アンアンアン、とっても大好きオキえもん・・・5/30沖右エ門丸

先週中頃あたりから相模湾のノッコミ・アオリが好漁だ。

乗合を出しているどの船宿も大型に沸き、数も出ている。

前週の腰越・飯岡丸で一人乗り遅れたリベンジを果たすなら、今しかないっ!

大漁揃いの相模湾アオリ乗合船のなかでも、一際目立つ怒涛の釣果を叩き出している茅ヶ崎・沖右エ門丸に狙いを定め、単独で初参戦した。天気予報は曇り時々雨、潮回りは小潮、おまけにこの日の夜には仕事が入っているという悪条件揃いなのだが、ま、なんとかなるでしょ!


・・・。

まあこれだけ好釣果が続けば同じ事考えてる奴は沢山いるよな・・・。


出船1時間前の5時半に現地に着いてみれば、アオリ船には30人近い客が・・・。
こんなんで釣りになるのか!?

とりあえずここまで来たからにはやるしかねえ!俺は仕度を整え船に乗り込んだ。

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船自体は俺が今まで乗った釣り船の中で最も大きいのだが…

案の定船の上はごった返しており、誰と誰の間が俺の正しい釣座なのかわからない!
途方に暮れながらもタックルのセッティングを施していると突如舞い込むGOOD NEWS!
本日カサゴ船に客が来なかった為、急遽アオリ船2隻体制に!船頭が「大トモ以外空いてます!最前も空いてますからどうぞ御自由に乗り換えて下さい!」とアナウンスしているのだが、俺は正に3.5mのロッドに道糸を通している真っ最中で動けず!

しかし調度良い具合に客が散らばり、両船とも16人ずつ(のはず)となった。
結局俺の釣座は左舷トモ4番手、ミヨシから数えると5番手、完璧など真ん中という不利な釣座だ。しかしこれだけ混んだアオリ船は全盛期の野毛屋以来、なんかテンションが上がる!

定時に出船した第10沖右エ門丸、まずは茅ヶ崎名物烏帽子岩周辺の浅場から攻める。ノリが悪いとみるとポイントの見切りが早く、徐々に東へ東へと移動。
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サザンでお馴染み烏帽子岩渡し船が出ているようで、岩の上には多くの釣り客が…。

東へ移動するにつれ、ポツポツと本命が上がり始めた。

船長が「昨日まで濁ってたんすけど、今日の潮色は真っ青なんで、ピンクとオレンジのローテーションだけでは釣れないかもしれませんね。茶色とか深緑とか色々なエギを試してみて下さい。」とアナウンス。更に「これだけ沢山お客さんが乗ってると、一番重用なのはシャクリ方です。見てるとシャクリの間隔が10秒以上空いてる方がいらっしゃいますけど、まず釣れないですよ。5秒に一度、鋭くしゃくってみて下さい。」
『!!!』こ、このアドバイスは正に我が師・野毛屋のキャプテン勇治と全く一緒じゃないか!

俺は野毛屋で身に染みついた釣法で自信を持ってしゃくる。なにしろ釣れないこの釣りで最も重要なことは“自分が正しい事をしている”という自信を持つこと!

すると

“ズンッ!”「キタアアアアア!」

取り込みを手伝ってくれた船長が「お、型いいっすね。写真を撮らせて下さい。」とのことでいきなり記念撮影だ。ムフフ、写真は嫌だけど気分は悪かろうはずもない。

東へと移動するに釣れ、船内も活況を呈してきた。何故かヒットは右舷に集中していたけど・・・。
投下したラインが毎回のように船の下へと流されていくので、或いは右舷が潮先になっていたのかもしれない。

右舷で3人連続で乗った流しで、俺の右側隣の隣りで短竿をしゃくっていたアングラーにも乗った!これは船がアオリの群れに突っ込んだに違いない!俺もシャクリを更に鋭く、幅を押さえ目にして間隔を短くしていると、

“ズドンッ!「ノッタアアアアアアア!!!」
「あれ?」巻いても巻いてもドラグが滑るだけでちっともラインが巻けない。
「乗ったと思ったけど違いますね。」と船長もアナウンス。なんだ、根掛かりか…。ラインを手繰って引っこ抜くと、「!!!」ずっしり重たいラインが持ち上がるし、なんかグイグイ生体反応が出てるじゃねえか!買ったばかりのリールのドラグ設定が甘かったようだ!ドラグをガッチリ締めて巻くと巻ける巻ける!イカの姿が海面に見えたところで、船長がようやく気付きランディングをサポートしてくれた。
「おお、さっきより型いいっすね!もう一度写真撮らせて下さい!」

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バケツからはみ出ちゃう~~~~~!

連続して良型キャッチ。
ウフ。
ウフフフ。
苦手だった相模湾、完全制覇!!!
俺は人生の壁をまた1枚越えたような達成感を味わった。

ちなみにヒット・ルアーはいずれもYO-ZURIのマーブル・サクラダイ4.5号。前週DDVセンパイが4.5号のエギで1.7Kgの大物を仕留めたのを目の当たりにし、俺も翌日急いで4.5号を調達したのが大成功した!
正にBIG BAIT,BIG FISH!ありがとう、DDVセンパイ!

しかしこの後事件が起こった。

“ズンッ!”「うぉおおおおおお!」
俺は心の中でヘンリー・ロリンズのような雄叫びをあげた!ラインが巻けないので根掛かりしたかと思った刹那、ガッチリと締めたはずのドラグからジリジリとラインが放出され始めたのだ!おおお、どんどん出て行くライン、これはモンスター級のアオリかあああ!
巻いても巻いても寄せられない!巻く手を休めるとラインが放出される。普段は真下にジェット噴射で走るだけのイカが、船から離れるように横に走っている印象だ!
「オイ!根掛かりしたらリールで巻くんじゃなくて、ラインを手で持って引っ張らないと竿が折れるぞ!」トモ二番手のオッサンが高圧的に言ってきやがった。親切心で言ってくれているのだろうが、俺は口のきき方を知らないオッサンは嫌いだ。雑音なんか無視して、モンスターをそいつの眼前に突き出して驚嘆させてやるッ!
しかし突如、“ブチン!”
なんとPE2号ラインが、中オモリとの連結部分からブレイクしてしまったのだ!

「…。」

1個しかない4.5号のヒット・エギと、まだおろして2回目の税込み2100円もする勇治のキングシンカーをロスト。

これで心が折れたのか、その後仕掛けを作り直して戦線に復帰しても、全く釣れなくなってしまった。
折からの疲れと睡眠不足による眠気でめまいにまで襲われる始末。

・・・。
とりあえず昼食とって気分転換だ!

東へ東へと進路をとり続けた船は、気が付けば江ノ島の東側に。すると、
「あ!飯岡丸のアオリ船だ!」
前方100M先に先週俺だけを仲間はずれにした憎き船の姿がみえる。クソ~~~!見返してやる!

俄然闘志が湧いてきた。

4.5号はないけれど、同じマーブル・サクラダイの4号ならある。
俺はワンサイズダウンした同じカラーのエギをシャクリ始めた。

すると、
“ドカーン!「乗った~~~~~!」
またまた船長が取り込んでくれる。
「おお、良い型ですよ!」と船長。そして操舵室に戻ると「良型が上がりました!」とアナウンス。ちなみにこの船長、オリエンタル・ラジオの藤森君に似たやや甲高目の美声の持ち主。タナを指示するアナウンスの声が非常に聞き取り易くて好印象だ。

そしてその直後、
“チュドーン!”「また乗ったあああああ!」
「おお!連荘です!」と船長がアナウンスすると、タモを持ってまた駆け寄ってきた。
「これも相当良い型ですよ!」と船長。そして「全部型いいっすね!今日は変だなあ~、小さい型しか掛からない人と、良型ばっかり釣る人に分かれちゃってるんですよ。」幸い俺は後者にカテゴリーされたわけだ。

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これは、イカのラッシュ・アワーや~(彦麻呂風に)

沖上がりは13時半。
俺は満たされた気持ちで港へ向かう船の中、DDVセンパイや会社のチョイワル・オヤジH氏に自慢のメールを打ち続けたのだった…。

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一仕事終えたマニアス・アオリ・スペシャル350越しに望む烏帽子岩。そこはかとなく漂う満足感


【釣果】
6時半出船、13時半沖上がり
アオリイカ 4杯

【タックル】
ロッド:マニアス・アオリスペシャル350
リール:スピードマスター201
ライン:PE2号、ハリス:フロロ6号

【ヒット・ルアー】
YO-ZURI マーブル・サクラダイ4.5号
YO-ZURI マーブル・サクラダイ4号

【本日の総括】
♪アンアンアン、とって~も大好き、オキえ~もん~!
相模湾でやっと良い目にあえた!念願の2キロ超え達成はならなかったけど、非常に満足!
ありがとう、オキえもん!

ところで高速道路が近くを走っていない上に距離もそこそこあるし、随分遠いイメージを抱いて茅ヶ崎が、早朝の空いた道路を走れば僅か自宅から50分という近さであることを発見した点も今回の成果と言えよう。第三京浜と横浜新道の通行料金は合わせても450円とリーズナブルなのも嬉しい。

実は今日を最後に今シーズンのアオリを止め、夏の釣り物へと移行しようと考えていた。
実際に他の魚を狙うべく専用タックルも揃えた。

でももう一度乗りたいね、沖右エ門丸。