前厄男達の哀歌・・・8/5野毛屋

真鯛を釣り上げた幸福感は一週間程持続したが、負傷した左手人差し指の傷が癒えるにつれ、幸福感も薄まってきたのだった。

身体が新たな獲物を欲している・・・。

という訳で、大潮のこの日夏休みを取得し、俺はDDVセンパイと共に野毛屋第一忠丸に乗船した。

左舷トモにDDVセンパイ、右舷トモに俺、二人揃って大トモを押さえた上に潮周りは大潮、我々の勝利は約束されたかに見えた・・・。

午前中の下潮に左右両ミヨシでヒット、しかしいずれもバラしてしまった。船長がヒラメを1枚ゲットしただけで潮止まり、すると「剣崎まで走りますから!」とアナウンスがあり船はフルスロットルで南下開始!しかしコマセ真鯛の超人気ポイントで果たして魚はラバージグを追うのだろうか?

30分程走ってコマセ船団のやや南寄りで停止、船長の合図で仕掛けを投下したのだが・・・

「!」

時間帯としては潮が止まっているはずなのに、猛烈な下潮が流れていて100gのラバージグがほぼ真横にかっ飛ぶ!これではテンヤの客は底立ちが取れようはずもない!

「ダメだ、潮が早過ぎて釣りにならない!」

仕掛けを上げるよう指示があって、遥々やって来た剣崎で結局一流しすらすることなく見切りをつけ、船は元いた横須賀沖へ哀愁Uターン。思えばこのアタリから雲行きは怪しかった。

横須賀に戻ると不思議な現象。潮の流れが変でボトムを取り辛く、しかも上潮が流れてるはずなのにラインが時には正反対に流される。

船長のポイントの見切りも異様に早く、次々と移動を繰り返す落ち着かない展開に。

不思議に思って船長に「この潮どうなんすか?」と尋ねると「酷い二枚潮で特に深場では釣りにならねえ!」との返答。台風が近付くと、こんな潮になりやすいのだそうだ。しかし台風が近いったって沖縄の遥か先の話しなのにな・・・。

その後、僅か客は6人の大名釣り状態だったのにオマツリが連発、潮流に翻弄される事を嫌った船長はその後20mそこそこの浅場ばかりを狙い、それでも3時半まで粘ったのだが遂に船中本命は型を見なかったのだった。

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激しい波しぶきを上げながら疾走する第一忠丸。キャプテン勇治、怒りのフルスロットルだ!

【釣果】
7時20分出船、15時40分沖揚がり
トラギス1尾

【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:シマノ カルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号

【本日の総括】
カワハギで定番の外道、トラギスの顔を久し振りに拝めて嬉しかった・・・わけがネエだろ!

前厄男二人が乗り込んだというのに何故か天気には恵まれ、風もなく、潮は大潮。これ程までに好条件が整ったにも関わらず釣れないんだもん、ストレス溜まっちゃうぜ、マッタク!
まあそれでも船中ゼロなら諦めるしかないですな。

唯一の収穫は沖揚がり寸前にDDVに本命らしきアタリがあったこと。なにしろアタリそのものが非常に貴重な釣りだけに、これだけでも相当経験値が上がったはずだ。

次こそは揃って良型を仕留めましょう!

しかしいつもは賑やかなキャプテン勇治もこの日は昼を過ぎた辺りから表情険しく完全寡黙。そして帰港して別れ際に「ああ、今日は疲れた。」と力無く呟いたのだった。
釣りを愛し、客を大事にするキャプテン勇治。大潮なのにこの貧果、この日一番辛い思いをしていたのは彼だったのかもしれない。


【ダンキチ・ナオミのオマケコーナー】
出船前の風景。
隣りのフグ船を見ると、なんと弊社が誇るメチャワルオヤジ、大先輩のI氏が乗ってるじゃないか!
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決してミヤザキハヤオではございません・・・。

この日は平日水曜日。

大丈夫か、ウチの会社?