2013年初アオリ…1/27野毛屋
訳あってとしか言えないが、前日夜に急遽釣りの予定の変更を余儀なくされたのだが、当日の朝になって更に考え直して再変更、用意したタックル一式を入れ替えて今年まだ訪れていない心の故郷的船宿、金沢八景野毛屋にアオリを狩りに行くことにした。
節目とか迷ったりとか心穏やかでないときは、原点に立ち返ることが大事なのである。
「今シーズン来る回数少なすぎるんじゃないの?」
船上に俺の姿を見つけると、老船長は冷ややかに俺を見つめて言い放った。
キツイ先制パンチに俺は苦笑いで返す。
船長の“ガラガラプロモーション”が奏功したか、はたまた前日のテレビ東京の釣り番組でアオリイカをやっていたことに触発されたのか、秋の数釣りシーズンか大型に沸くノッコミシーズン並みの活況を呈し、俺の釣座は左舷ミヨシ4番手、片舷10人のほぼど真ん中という厳しいポジションとなった。
もう贅沢は言えない。
なんとか本命の型さえ見られれば…。
しかし厳しい条件だからといって釣れないとも限らないのが釣りの面白いところ。
2流し目、目測400gほどと小型ながら、本命のアオリイカを船中第一号で釣り上げてしまった。
なあ~んだ、今日は楽勝なのかな?
しかしその次の流しで個人的な大悲劇に見舞われる。
根掛かりでお気に入りのエギをロストしてしまったのだ!
「だったらまた同じエギを買えばいいじゃないか」と貴方は言うかもしれない。
しかしこのエギは既に絶版になっており、もう長いこと売っているところを見たことがない。
初めての竿頭を取った時はこのエギ1本で通し、2時までボウズだったノッコミアオリ狙いのシーズン終盤の釣行で最後の悪あがき的にこのエギを使ったら良型3杯が連チャンして逆転サヨナラホームラン、とにかく記憶に残るエギなのだ。
ルアー・フィッシングにおいてはこのような感情移入を伴う“お気に入りルアー”は往々にして出来るものだが、お気に入り故に出番が多く、それに伴うロストの可能性が高まるというアイロニーを内包している。
そんな貴重なお気に入りルアーが絶版になってしまったら!
それでも大事に大事に恐る恐る使い続けるしかないのだ。
この日のように永久の別れが訪れるまで…。
さて、前日の南西暴風の影響で水温は2度下がり、底荒れしているのか潮も濁り気味。
朝一に易々と本命を仕留めたのはどうも出会い頭系のラッキーパンチに過ぎなかったようで、その後何処を攻めてもイカからのコンタクトは少なかった。
群れに突っ込めば3人、4人、5人と連続ヒットすることも珍しくないのだが、この日は連発が殆どなく終日拾い釣り。
この時期にしては珍しく20人乗船と活況を呈した第二忠丸、キャプテン勇治もなんとか全員に釣らせるべく4時近くまで粘ったのだが(お蔭で宿であるお方を長時間待たせることに…)、船中0~3杯の合計16杯、スミイカ9杯にヤリイカ7杯混じりとなんとも寒い釣果で終了した。
しかし見方を変えればこうも言えるのではないか?
常にボウズのリスクと隣り合わせだからこそ、アオリイカ釣りはスリリングでエキサイティングなのだと。
シーズン当初はLTアオリイカと謳って5号という激軽中オモリを使用していた第二忠丸。
しかし5号オモリって4号のエギよりも軽いため投入してから指示ダナに仕掛けを落とす最中に手前マツリを起こしやすいし、個人的には中オモリを使用する意味があまり感じられなくて結構ストレスが溜まる釣りだった。
年が明けてからの従来の10号オモリに変更となったわけだが、うん、やはりこっちの方がしっくりきますね。
数よりは型に拘りたいアオリ釣り、ここからGWにかけてがいよいよ俺の本番である。
今年こそ2kgオーバーを釣りたいぜ!