極寒アオリ釣行・・・2/13野毛屋

家を出て車を走らせる。
すると車の外気温計は-0.5度を示していた。
今季初めてみる氷点下である。
前日まで降っていた雪は一旦溶けたものの、それが蒸発する前に気温が低下したようで至る所で路面が凍結しているように見える。

俺は慎重かつ大胆に車を操った。
それでも船宿手前の交差点で車がスリップしてABSが軽く作動して一瞬ビビった。
その日野毛屋釣船店を訪れた釣り客の中には来る途中で車がスピンして自損事故を起こしてしまった方もいたという。厳冬期の釣りは色んな意味で危険がいっぱいだ。

さて折角の三連休は頭二日が荒天の為殆どの船が出船中止。連休最終日に血に飢えた猛者アングラー共が大挙して船宿におしかけ(実に自分もその一人な訳だが)、開店と同時に船宿に着いたにも関わらずアオリ船は先行者が7人もいて、俺の釣座は左舷ミヨシ三番手となった。

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この日の先発メンバー。


そして受付を済ませて船に行ったらビックリ仰天!
桟橋は凍結してツルツル、船は窓も船縁も席も完全に凍結、更に驚いたのは汽水域の平潟湾は表面が凍結!船が動くと氷がパリパリと割れたのだった。
こりゃ海の中の様子も随分と変わってしまったのではないだろうか?
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凍る船縁。水滴に見えるのは全て氷だ。

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凍結した平潟湾を見るのは初めて。

不安な予感は的中する。

「水温が4度も下がってるぞ!」
竹岡沖に到達して釣りを開始した直後、船長が呟いたのを操舵室の真下で竿を出していた俺は聞き逃さなかった。
厳しい闘いになることは必至だ。

それでも指示タナにエギを落し込み、しゃくり続けないことには少ないチャンスをモノにすることは出来ない。
しかも俺の釣座は左舷6人中トモから三番手、ミヨシから数えて四番手、完璧など真ん中なので周り以上にビシバシしゃくってエギをアピールしなくてはならない。

“ズドン!”
「あれ?」
「一人乗ったよ!」と船長がアナウンス。
“キターーーーーー!!!”
チャンスは少ないと思って油断してたらいきなりキタ!しかも竿はフルベンド、こりゃ良型に違いない!
海面に姿を現したアオリイカは目測1kgちょっと、カンナは足1本に掛かっているだけだったので中乗りエストシ君(仮名)にタモ出して貰い無事に取り込んだ。
このイカ、よくみると腹の皮が一部破れている。皮膚病じゃないかと訝しく思い船長に尋ねると、ノッコミに向けて縄張り争いのようなイカ同士によるバトルで負った傷とのこと。
ノッコミが近付くと傷だらけのイカが増えてくるらしい。

あっさり釣れたことで案ずるより産むが易し的な一日になるかと思いきや、その後は外道も含めて誰も何も釣れない時間帯が続いた。
移動する度に妙に潮が澄んでいたり、また別の場所では濁っていたりと、ポイントによって潮の色がコロコロ変わる。水温も場所によってマチマチらしい。何かがおかしい感じだ。

「落潮が流れてきたら水温は更に下がりそうだから剣崎行くぞ。」
11時を前に竹岡に見切りをつけ、船は南へ進路をとってフルスロットルで爆走した。

剣崎沖の潮は薄濁り。そして若潮の割には結構な速さで潮が流れている。
釣れそうな気配はムンムン漂っている。

「・・・。」

のらない。
全くのらない。

条件的には釣れそうな気配濃厚だったものの、結局剣崎沖を2時間程攻めたが俺はチップが1回あっただけでイカを乗せることができず、船中釣果もゼロで、見切りをつけた船は次に下浦沖へと向かった。

ここを起点に点在する根の際をピンポイントで攻めながら徐々に北上して行く作戦だ。

すると、
“ドンッ!”
“キターーーーーー!!!”
久々にイカが乗った!サイズは5~600gってとこか?
下浦~アシカ島間で俺含めて船中6杯のアオリが釣れ、ようやく形になった。

その後同じ作戦で鴨居沖まで攻め上がり、時刻も16時まで攻めたもののその後は外道すら釣れることなく沖上がりとなった。
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【釣果】
7時15分出船、16時沖揚がり
アオリイカ2杯

【タックル】
ロッド:マニアス・アオリスペシャル350
リール:スピードマスター201
ライン:PE2号、ハリス:フロロ5号

【ヒット・ルアー】
YO-ZURIアオリーQ マーブルバレンシア4号、YAMASHITAエギ王Q LIVE グリーン3.5号

【本日の総括】
雪の影響で水温急低下、アオリの活性も極端に下がってしまい、12人で船中8杯は今年最低の釣果だったそうだ。
そんな中、胴の間で2杯釣ることが出来たことはラッキーだったと言えよう。

開幕以来好調が続いていた東京湾アオリ戦線もここにきて釣果にムラが出始めた印象だ。
これからは数より型狙いになってくるのかもしれない。

いよいよ俺にとっての本当のアオリ・シーズンが開幕する。