神朝食・・・ラーメン二郎三田本店

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締め切りに終われ仕事の山場を迎えていたその日、とりあえず気合いを注入する為に俺は朝の9時半にラーメン二郎三田本店の暖簾をくぐった。
まぁ実際にはラーメン二郎三田本店に暖簾は無いので言葉のアヤというやつだ。

小ラーメンの食券を買い、券売機前の空席に釣座を構える。

ちなみに二郎の券売機から出てくるのは所謂食券ではなく、食札とも言うべきプラスチック製の札なので、食券やら券売機という呼称も言葉のアヤと言えなくもない。

ふと右斜め前を見やると、最近は「二郎芸人」としても話題になってきている人気お笑い芸人の彼がいた。

営業用トークではなく、本当にプライベートでも来てるのか。

当然と言えば当然なのだが、それでもある種の感慨を覚えた。

しかも彼は特に芸能人的に周りの目を気にする風でもなく、普段着のままの自然体であり、また共にカウンターに座る他の客たちもひそひそ話をするでもなく、ジロジロ見る訳でもなく、彼を二郎が好きなだけの単なる客の一人として見なしているようだった。

二郎の前では誰もが平等である。
なんと素晴らしいのだろう?

この日のオーダーは麺かため、トッピングは野菜とニンニク少な目で。

出勤前にニンニク入りのラーメンを食べるというのも中間管理職としてどうかと思わないでもないが、そんなの関係ねえ。
何しろここはラーメン二郎三田本店だし、そもそも俺は俺の食べたいものを食べる権利があるのだ。

絶妙な茹で加減の麺と野菜、ダシの味がしっかり効いた上にカエシのカネシ(良い韻を踏んでますね、オホホ)もイイ感じに主張するスープ、そしてほんのりピンク色のジューシーな豚・・・うん、本当に旨い!

「最高である」ことを表す形容詞(いや、副詞なのか?)として神やらネ申とかいう表現が流行っているようだが、無神論者だからこそ言えるそういう安易な表現をどちらかと言えば忌み嫌っていた俺だが、この日の丼の中に確かに神を見たような気がした。