嵐の中のジギング・・・10/16中山丸

実を言えば週末の釣行は私の最大の生き甲斐であったりするのだが、平日を無事に乗り切った末にやっと辿り着いた土曜日に嵐のような風が吹き荒れて狙っていた船が出船中止になるという憂き目に遭うと生きている意味を見失ってしまいそうになる。

まあよい。

土曜が駄目でも日曜があるじゃないか。

しかし日曜になっても風は収まらない予報となり、乗る気マンマンで準備をしていた羽田かみやのカワハギ船が土曜日の夕方に早々と翌日の出船中止を決めてしまうと、私の命は最早風前の灯であった。

・・・。

ミッドライフ・クライシスが忍び寄る。

野毛屋のアカメ・フグ船なら風裏だし余裕で出船出来るはずだが、個人的に何故だかイマイチ気乗りがしない。
少々のタフコンなんかにめげずに闘いを挑む船はないものかと色々探し回ったところ、川崎中山丸のタチウオ船は出船確定となっているのを発見!

という訳で最近急速にタチウオのジギングにのめり込みつつある地元の友人(仮にA君)誘って嵐の中へ突撃だ!
まあ観音崎は南西風の風裏になるから波はたいしたことあるまい。


・・・。

いや、航路の海が悪いことは想定の範囲内ですよ。

しかしこの日タチウオの出現したポイントが想定外(という言葉は3.11以降は個人的にタブーなので、ここは己の想像力が乏しかったと改めたい)、観音崎灯台のやや南側で久里浜火力発電所や剣崎がハッキリと見渡せる場所であった!
南方の景色が遠くまで見渡せるということは、南西の暴風を遮る陸地がないということである。
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海はウネリまくってグチャグチャである。

揺れに負けないように踏ん張って一心不乱にワンピッチ・ジャークを続ける。

水深は80m、下げ潮はかっ飛び。もはや釣りというよりも只の苦行である。

自ら望んで乗船したことに間違いはないのだが、収まらない風と波、そして渋いタチウオの反応に翻弄され続けていると段々「いったい俺は何をやっているんだろう?」という気分になってくる。
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ウネリ過ぎ、なう。

それでも下げ潮が効いているうちはたま~に釣れていたのだが、潮が上げ潮に変わるとタチウオのやる気は完全に消滅してしまい、アタリすらなくなってしまった。

魚からのコンタクトはなく、波と風は止む気配がない。

こうなると客の戦意は一様に喪失気味で、船上を異様なまでの諦念が支配する。

空気を読んだ若き船長は、これ以上の戦いは無駄とばかりに13時半に苦笑しながら早揚がりを告げた。


経験値が上がり忍耐力が増した一方で、体力と9500円を失った。

原則的に釣りは支払うものより得るものの方が多いのだが(それが故に飽きることなく続けている訳だが)、この日は良くて等価交換、もしくはやや支払い過多であった気がする。

まあそんな日もある。

【釣果】
7時出船、13時30分沖揚がり
タチウオ8本

【タックル】
ロッド:TENRYU OCEANIA OC581B-4
リール:Abu Garcia Salty Stage REVO BJ-L
ライン:PE1号、リーダー:フロロ5号、先糸フロロ40lb

ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号、先糸フロロ40lb


【本日の総括】
やりたい釣りには行けず、行ける釣りを妥協して選び、この始末。
これって“依存”だよな、もはや…。

まあいいや。
変なストレス溜めちゃったのも事実だけど、日常のストレスが発散出来たのも事実なのだ。

タチウオはタタキ、塩焼き、西京焼きで美味しく頂きましたとさ。

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