赤色エレジー・・・8/8野毛屋

といっても昔の流行歌のことではない。

赤いイカした俺のタイラバ・ロッドで、赤い鉛だかタングステンの高級ルアーを操作し、赤いゴキゲンなターゲットを狙うという例の釣りの話し。

二枚潮は収まり、夏の潮流が東京湾に入って一気に潮色が綺麗になったとの情報。これは期待大!

ということで水曜日にボウズの憂き目に遭ったばかりだというのに中2日のこの日、俺は今週2度目の野毛屋へ向かった。我ながら諦めが悪いし馬鹿だと思う。

受付を済ませてお茶を飲みつつさして興味のないスポーツ紙など読んで出船を待っていると、先日も一緒になった常連さんが酒井法子容疑者の人間性について色々話し掛けてきた。
するとその会話に割って入るキャプテン勇治!「知ってるか?酒井が子供を預けた相手っていうのはなあ(以下自主規制)・・・」と芸能界裏話まで披露。・・・。釣り以外にも色々詳しい船長だった・・・。

さて、定時5分遅れで出船した第一忠丸。
まずは昨日最後に釣れた場所だという海保~観音崎のカケアガリを攻める。
丁寧に同じ場所を攻め続けていると、
「掛かった!」と客の声!
船を見渡すと声を上げた客ではなく、右舷胴の間で竿を出していたキャプテン勇治の助手(通称エストシ君)のブットイ竿が急角度にしなっている!その余りの強烈な引きを目の当たりにして、船長以下全ての客が釣りを中断して見守る。そして最後はキャプテン自らがタモを出して魚をネットイン!
「でけえええ!4kgはあるぞ!」
そして「やったな~、記録更新じゃないかよ!」とポンポン助手の頭を叩きながら手荒く祝福する麦藁のルフィーことキャプテン勇治。

そして次の流しでキャプテン自ら0.7kg程度の真鯛をキャッチして午前中の下げ潮タイム終了。

・・・。アレ?客が誰ひとりとして釣れてないじゃないか!

午後は観音崎久里浜のやや深いカケアガリを攻める。しかし上げ潮が余り流れない!
南寄りの風が吹いておりスパンカーを張った船首は沖向きでトモが潮先の格好、左舷大トモに釣座を構える俺にチャンスがあるのでは!?
しかし、
“どかーん!”
“ずどーん!”
なんと右舷トモのテンヤ釣師が連続で本命を上げた。なんで右舷だけ?
すると俺の疑問を見透かしたかのようにキャプテン勇治が「まだ潮の流れがないからタイに食い気はそれほどないと思うよ。ラバージグは縦に誘うから食い気がないタイは追ってこない。テンヤは底で誘うから上手くタイの目の前にエビを落とせば食ってくるんだよ。」とのたまう。
よし、じゃあ潮が流れれば俺にもチャンスが…。

干潮時刻が正午過ぎだったこの日、ということは勝負は沖挙がり時刻を過ぎた3時過ぎか?延長戦に期待を託す。
しかし、
「すいませーん!今日はこれで揚がって行きますから!」
“えええええええええ!?”
粘りが信条のキャプテン勇治、まさかの定時・3時沖揚がりの肩透かし、なんでも夕方から出掛けなければならない用事があるそうで・・・。

【釣果】
7時20分出船、15時沖揚がり

【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:シマノ カルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号

【本日の総括】
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暑がり汗かき虫嫌い。夏が大嫌いな俺だが、今日のように天気が良くて潮色も綺麗だと海の上ってマンモスキモピー!((c)酒井法子容疑者)
釣れない悔しさは勿論あるけど、俺は夏がちょっと好きになったし、タイラバだって諦めずに続けようと思ったのだった。

帰港直前、何者かが俺の肩を叩く。
振り返るとそこにはキャプテン勇治が釣ったとおぼしき真鯛を握った助手のエストシ君。
「船長がこれ持って行けって言ってる。」
「!」
6人中5人がボウズだったのだが、やはり中2日で連続ボウズの俺の負けっプリは際立っていたのだろう。彼がこっそり持って来たということは当然他の客への配慮、俺も変な遠慮はせずにすかさずクーラーへタイを放り込んだ。
船を降り際にこっそり船長にお礼を言うと、「なあ、本当にエビタイやってみる気ないのか?」と聞いてくる。伝説の男・勇治船長がここまで熱くなるテンヤ真鯛、そりゃあ興味はあるに決まっている。しかし俺はまだタイラバにオトシマエを着けていない。俺は趣味も仕事も一度に色々こなすことは苦手なのだ。困ってしまって「道具が無いからなあ…。」などとゴニョゴニョ弱気で呟いてたら、
「貸し竿もあるから一度やってみろよ!面白いぞ!」
「…。」
う~ん、敬愛する船長からここまで言われると、一度はやってみないといけないかもしれない。

さてキャプテン勇治に頂いた食べ頃サイズの旨そうな真鯛だが、迷った末に実家にプレゼントした。(俺が釣ったなどと嘘はついていないが、さりとて船長から貰ったと本当の事も勿論言っていない。)
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観音崎ブランドの旨い真鯛を年老いた両親に食べさせたいという思いもある。

でも、本当のことを言えば、俺が捌きたいのは俺が釣った魚に限られるのだ!

次回はギザデカイ真鯛を釣り上げマンモスラッピーといきたいものですが…。

タイラバ修行、つづく。