クルージング・・・10/2野毛屋

船宿まで行きながら雨風で出船中止の憂き目にあった月曜日の無念さが拭えず、土曜日がくると迷う事なく野毛屋へ向かった。

船宿で受付を済ませてから船に乗り左舷トモ5番手で出船を待っていると、エビ鯛船の中乗りエストシ君(仮名)が桟橋に姿を現し第二忠丸に乗り込んでおもむろにエンジンをかけた。
そしてそれを合図にしたかのように続々と何人かの客がやってきて第二忠丸に次々と乗り込んだのだった。
どうやら客数が多くフグ船が2隻出しとなったようだ。
既に第一忠丸に乗船していた客も何人か第二忠丸へと乗り移っていき、俺も移ろうかなとも考えたのだが、既に釣座のセッティングを終えていたので面倒になりそのまま居座る事にした。
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すると桟橋にやって来たキャプテン勇治が「おい、乗る船間違えてるぞ!」とお約束のツッコミ。俺は「エヘヘ。」と苦笑いを返すのみだった。

定時5分前に出船した第一忠丸が目指したのは大貫沖。現着してスパンカーを立てると、張り巡らされた海苔網を縫うようにしてフグ反応を捜し始めた。
知らなかったのだが、この時期は浅場に群れるフグの反応が魚探にバッチリ出るそうで、アンカーを打ってじっくり釣るいつもの釣り方とは全く異なり反応を見つけて狙い撃つアクティブな釣りだ。

しかし1ヶ所目も2ヶ所目も合図があって仕掛を落とすと誰かしらにすぐヒットするのだが反応もあっという間に消えてしまうらしくほんの数分でまた移動。
そのうちに反応が全く見つからなくなり、船はさながら遊覧船の様相を呈してきた。
う~ん、アグレッシブに反応を捜すことが過ぎると、客にとっては単にヒマを持て余すことになる。

富津岬の先端近くから半島に沿うようにして徐々に南下した船、気が付けば目の前には観音様が!随分広く探ったもんだ!
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そして更に気が付けば11時を過ぎたというのに俺はサバとベラを釣ったのみで本命ゼロ!左舷8人中ボウズは俺だけとなっていた!
なんとかしなければ!と気は焦るものの、船が止まってくれない事には釣りようがない!

クルージング中も俺は入念に餌を付け直し、合図があったら直ぐに仕掛けを落とせるよう心の準備を怠らなかった。
「いいよ!」
久々に合図があり仕掛けを投入、しゃくっていると良型アオリイカが乗った時のような衝撃と共に竿が止まった!
・・・。
根掛かりだった。
竿を煽っても仕掛けはビクともせず、遂には道糸が高切れ。(どうも海苔網周辺には何かしらが至る所に沈んでいるようで、この後も根掛かりが多発、最終的にはカットウ4個に道糸も15m程ロストした。)
う~ん、精神力が試される展開になってきやがった。

1尾目をようやく釣ったのは11時半。しかし正確に言うならばアタリをまるで察知できず空しゃくりに掛かった感じで、“釣った”と言うより“釣れた”と言った方がしっくりくる獲物。
次の流しでも同じような感じで1尾追加。
本命2尾で午前中を折り返した。

午後になると、徐々にではあるがフグのアタリが活発になってきた。
船も午前中のようなクルージング状態はなくなり、比較的狭い範囲の移動に留まった。

久々にアタリを捉らえて上手く掛けショウサイフグを1尾追加、さあドンドン行くぜ!と思いながらしゃくっていると、
“ドンッ!”
やべえ、また根掛かりか!と思ったらリールが巻ける!強烈な引き、しかしアカエイとは異なるフグっぽい引きだ。トラフグか?遂にトラフグを掛けちまったか、俺?
しかし上がってきたのは大きなアカメ(ヒガンフグ)だった。でもこれで鍋やったら最高だな!素直に嬉しい(^o^)v
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その後も船は細かく移動を繰り返しながら反応を探り続けた。1投目で誰かが釣ると直ぐに反応消えてまた移動という展開が多いので、移動中にぬかりなく準備を調え、合図があったら直ぐに仕掛けを落とす事が肝要だ。

1時半を過ぎて少し下げ潮が効いてくると、更にフグは活発に。
“ツン、シュッ!、ゴン!”(解説:小さなアタリ→アワセ→ヒット!)このパターンで魚が掛かると目茶苦茶楽しい!

この下げ潮が効いてる時間帯に4尾を追加、結局ショウサイ7尾にアカメ1尾でフィニッシュとなった。とりあえずおかずはバッチリ!
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今から捌いてもらいまーす!

【釣果】
7時15分出船、15時沖揚がり
ショウサイフグ7尾、アカメ(ヒガンフグ)1尾
外道にサバ、ベラ、トラギス、サバフグ、カワハギ(キープ)

【タックル】
ロッド:マニアス・フグリミテッド170
リール:Abu Garcia Salty Stage REVO BJ-L
ライン:PE1号

【本日の総括】
11時半までボウズで相当に焦ったが、終盤捲ってなんとか形になって良かった。
しかし一口に“湾フグ釣り”と言っても季節によって色々な釣り方があるのだなあ。
いつもは途中で餌が足りなくなるのが常なのだが、この日はクルージング時間が余りに長くて餌が余りまくった。

そして外道でカワハギが釣れたら一度やってみたかった「カワハギの肝醤油で食べるフグ刺し」、これは最高に旨かった。

気温が下がってきたので鍋が旨い季節、翌日はアカメの身を主に使ったフグチリ!アカメの弾力のある身は煮崩れすることなく激旨、8尾分の中骨から出るダシも最高で締めの雑炊の旨いこと、いや~、なんとも贅沢な気分だ。
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食欲の秋はこれからが本番、美味しいターゲットを求めてこれからもドンドン沖に出まくろうと誓った。それが俺の生きる道なのだ。