2012年初金谷・・・2/19光進丸

前週小網代の丸十丸でカワハギ釣りをやり、冬のシビアなカワハギ釣りの面白さと、深場で釣れるカワハギの身の旨さを満喫、心身共に満たされた。

いいねえ、厳寒期のカワハギ。

我が主戦場であった竹岡が終戦してしまった為にカワハギの釣果など気にも留めていなかったが、調べてみると小網代以上に金谷沖で活発にカワハギが釣れ盛っているのを発見、いてもたってもいられず地元の友人(仮にA君)誘って金谷港の光進丸へLet's Go Crazy !

初めて訪れる金谷港は鋸山ロープウェイ乗場の真下にあるイイ具合に寂れた漁港だ。
自宅からは1時間程と思いの外近い。

かなり年期が入った船、第11光進丸はキャビンもなく職業漁師船並に小さいが、乗船者は9名だったので釣座は余裕綽々である。

定時15分前の6時45分に出船。
そして航行僅か5分の港前水深30mのポイントでいきなり開始の合図があった。
スンマセン、まだ準備が出来てないっす!

こちらがあわてて餌付けしてる間に、
「型見たよ~!」
といきなり船長がアナウンス。
これは期待が出来そうだ!

しかしながら俺がこの日初めて釣ったのは魚ではなく地球であった。
そして道糸を思い切り引っ張ったらあえなくオモリと仕掛けをロスト。
スロースターターの俺ではあるが、これは流石に幸先が悪い。

新しい仕掛けを装着、そして針は全てワイドフックにして宙釣り一本槍で攻めることにした。
根掛かりの回避は勿論、冬場の微かなカワハギのアタリを感知するなら宙釣りが良いはず。水温が低いならタナはベタ底かもしれないが、そんなに魚影が濃いなら底を切っても魚は食ってくるはずだ!

これが大正解という訳でもなかったが、ポツポツ釣れるようになった。
アタリが殊更小さいのでつい竿の動きを止めてしまいがちだが、竿を止めるとものの数秒で餌がツンツルテンにされてしまう。

2月も半ば過ぎだというのに、恐るべき魚影の濃さである。
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ツ抜け

9時半過ぎにツ抜け、正午には20枚に到達し、この時期の釣果としては申し分ないのだが、俺の気分は釈然としなかった。
何故ならば、掛けた魚の半数近くを巻き上げ途中にバラしていたからだ。

「何かが違うってカワハギが言ってますよ!」
「?」
「カワハギ釣りってあらゆる釣りで唯一獲物と対話が出来る釣りなんです。それだけバレるってことは、何かが違うよ~ってカワハギが言ってるんですよ!」
「(゜〇゜;?????」
突然スピリチュアルな事を言い出す船長、やだな~、俺はエハラ系やアキヒロ・ミワ系には出来ればかかわり合いたくないのだ。
「…。」
どう返していいものか判断に迷っていたら、
「ところで針は何を使ってますか?」
と具体的な質問が。ホッ。
ワイドフックだと答えると、
「原因は針ですね。」と即座に船長。

いわく、ワイドフックは秋の浅場での数釣りにフォーカスした針であり、アタリは早く出て掛けるのも早い反面、不自然な力が加わると簡単にバレてしまうので、冬の深場釣りには敵さない形状であるという。

なるほど。
一理ある。
やはり俺はスピリチュアルとか精神論よりも、論理的説明を欲している。
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正午には20枚に到達した。

活発なアタリが途切れなかったので船長は13時の沖揚がり時刻から40分の延長戦を実施、船中活発に釣れ盛り最終的にはバラシまくりながらも俺の釣果も28枚まで伸びたが、特筆すべきは数以上にそのサイズだ!29センチを筆頭に25センチオーバーの良型がなんと8枚も混ざり、獲物の重量で言えば過去最高!これは旨い刺身にありつけるぜ!

小学生の女の子と壮絶なスソ争いを演じて不貞腐れ気味で釣りをしていた友人(仮にA君)も、船長の熱血指導の甲斐あって(俺の知る限り1、2を争う面倒見の良い船長だ)沖揚がり寸前に一荷釣りを演じて見せて破顔一笑、これでスソも回避し、お互いに満たされて沖揚がりとなった。
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北風吹いてたけど海は終日穏やかだった。

【釣果】
6時45分出船、13時40分沖揚がり
カワハギ28枚
(外道:ネンブツダイ、ベラ、トラギス)

【タックル】
ロッド:DAIWA 極鋭カワハギ 1454AIR 
リール:SHIMANO スコーピオンXT1501-7
ライン:PE0.8号

【本日の総括】

金谷沖、恐るべし!

船中釣果は41~16枚、二番手40枚、平均30枚というまるで秋の竹岡のような凄まじい数釣りが展開された大爆釣DAY、今2月の後半だよ?しかも竹岡と良い意味で決定的に異なるのは釣れる魚は良型が多いこと!初めての港に初めての船宿だったけど良い日にあたって良かった。

バラシの原因も竿にあるものとばかり思っていたが船長に針の形状を指摘されて妙に納得、この日はスピードとワイドしか持っていなかったので次回は船長オススメ針を試してみたい。

リリース・サイズは殆ど混じらなかったのでカワハギは実に25枚持ち帰り、とても食べきれないので実家と、魚好きな会社の後輩にお裾分けしてから12枚を持ち帰った。

肝は一時期に比べると随分萎んできたけど、代わりに身の旨さは増している!
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定番の刺身と鍋、残りの身はミリン干しにして冬の美味しいカワハギを心ゆくまで堪能した。
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そろそろカワハギ船は終了との事だったが、もう一度足を運びたい港であり、船であった。