問題なのだ。
 
 
だから土曜日が来ると、またしても俺は平塚に向かった。
シーズン最末期の今、自分なりのアマダイの釣り方を確立したい思いと、まだ1尾しか釣っていない50㎝オーバーを釣りたい思いが交錯したからだ。
 
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携帯のカメラで波を写すことは非常に難しいのだが、それ以上にウネリを写すことは難しい。
 
この日朝のうちは大島で18mの南西風が吹いており、相模湾にも2m程の周期の長いウネリが入り込んでいた。
 
エサが底スレスレをトレースすることが重要なこの釣りにおいて、ウネリは大敵である。
しかし、「ウネリがある時にどう攻めれば釣れるのか?」という問いに対する答えを見つけるには、うってつけの条件だということも出来る。
 
“誘いが大事”と言われるこの釣りだが、ここまでの数少ない経験的に誘い以上にタナ取りが大事だと思う。
いくら誘ってもタナボケすれば絶対に釣れないが、誘わなくてもタナさえ合っていれば本命は食ってくるからだ。
 
しかもウネリによる上下動でジッとしていても自然に誘いになっているのでは???
 
そんな訳で誘い以上にタナ取りに気を使い、そして船が揺れて手元に伝わらないアタリが増えるので、視線は竿先に集中、少しでもおかしな感触や竿先の動きがあれば、一旦巻き上げてエサのチェックを怠らない。
 
それでも最初の1時間は外道すら釣れずにやや焦り気味。
 
しかし幸いなことに時間の経過と共にウネリは徐々に小さくなってきて 、魚も顔を出し始めた。
数ではなく型を狙っているのだが、何故だかこの日はハナッタラシと手が合ってしまい20㎝級の極小ばかりが上がってくる。
 
まあいい。
数は腕、型は運というのが釣りのセオリー、小型とは言え本命が釣れてるのならば、そのうちデカいのが食ってくるだろう。
 
“ズシン”
大物は忘れた頃にやって来る。
誘い上げた竿が急角度な弧を描き、1kg強に設定してあるリールのドラグが稼働した!
“フッ…”
「キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
と絶叫する間もなく、巻き上げ開始直後にバレる大物。
食いが浅かったか掛かりどころが悪かったか…。
 
嗚呼、今日はここまでか…。
しかし最後の最後にドラマが待っていた。
 
沖揚がり時刻が気になり始めた13時20分頃、“モゾモゾ”っという微かな違和感があってゆっくり竿を立てると、
“ズシン!”
またキターーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
またしてもドラグが稼働、そして巻き上げ途中に断続的に訪れる強い引き込み、間違いなく良型アマダイである。
 
100mの底から手巻きで巻き上げるので存分にやりとりが楽しめる。
これもアマダイ釣りの魅力である。
 
PEを全て巻き取りあとはリーダー5m。テンビンの下に赤みががった白い大きな魚体がユラリとついてくる。50㎝はありそうだ!
とここで気が付いたイケメン船長が操舵室から飛び出してきてタモで獲物を掬ってくれた。
そして男の俺ですら惚れてしまいそうなまぶしい笑顔で
「久しぶりにデカいの獲れたね!」と爽やかに言い放った。
 
49㎝1.6kg。
 
念願の50㎝には若干及ばなかったものの、デップリと太った重量感のある獲物、会心の1尾である。
 
そして直後にミヨシのアングラーが50㎝の大物を釣り上げ、最後の最後に盛り上がり沖揚がり時刻を迎えた。
 
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【釣果】
6時50分出船、14時沖揚がり
アマダイ9尾(外道:アカボラ、ムシガレイ、レンコダイ、ガンゾウビラメ、ミズフグ、トラギス、サクラダイ)
 
【タックル】
ロッド:alpha tackle AIRBORN STICK30T-200
リール:SHIMANO SCORPION XT 1501-7
ライン:PE1号、オモリ:40号
 
【本日の総括】
シーズン初期には片舷17人という恐ろしい難民船状態で苦行を強いられたりもしたアマダイ船、シーズン末期ともなるとその賑わいが嘘のようにこの日は僅か4人の乗船に留まった。
最近型も数も出なくなっていたようだが、この日割り当てが良かったのは乗船人数の少なさも関係あったのかも。
 
大型は実家に持ち込み出張シェフ、しゃぶしゃぶで美味しく頂いた。
皮つきのまま厚めに切ったアマダイの身をさっと(昆布とアラで出汁を取った)熱湯にくぐらせると、甘みと旨味の詰まった極上の味!
身が柔らかいアマダイだけど、このサイズになると脂ののりや歯応えもあり、ハナッタラシとは別の魚だ。
 
そして翌日は残った魚を片付ける。
 
びっくりしたのはムシガレイとレンコダイの塩焼。
どっちも激ウマ!!
 
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そしてメインはのアマダイのアクアパッツァ
本来アサリを使うところ、カキの特売品があったのでそれを使ってみたら大正解!
良いダシが出た最高の逸品!
 
 
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良いダシが出たなら、当然締めはリゾットで。
 
これまた激ウマ!!
 
加齢と共に釣りの面白さ以上に食味の良さをターゲットに求めるようになってきたが、それそれで豊かな釣りライフだと言えよう。
 
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