グラチャン観戦・・・蒲田「豚番長」

森繁久弥が死に、市橋容疑者が捕まった。

そんな日の夜にも俺は豚番長にいた。

しかしその夜の豚番長は今だかつて見たことがないほどに混雑していたのだった。

まずは生ビール、そしてナスの肉味噌を頼む。
以前頼んだ時は常温で出てきたナスの肉味噌が、この日はレンジで温められていた。

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個人的な好みとしては、常温で提供された方が旨いのだが、これはレシピの変更なのだろうか?
しかし、素朴な疑問に答えてもらうには、些か店が混み過ぎていた。

やきとんはお任せで5本頼む。混んでいる時に細かい注文をあれこれしてスタッフを煩わせたくはないし、そもそも何を食っても旨いことは承知しているのだ、この店では。

提供されたのはオッパイ塩、ガツタレ、チレタレ、ハラミ塩、レバー塩の5本だった。

やきとんと一緒に番長にホッピーを頼む。
するといつもは三冷で提供されるホッピーに今日は氷が入っていた。
しまった、店が混雑している為にオペレーションに若干の混乱をきたしているようだ。

三冷とキチンと指定しなかった自分が悪いし、そもそも氷を入れたホッピーが嫌いという訳ではない。
そんな訳で久々のノーマル・ホッピーをチビチビやりながら、店内モニターで放映中のグラチャン・バレーを眺めた。

積極的に見る気はしないものの、こうやって偶然にも見るとついつい熱くなってしまう。
バレーボールとは、特に女子バレーには不思議な魅力がある。

つまみをあらかた平らげると退散する潮時ではあったのだが、バレーのキリが悪かったのでホッピーの中身を追加。
すると提供してくれた店員のペーさんが、「あれ?今日は三冷じゃないんですか?」と不思議そうに尋ねた。
「今日はそんな気分で・・・。」と曖昧に答える俺。

日本が2セット連取したのを見届けてお会計。締めて1860円であった。

店を出る時番長は電話中だった。

駅へ向けて20m程歩いたところで背後から番長に大声で呼び止められた。
「?」
何か忘れ物でもしたかなあと思いつつ振り向いたら、番長は「ありがとうございました!」とただ一言大きな声でお礼を言いつつお辞儀をしたのだった。
俺も右手をブンブン振って「また来ます!」と応えて再び駅へ向けて歩きだした。

混雑時のオペレーションは、経験を積めばすぐに慣れるだろう。
でも最も大事かつ一朝一夕に身に付かないのはこのホスピタリティーではないだろうか?

豚番長は最強の番長へとなりつつあるのかもしれない。