スミイカ開幕!・・・10/3かみや

エギングを始めた当初は“アオリの外道”ぐらいにしか考えていなかったのだが、昨年初めて専門に狙う魅力(則ち釣趣と食趣)を知り、秋が深まるにつれ今か今かと待ちわびていたスミイカが遂に開幕!特にシーズン初期の小型スミイカの身の甘味といったら、イカ界の最高峰と言えるかもしれない。

という分けで同じく船エギング・アディクトのDDVセンパイと都合を合わせ、開幕2日目の羽田かみやへGO!

開幕戦は大盛況で2隻出しとなったものの釣果はやや苦戦気味とのことだったが、シーズン2日目のこの日も14人ものスミイカ・フリークが集まった。

左舷ミヨシ二番手に俺、三番手にDDVセンパイというのが我々のフォーメーションだ。

潮が若潮ということもあって、距離的には羽田から程近いスミイカのポイントである中の瀬をスルーして比較的潮通しの良い海保周辺に直行便。狙う水深は8~12mといったところだ。

開始一流し目から型を見たが単発で続かず、船は細かく流し変えていく。
潮回りの度に誰かが釣るような展開だがどうもイカが固まっていないような印象を受ける。
しかし少ないチャンスをモノにしたDDVセンパイは早々にヒット&キャッチ。

“ズシッ!”
竿にもたれたようなアタリを感じ即アワセを入れると、懐かしい紛うかたなきイカの乗り味が!
こうしてようやく1杯目を釣ったのは開始から1時間以上経った9時半頃のことだった。

ちょっとずつ上げ潮が効いてくると、船のあちらこちらでスミイカが上がり始めた。
そしてお決まりの光景、墨爆弾の炸裂もそこかしこで発生!
どうも見ているとベテランと言えどもイカの取り込み方が良くない人が多い。
1.ハリスではなくエギ(もしくはテンヤ)を持ちイカの腹を外側に向け、2.船の外側でイカの首を締めるように掴んでカンナを外し、3.イカの腹を下にしてそっとバケツに入れる。
この一連の動作は野毛屋のキャプテン勇治に何度も怒られながら厳しく仕込まれたものだが、理にかなっていてお陰で墨を被弾することが殆ど無い。
しかし周りの方々を見ると抜き上げていきなりイカを船中に取り込んだり、イカの胴体部分を掴んで針を外したりと危なっかしい取り込みが目立つのだ。
結局左舷側6人のアングラーの内、俺とDDVセンパイを除く4名は皆さん墨塗れになっていた。右舷側からも時折悲鳴とも嬌声ともつかぬ声が聞こえていたから激しい爆撃が頻発したと思われる。
しかし不惑過ぎれど船上ではまだまだ若輩者の我々、お互いに隣のベテラン・アングラーがイカを釣る度にドキドキしていたのだが、かと言って年長者にイカに感じ良くイカの取り込み方を教えたらいイカよくわからず、まぁいイカって感じで諦めて大人しくしていた。イカんかったかな?いや、いいんじゃなイカ

この日は薄曇りと晴れを繰り返す天気、更に潮色がやや濁り気味だったのでグロー・カラーのエギがハマリ、このエギにチェンジしてからは一時期ノリノリ状態に突入した。
チョイスひとつで釣果が大きく変わるというのもルアー・フィッシングの楽しみの一つだ。

時折シリヤケが混じり、更には巨大なモンゴウイカまで釣れて大満喫。DDVセンパイはスミイカ、シリヤケ、モンゴウに加えてアオリまで釣っちゃって(野毛屋ヨットスクール門下生だけあってチビアオリは迷わずリリースしていた)ノリノリ状態、いや~、やっぱりエギングは楽しいなぁ。

また特筆すべきはこの日使ったフグ竿。
フグの微細なアタリをキャッチすべく高感度に設計されたこの竿は、イカがエギに触れたのがハッキリわかるほどビンビンに敏感!むしろ高感度過ぎるが故かアワセが早過ぎてチップに終わるケースもしばしば起こったほどだ。
そして何より軽くて持ち重りしないのがいい。

2時頃にスミイカ釣りでは珍しく根掛かりしてこの日の大アタリのエギをロスト、そのまま沖上がりの3時まで何も釣れなかったけど、そして数でも去年の開幕戦には及ばなかったけれどこの日の竿頭のオマケまでついて、大満足のシーズン初戦となった。
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【釣果】
7時30分出船、15時沖揚がり
スミイカ14杯、シリヤケイカ2杯、モンゴウイカ1杯

【タックル】
ロッド:マニアス・フグリミテッド170
リール:Abu Garcia Salty Stage REVO BJ-L
ライン:PE1号

【本日の総括】
アオリの豪快な釣り方と乗った時の衝撃。
この面白味には敵うまいと思っていたスミイカ釣りだが、なんのなんの、繊細故の面白さだってある訳で、いや~楽しかった!
そしてフグ竿とスミイカ釣りのマッチングも素晴らしい。最近使い込んで手に馴染んでいるタックルだからということもあるが、どんな些細なイカからのコンタクトも逃さない感度の良さ、軽く跳ね上げるだけでアワセが決まる胴の強度、グラスソリッドのティップはしなやかに曲がるし、もう最高!

そして久々に食べたスミイカの刺身、塩辛、イカワタホイル焼きはどれも絶品!
釣って楽しく食べて美味しいこの遊びは最高の贅沢だ。

時は経過と共に様々な取り分を我々から奪っていく。
夏休みにレンタカーを借りてフランス・イタリアを走り回ったり、生シラス食いたい為に無理矢理仕事作って静岡出張行って夜通し遊んだり、結託して頭の固い上司をやり込めたり、非合法な遊びやってオマワリに追いかけられたり、他にも書けないあんな事・そんな事等々、若い頃に我々(というのはDDVセンパイと俺のチームの事)がやってた遊びはもう出来ないけど、中年ならではの楽しみだってあるのだ。
釣りのスキルが経験によって向上するものであるならば、時の経過はプラスに作用するはず。
年を重ねる事は悪い事ばかりではない。