2011初フグ「幻のポポポポ~ン!」・・・4/29野毛屋

全く上向かない湾フグ戦線ではあったが、間もなく白子のシーズンを迎える訳で、一度あの旨さを味わってしまった者の常として当然今年も狙うに決まっている訳で、久しくフグ釣り行ってないので本番前に肩慣らしでもしとくか、って訳でGW突入と同時に野毛屋フグ船を目指したのだった。

厳しい釣果がダイレクトに集客に繋がるシビアな船宿稼業、晴天の休日というのにフグ船の乗客は5名と寂しい感じだ。



船は定時5分前に港を出ると、一路大貫を目指した。
昨夏以降大貫のショウサイフグが不振で八景沖のアカメ狙いに切り替えていたりしたので、大貫での釣りは本当に久し振りだ。

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カットウに餌付けるのも久し振り。

暫くの探索の後、アンカーを下ろして実釣開始!
まあ模様は悪いけど今日はあくまで肩慣らし、アオリでビシバシしゃくり続けた冬シーズンを経た俺はフグの繊細な誘いの感覚を取り戻す事が再優先で釣果は二の次なのだ。

餌を投入して程なく、“コツン!”というアタリ。
まさかと思いつつもアワセると、
“グンッ!”
“キターーーーーー!、と思ったけどバレたかな?”
重みが消えたので一瞬リールを巻く速度を緩めると、
「食い上げてる、食い上げてるよ!」
と背後から船長の怒鳴り声。反射的にまたリーリング速度を上げると“グイグイ”という懐かしい引き味が!
一気に抜き上げるとそれは30センチ近い良型のショウサイフグであった!
開始僅か2、3分で本命と御対面。これは予想外の展開だ!

餌を付け直して再投入。

するとすぐにまたしても微かなアタリが。
アワセを入れると
“グイッ!”
“またキターーーーーー!”
一気に巻いて抜き上げると、これまた本命のショウサイフグだ!
こいつは腹をパンパンに膨らましてブーブー鳴いており、腹に深く刺さったカットウ針を外すのに一苦労。

なんとか針を外して戦線に復帰しようと思ったら、
「!!!」
リールのクラッチが何故か切れてて、カットウからフグを外している間に道糸が放出されてて仕掛けと酷い手前マツリを起こしていた。
みすぼらしいことこの上ない。

なんとか解こうと足掻いてみるも、オマツリは想像以上に酷く、こうなったら仕掛けだけでも温存しようと道糸を少しカットしたら、間違えて仕掛けもろともカットしてしまった。

「…。」
何やってんだ、俺?

チャンス・タイムに自らの過失でタイム・ロス。
一気に意気消沈気味だ。

俯き気味に力無く仕掛けを投入し、自己嫌悪と闘いながら力無くしゃくる。
“ゴンッ!”
空しゃくりした竿に衝撃が走るが巻いても重みが無い。
チップだったのか思ったら急に魚が横に走る感覚、また食い上げていたのか!
こうして僅か30分で本命3尾。

『♪浅場~で、ショウサイが~、ポポポポ~ン!』
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こりゃ過去最高のペースだな。
今夜はとりあえずテッサに焼フグ、そして鍋も作っちゃおう。
あ、沢山釣れれば当然白子も混じるだろうから焼白子に白子ムニエルも作るか。
そして残りは漬けにして旨いフグを1週間丸々楽しむのだ。

グフ。グフフ。フググググ。

…。

しかし次の獲物はバラシ。

その次の獲物も掛け損なってバラシ。

そしてその後はアタリもないまま時間だけが過ぎ去って行く。

そして釣れないだけではなく、更に恐ろしい事態が進行していった。
ヒノキ花粉である。

ここ数日調子が良かったのでもう花粉は終息したものと信じ、薬を飲んでいなかった上に点鼻薬を忘れてしまったのだが、11時頃から花粉症の大フィーバーが始まった。

くしゃみと鼻水が止まらず、もっていたポケット・ティッシュは風に飛ばされ、15分おきぐらいにトイレに鼻をかみに行くような状態ではっきり言って釣りどころじゃねえ!

釣れない、鼻水垂れ流し、くしゃみがアンストッパブル
辛い。
辛すぎる。

そして心身ともに激しいダメージを受け、そのまま沖上がりを迎えた。
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【釣果】
7時10分出船、14時45分沖揚がり
ショウサイフグ3尾
(外道イイダコ)

【タックル】
ロッド:マニアス・フグリミテッド170
リール:カルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE1号

【本日の総括】
朝一の活性の高さからツ抜けはおろか20尾はいくんじゃないかと思ったらこの貧果、甘くない。
しかしアオリでビシバシしゃくるクセが身に染みていた俺は、ソフトにしゃくっているつもりでもまだ相当にしゃくりが強かったようで、まあ白子本番前の肩慣らしとしては役に立ったと言えよう。

朝一の感じではフグフルコースの予定だった夕食も、テッサだけになってしまった。
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でも久し振りに食べたショウサイの刺身は最高に旨く、食う為には釣るしかなく、やはりこの種目とは一生の付き合いになるであろうと改めて思ったのであった。