2012年初相模湾…2/11小網代・丸十丸

初めての船宿は勝手が分からなくて戸惑ったりイライラしたりする反面、ワクワクもする。


こうして釣りは守備範囲を拡げるたびに底なし沼的により深みへと嵌っていくのだ。

2012年2月11日日曜日。

金曜日に酷い風邪をひきこの週末の出船は絶望的だったのだが、生まれついての若さ故か回復が思いの外早く、それではDDVセンパイに付き合って2週連続のアオリに繰り出すかと覚悟を決めてみれば、当のDDVセンパイが老化故か発熱する始末。

我が家の冷凍庫にはまだ潤沢にアオリが眠っており、単独釣行となればアオリを狙う必然性は何処にもないのであった。

しかし冬の釣りモノで俺に出来る種目は非常に限られている。

色々調べ、いまだにカワハギが順調に釣れ盛っている小網代の丸十丸に狙いを定め、予約の電話をかけた。


出船は8時だが初めての船宿、余裕をもって早目に家を出たので6時過ぎに宿に着いたのだが、既に結構な客で賑わっていた。
しかし駐車場を案内してくれないは(二度も駐車し直した)、ろくにシステムを説明してくれないは(乗船後に二度も船と宿を行ったりきたりした)で軽くアウェイの洗礼を浴びて戸惑い気味。船宿の数だけルールや文化があるのは仕方ないことだし、まぁそこが面白いところでもあるのだけれど。

当日は10名の団体がいて船はシーズン末期のこの時期にカワハギ船なんと二隻出しの大盛況。これは期待が持てそうである。

出船と同時にスパンカーを立ててしまう船長。変わった操船もあるものだと思ったら港前30mダチがいきなりのポイントであった。
航行僅か2~3分。
カワハギといえば羽田~竹岡の70分航行に慣れている身にとっては新鮮な驚きだ!

根回りを攻めているというアナウンスがあったので、オモリ着底後すかさず底を50センチ切り、穂先を揺らして誘った後に竿を止めて食わせのタイミングを与える。するといきなり“カツカツ!”という本命っぽいアタリが到来!ゆっくり竿を立てて聞き合わせると
“カンカンカン!”
“イキナリ、キタ――――――――――――――-!!”
懐かしいこの引き味は間違いなくカワハギのそれだ!
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開始ほんの2分で20センチ程の本命をキャッチ!これは幸先がいい。

餌をつけて、さあドンドン釣るか!と仕掛けを投入すると、
「駄目だ、全く気配がありませんね。ちょっと移動してみます。」
「…。」

“この船長、周り全然見てねぇ~~~~~~~!!!”

ブッコミで1枚釣れたポイントを僅か5分で見切るなんてもったいない!それとも全員の竿がひん曲がるような爆釣ポイントが他にあるというのか?

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ところでこの小網代という港には初めて来たが、非常に景色の良いところである。
おまけにこの日は風も殆どなく、波も全くない絶好の釣り日和。
通い慣れた船宿もいいけれど、こうして初めての場所にやって来ると狙いは釣り慣れたターゲットであっても新鮮な驚きや発見がある。
色んな場所で釣りをするということも釣りの醍醐味の一つだと再確認。
今年はもっと守備範囲を拡げてみるか?

さて、その後。

船長によれば「前日より水温が5度も下がっている」とのことで、何処に行ってもカワハギの喰いは渋かった。
喰いが浅いのでアワセが早いと巻き上げバラシ連発、かといってアワセを遅らせると餌はツンツルテン、非常に難しい展開であるが、これもまたカワハギである。
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この日は最深50mのポイントも攻めたが、これは個人的には未知の領域であった。
深場で感じるカワハギのアタリは殊の外小さく、それ故掛けるのも殊更難しいが、上手く釣り上げた時の面白さは格別!
やり取りも長くてバラさないかハラハラするし(実際結構バラした)、ゲーム性はより高いと言えるのではないか?

終日食い気の無いカワハギに翻弄され続け、特に午後は3連続巻き上げバラシなんかもあって3枚しか上げられなかったけど、釣り上げた数は13枚、28センチの良型も混じり、この時期としては充分に満足の出来る釣果であった。
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終日海は穏やかで、最高の日並みだった。

【釣果】
7時50分出船、15時30分沖揚がり
カワハギ13枚
(外道:キタマクラ、ベラ、トラギス)

【タックル】
ロッド:DAIWA メタリア・カワハギ 180M 
リール:Abu Garcia Salty Stage REVO BJ-L
ライン:PE1号

ロッド:DAIWA 極鋭カワハギ 1454AIR 
リール:SHIMANO スコーピオンXT1501-7
ライン:PE0.8号

【本日の総括】
船中釣果は4~19枚、二番手14枚とのことだったので13枚は船中16名中3番目かな?
上出来である。

とにかく喰いが浅いのでバラシにくい軟調子の竿を使っていたのだが、不思議なことに硬調子の竿を使っている時の方がバラシが少なかった。
水深が深いときは硬調子の方がアワセが効くメリットがあるのかな?

またの機会に確かめたい。

アウェイの洗礼を多々浴びて切ない気分になることもあったけど(電話で聞いたら“船にポットは積んでない”って言ってたのに、なんで他の客はカップラーメン食べてんだ?)、初めての宿に初めての海はやはり刺激的、なにより深場で釣れたカワハギはとても美味しいし、お土産でもらった生ワカメもとんでもない旨さだった。

やはり釣りはいいな。

次も未知の場所でカワハギをやってみよう。
そんな気になった。