予定変更・・・7/25野毛屋

真鯛も上昇の気配だし、タイラバ行こうかな。
それとも今週もタチウオ行っちゃおうかなあ?

と、日曜の釣りモノを何にするか考えるともなく考えながらビールを飲んでた土曜日の午後。
しかし、ビールのアテに食べたフグの漬けが俺の決断を大きく変えることとなった。


そんな訳で中3日でまたもや野毛屋第一忠丸に乗船してしまった。
灼熱の太陽の下でのフグ釣り、スマート・ルアーマンの俺は(ジョークですよ、ジョーク。)甘海老の放つ猛臭に閉口したばかりだというのに、魚が旨けりゃ海老が臭かろうがSKDが臭かろうが、そんなの関係ないのだ。


左舷トモ2番手に釣座を構えたこの日、乗船も11名と日曜日にしては少な目で、ノンビリ釣りが出来そう。


・・・。


・・・。


ノンビリって、魚が釣れずにノンビリ糸を垂らすって意味じゃないのよ!?

俺は焦っていた。
いや、殆どパニック寸前だったと言っても過言ではない。

実釣開始から4時間経過した正午の時点で本命ゼロ、外道もゼロ、ヒトデすらも釣れず、一回だけ分かった明確なアタリは掛け損ね、虚ろな表情で竿をしゃくり続けるただの廃人と化していた。


上げ潮が徐々に早くなってくると、俺の陣取った左舷側では道糸が船の下へ下へと流され、一層釣り辛くなってきた。

・・・。

「神は死んだ。」
ある種の諦念に支配された俺は、ニーチェ的に実存主義的に竿をしゃくり続けた。

そして思い直し、ヘーゲル的に弁証法的に竿をしゃくることにした。
テーゼがあって、アンチテーゼがある。そしたらアウフヘーベンだあーーーーー!
“ゴンッ!”
“キターーーーー!”
船の真下で掛かった魚、ラインが船縁に触れないように身を乗り出して慎重かつスピーディーに巻く。そして無事ランディングしたのは目測30センチ近い良型だ!

よく見るとその魚、何物かにかじり取られたように尾鰭の上半分が欠損していた。ここのところ大貫まで入って来ているタチウオにでも襲われたのだろうか?
外敵からは逃げられても俺のカットウからは逃げられなかったってことか?
せめてもの供養に美味しい漬けにしてやるとしよう。


そしてその直後、“ゴンゴンゴンッ”というフグとは明らかに異なるアタリ、巻き上げると食わせ針に30cm程の金アジが掛かっていた。
これもしっかり血抜きをしてからお持ち帰り。一応食材の確保には成功し、これで大分気が楽になった。ホッ。

更に上げ潮が効いてくるといよいよ左舷側は釣り辛くなってきたけど、代わりにフグ達は活発になってきた。

俺の竿にもアタリが出始めたが、何故か中々フッキングしない。

エサの消費ばかりが早くなり、中々数は伸びなかったが、それでも時折釣れるという展開が続いた。

結局6尾釣ったところで時間切れ、まあ午前中の恐ろしい展開を考えれば“なんとか形になった”というところか。
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晴天、南風そよそよ、凪、絶好の釣り日和であった。

【釣果】
7時15分出船、15時沖揚がり
ショウサイフグ6尾
(外道にアジ)

【タックル】
ロッド:マニアス・フグリミテッド170
リール:Abu Garcia Salty Stage REVO BJ-L
ライン:PE1号

【本日の総括】
船中4~26尾、ツ抜け7名と全体的には好調だったようで、完全に俺は蚊帳の外。
船長いわく、「アタリを感じた後のアワセが強いのでは?」との事だった。しゃくりが強いとカットウへの掛かりはむしろ悪くなるらしい。
確かに釣れずに焦っていたから、アタリを掛けてやろうという気持ちが強かったのかもしれない。この辺は次回の課題だ。

6尾中2尾を刺身にし、残る4尾は漬けにして旨いフグを堪能した。

暑くて食欲が無い時でも。この漬けならいくらでも食べられそう。

ああ、またフグを釣りに行かなくちゃ。