セット販売・・・渋谷「富士屋本店」

渋谷で用事があった金曜日の夜、約束までちょっと時間が余ったので上州屋渋谷店へ寄ってフグのカットウと食わせ針を購入した。
カットウというのはルアーに似ている。故に色々な色を試してみたくなるのだが、最近では使う色が絞られてきたように思う。
一方でカットウとは使い捨てに近い道具でもある。針が変形したり、ハリスに癖がついたら即交換した方が良いように思う。
そんな訳でかつてはカットウのバリエーションを増やす為、最近では一軍カットウの補充や買い溜めの為、ついつい上州屋のフグコーナーに足を踏み入れてしまう事が多いのだ。

必要な買い物を終えると、逃げるように店を出た。釣り具店に長居は不要、何故ならばつい余計なものまで買ってしまうからだ。

上州屋を出て振り返ると、どうしても富士屋本店の看板が目に入ってしまう。
この看板もまた、釣り具店の看板と同様に目が合ってしまったら抗うことが出来ないシロモノなのである。
しかしこの「上州屋渋谷店」→「富士屋本店」という流れは、まるで何かのセット販売のように最近お決まりのコースになりつつあるような気がする。

吸い込まれるように店内へ入ると、まずは瓶ビール。
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猛暑も一段落して徐々に秋めいてきた昨今、瓶ビールが殊の外美味しく感じられる季節だ。

つまみは定番化してきた椎茸天とナスミソをオーダー。
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旨い。各250円という良心的プライスだが、ボリュームも相当なもの。
瓶ビールおかわり!

無駄な愛想も動きもないシステマティックな店員達の動作を眺めていると、俺の人生にはなんて無駄が多いのだろう?と内省的な気分になってくる。
まあいい。
無駄の集積物、それが俺という存在の一面なのだ。

大瓶2本とツマミ2品でしめて1400円。値段も味もボリュームも文句なし。

なんとなく満たされた気分になって店を出ると、俺は約束の場所へと急いだ。