猛暑で朦朧会見・・・8/16野毛屋

体調不良に始まり出張、墓参りと続いて全く沖に出る事ができなかった盆休み。
休み最後の日である16日にようやく身体が空いた。

タチウオ行くか、フグ行くか、それともシイラ行くかで思案したが、蕁麻疹まみれで万全とも言い難い体調を考慮して最も体力使わないフグに決定!・・・こうして俺は老いるに従って攻める気持ちを忘れていってしまうのかもしれない。

前回沢山釣れたおかげで一時は「流石に食べ飽きたなあ」などと思っていたフグの漬けだが、暫くするとまた食べたくなる。いや、食べたいだけでなく釣りたい。気が付けば最早フグ釣りフリークと化している。
食味は勿論のこと、“微細なアタリをキャッチして掛ける”という「フグのカットウ釣り」ならではの繊細な釣り味の楽しみも相当気に入ってしまったのだ。

月曜日だし、最近空いてるらしいし、さぞやガラガラだろうと思って6時過ぎに船宿に着いてみれば、なんと先行者が17人!
左舷トモ6番手の釣座札を取り受け付けを済ませたが、俺はオマツリの多発とショボイ釣果を予想して出船を前に早くも気分が萎えてしまったのだった。
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俺の釣座は左舷ミヨシ8番手。いや、左舷トモ6番手。非常に厳しい。

結局22人もの客を乗せて出船した第一忠丸は、一路大貫沖を目指した。
8月に入り白子は終わってしまったものの数は順調に釣れていた湾フグもここ数日は下降気味、この日もその流れを受けて渋い立ち上がりとなった。

型を出しても後が続かず、ポイント移動も多め。
俺の竿にはアタリも無く、餌も取られず沈黙のまま1時間が過ぎた。

しかし暑い。しかも眩しい。いつも以上に暑くて眩しく感じるが、それは気のせいではない。俺が帽子とサングラスを忘れてしまったからだ。

9時過ぎに空しゃくりした竿が衝撃と共にしなり、ようやく1尾目を釣った。
ここから、たま~にアタリが出始めて、10時までに3尾釣れた。今日のアタリは殊更小さいが、微細なアタリをキャッチして上手く魚を掛けると本当に面白い!

しかし10時を過ぎると俺の竿にはピタリとアタリが止まった。
周りを見渡しても殆ど釣れていない。
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・・・暑い。

・・・眩しい。

潮流れが殆ど無く、心配されたオマツリが殆ど無かった事がせめてもの救いか。

灼熱の中、黙々と竿をしゃくり続けていると、意識が朦朧としてくる。そういえば朦朧会見で名を馳せたあの元大臣はもう死んでしまったんだな。
ある事をきっかけに躓くと、そのまま果てしなく転がり堕ち続けていくという種類の“躓き”が世の中には多々在るように思える。
躓いた瞬間には「あ、転んじゃった!」程度のものだが、そこから転落して取り返しのつかないとこまで転がり堕ちて、初めて致命傷に気が付く。躓いた瞬間にはそれが只の石ころか、致命的な石ころかなんてわからないのだ。
そう考えてみると、これは何も政治の世界のみならず、芸能界でも、いや会社生活含む社会一般においても、よく目にする光景と言えるのかもしれない。
注意深く歩かなくてはならない。巧妙な罠というのは注意して見ないと絶対に見えないのだ。

“ゴンッ!”
“キターーーーーーーー!”
彼岸の彼方まで旅立っていた俺の意識が戻って来たのは13時半頃のことだった。
約3時間半ぶりの獲物だ!

そこからは沖上がりまで飽きない程度にアタリがあり、本命もぽつりぽつりと釣れた。
途中3連チャンもあってなんとかツ抜けも達成、長い中弛みはあったものの一応満足出来る釣りとなった。
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【釣果】
7時15分出船、15時沖揚がり
ショウサイフグ11尾
(外道にヒイラギ、クサフグ、メゴチ、ハゼ、ヒトデ)

【タックル】
ロッド:マニアス・フグリミテッド170
リール:Abu Garcia Salty Stage REVO BJ-L
ライン:PE1号

【本日の総括】
9時~10時3尾、13時30分~15時8尾。
時合いのハッキリした釣りになった。
船中は0~16尾、22人中ツ抜けは5人だったそうで、これは俺としては充分過ぎる釣果だ。

さて、夏場のフグは冬に比べると刺身に向かないって船宿のホームページにも書いてあったけど、そうかな?この日の刺身はプリップリで非常に旨かった。
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ホッピー・ジョッキも買っちゃった!自宅シャリキン・ホッピー、激ウマ!

仕込んだ漬けも勿論旨かった。この日は30センチオーバーの良型が2尾混じったのだが、大きいフグは漬けに非常に向いていることも判明。
今後は釣った魚のサイズに応じて調理法も使い分けていこう。