熱中時代~漁師編…8/22羽田「かみや」

一時は水面直下まで浮いていたタチウオの群れが、相当に深くまで潜ってしまったらしい。
残暑というにはあまりにも厳しい暑さが続いているが、それでも着実に秋は迫って来ているということか。

そんな訳でまだ良い目に遭っていない夏タチウオを狙い、羽田「かみや」から出撃した。


左舷トモ2番手に釣座を構えて出船を待っていると、次から次へと人が乗り込んで来た。
どんどん人は増え続け、遂に出船時には左舷11人、右舷9人、合計20人ものアングラーが乗り込みさながら引き揚げ船の様相を呈した。
更にタチの悪いのは(タチウオだけにね)ジギング、LT餌釣り、電動餌釣りと三種類のアングラーが混在していることだ!LTの重りは50号、電動の重りは80号、ジグは60~100g、負荷のみならず道糸の太さだって相当に違うし、これじゃ大オマツリ祭開催必至じゃないか!

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前日上流で激しい雨が降ったらしく多摩川と河口付近は土茶濁り。奥に見えるは羽田空港でゴザイマス。


さて金沢八景から出船すれば30分足らずの観音崎沖も、羽田からとなると1時間近くかかる。
現着時刻は8時。
観音崎には既に大きなタチウオ船団が形成されていた。

しばらくの探索の後、合図があって実釣開始!
水深は74m、タチウオの反応は底から10mまでとタナは深い。ライト・ジギングとは言えこの深さだと体力は相当に消耗する。
しかも酷い2枚潮で釣り難いことこの上ない!
落と潮が流れているはずなのに上の潮は真逆に流れる。ラインは海中で大きなS字を描いているようで、水深74mのはずなのにジグが着底するまでにラインは85mぐらい出ている。

しかし、左舷大トモのジギング・アングラーが開始早々2連チャン、そして俺の竿にも程なく“ズドン!”ときた。
タチウオの群れは広く薄く散らばっているようで、船はあまり流し変えることなく大きく流していく。
最初の一流しで3本の本命をキャッチして一安心。しかしヒット・レンジは全て水深70~65m程だったので早くも体力的にキツイ。
しかもこの日は猛暑に加え無風状態で発汗量が尋常じゃない。
おまけに予想通りというか案の定というかオマツリも多発!
精神的にも肉体的にも辛い釣りになってきた。
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9時半を過ぎた頃だろうか。
俺は断続的な目眩を感じ始めた。
早くも相当に疲れてしまったのだろうか?
そのまま釣りを続けていると、不意に視野が狭くなり、耳が遠くなっていくような感覚、更に頭痛まで・・・。
俺はストンと崩れるように腰をおろしてしまった。危うくタックルを海に奉納してしまうところだった。
『コレって熱中症か!?』
とりあえず一旦ジグを回収し、500mlのお茶を一気に飲み干した。更にそれが正しいことかどうかもわからなかったが、サンドイッチも一袋食べた。

そのまま暫く休んでいると目眩も不快感も消え失せ、体調は元通り。
何だか知らないけど危なかった!
やはり真夏の釣りをナメてはいけない。別にナメていたつもりもないのだが。

さて、11時を過ぎると上げ潮が、猛烈な上げ潮が流れ始めた!
ジグを投入するとラインはほぼ真横にかっ飛んでいく。
船上は至る所でオマツリ、オマツリ、オマツリの嵐!3人4人とオマツリするのも当たり前、ハッキリ言って釣りにならねえ!

そして潮が流れている割には肝心のタチウオの活性が今ひとつ。
それでもバラシが多いながらも時折ヒットし、ポツリポツリと釣れた。
オマツリ解いたり、疲れて休んだり、釣りをしていない時間も長かったけど。

午後になると潮は一段と速さを増し、あまりの酷さに船長も観音崎沖に見切りをつけ第二海保南の水深45mの比較的浅いポイントに移動した。僚船で浅場でも型を見たとの情報が入ったらしいのだが・・・。
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【釣果】
7時出船、14時30分沖揚がり
タチウオ 8本

【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:スピードマスター201
ライン:PE2号、リーダー:フロロ40lb

【本日の総括】
沖揚がりまで粘った海保南では船中2本のみに終わった。

前半は酷い二枚潮、後半は速潮、そして終日オマツリと暑さに苦しめられた苦行のような釣行となったが、船中0~12本という中で8本釣れたので上出来でしょう。
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このまま終息に向かうのか、また活況を呈すのかわからない夏タチ、もう1回ぐらいは行ってみたい。
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細切りしたタチウオの刺身と大葉を混ぜてポン酢をかけると最高の酒のアテになりますよっと。