Sour Times・・・ラーメン二郎池袋東口店

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所用で池袋を訪れた折り、丁度昼時だったし時間に余裕もあったのでで久し振りに池袋二郎へ。

到着時は並び6人、場所柄かここは他店にも増して若い客が多く、得てして若者とは群れたがる生き物で、その6人の中には3人組の若者が含まれ、食券を購入して行列に加わった俺の後ろについたのは詰襟の学生服を着た生臭い高校生3人組で、更に俺が食べている最中にはなんと6人組のチャラチャラした集団が入ってきた。

光陰矢の如し。彼等の持つ若さも、騒がしさも、生臭さや童貞性も、早晩失われることになる。
諸行無常、盛者必衰、そう思えばこのうたかたの宴もはかないと言えばはかなく、切ないと言えば切ない。

しかし個人的には若者のグループが大挙して押し寄せる店よりも、背中に哀しみを背負った互いに見知らぬ男たちが、黙々と麺をすする雰囲気の方が好みである。
や、良い悪いではなく、ただの好き嫌いなので決してラーメン二郎池袋東口店の雰囲気を否定するものではない。

オーダーはラーメン、麺硬め、野菜マシ、脂、ニンニク少々。
乳化傾向のスープの酸味がやや気になったが、概ね美味しく頂いた。

しかしこの酸味は何処からやって来ているのだろう?
よくわからない。

そう言えば酸っぱいって英語で何て言うんだけ?
Sourか?
などと考えていたら不意にPortisheadのSour Timesという曲を思い出した。

この曲のliveバージョンは、中島みゆきですら叶わないような凄まじい情念を放出している恐ろしい演奏である。
常軌を逸したような切羽詰まった声で、「Nobody loves me,it is true 」と絶叫するベス・ギボンズの声は失禁しそうな迫力で、この人の背負っている闇の深さを感じずにはいられない。

そう考えてみると、ベス・ギボンズは白人女性ではあるけれど、夜一人で二郎のラーメンを啜る姿が似合いそうな気がする。
哀しげな表情を浮かべながら野菜の山やら手強い麺やらと黙々と格闘するのだ。
しかしその舞台が池袋店であってはならない。

個人的なイメージでは新宿小滝橋通り店か環七新代田店が似合うと思う。

根拠は無いのだけれど。