慢心・・・6/25千倉「千鯛丸」

慢心?

勿論そんなものは持ち合わせてはいないのであったが、結果的に厳しい釣りとなった。

台風並の南西暴風が2日間吹き荒れ、海の様子が心配ではあったが、兎に角その日俺と友人(仮にA君)は再び千倉へ向かった。

千倉港ではまだ10mを超える南西が吹いていたが、風裏になるので波はたいしたことない。
心配なのは波ではなく、むしろ南西暴風後の水温低下だ。

この日は7名からなる団体さんがいて船は12名乗船の満員御礼。
我々の釣座は奇しくも前回と同じ右舷ミヨシ三番手と四番手。これはイケると思ったのだが・・・。

「ありゃ~、水温が14.2度まで下がってますね~~~。平時より6度も低いよ~。」
出船してすぐに諦め気味に船長がアナウンス、あれだけの風ではそれなりの水温低下は免れないとは覚悟していたが、まさかここまでとは・・・。

船は走行5分程の港前のポイントで停止。いきなりの実釣開始だ!

仕掛けを投入し、着底を確認してからひとしゃくり。ゆっくり落とし込んで行くと、あ!アタリだ!

軽くあわせると“グンッ!”という重み、いきなりキタかと思いきや、隣の友人(仮にA君)もリールを巻いている。
もしやオマツリでは・・・。
しかしこれがWヒットでポンポ~ン!と本命が上がった!
水温低下もなんのその、千倉の魚影の濃さは相変わらずのようでこりゃ楽勝か!?

・・・。

釣れない。

外道も釣れない。

どうも朝一のWヒットは出会い頭の事故みたいなものだったようで、その後魚からのコンタクトはめっきり途絶えた。

暴風で西沖には近付けないものの、動ける範囲で船長はどんどんポイントを変えて行く。

しかしアタリが無い。
餌も全く取られない。

全体的にもあまり釣れていないようだが、途中から右舷ミヨシのアングラーが連発させ、完全なる一人舞台となった。

この方の釣り方を観察していると、東京湾ではご法度のアオリのような電撃シャクリ。しかもアタリを取っている訳ではなく空アワセだとういう。

「???」

何故この釣方で数が伸びるのか?
激しい誘いがフグの活性を上げるのだろうか?

そして何故電撃アワセでフッキングが決まるのか?
段違い2本針なら強いアワセの方がフッキング率が高まるのだろうか?

前回の釣行で確信した『東京湾方式の方が釣れる』という思いは、二度目の南房で早くも揺らぎ始めていた。

そして迷えば迷うほどに釣れなくなるのはどの釣りでも同じなのであった。
イメージ 1

雨予報は見事に外れて風はあったものの終始好天であった。


【釣果】
4時40分出船、11時30分沖揚がり
ショウサイフグ13尾

【タックル】
ロッド:エアボーン・スティック30T-200
リール:カルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE1号

【本日の総括】
船中釣果4~31尾、2番手18尾、あとは10尾前後が殆どだったので、ビシバシシャクリ釣方の竿頭が断トツであった。

自分の釣果13尾も、いつもの東京湾水準からすれば出来過ぎなのだが、前回の1/3、そして竿頭の半分にも満たない数ということで、どうも釈然としないのであった。

しかし人間が、そして俺という存在が弁証法的に発展出来る生物であると仮定するならば、今回ぶつかった壁によって止揚され、一段上のスキルを身につける事につながる可能性は大いにある。

ラストスパートに入ったショウサイフグ白子戦線、機会があればもう一度千倉の地を踏みたいというか千倉の海に繰り出したいところだ。

イメージ 2


湾フグに比べると身質がやや水っぽく感じる千倉フグ、この夜は普通の刺身、湯通しした湯引き、バーナーで炙って水でシメたタタキと三種類試してみた。
どうやら熱を通した方が旨いようだ。

持ち帰り可能な白子は2尾にしか入っておらず、白子ポン酢にして一瞬で無くなった。
うん、やはりこれはリベンジするしかないな。