三十代最後の釣行…4/11野毛屋

いよいよ不惑へのファイナル・カウントダウンが始まった。

・・・。

色々思うところはある。が、とりあえず40歳になる前に二連敗中のアオリイカをどうしても釣りたい!
という訳で待ちに待った土曜日に向かったのは勿論野毛屋。

快晴、微風、予想最高気温24度、潮まわりは大潮。コンディションは申し分ないが最近ツキというツキに見放されてる俺。果たして・・・。

12人の客を乗せ、定時5分遅れで出航した第一忠丸。俺の釣座は奇しくも前回ボウズを喰らった時と同じ左舷ミヨシ二番手。嫌な予感がしないでもない。だがこの釣座で釣ってこそ本当のリベンジと言えるのでは?なにしろ区切りの大事な釣行、今日の俺はあくまでも前向きだ!

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雲ひとつない青空、風もなく穏やかな天気。

最初のポイントは竹岡沖。ノッコミ狙いで浅場を攻めるのかと思いきや、水深20m台半ばのいつも通りの深さだ。
かなり速い下げ潮が流れており、船はみるみる沖へ流されていく。なんか期待できそうだぞ。
最初の流しで右舷ミヨシ付近でいきなりヒット、更に次の流しでも右舷ど真ん中でヒット!活性は高そうだ。

そして次の流しで“ズドン!”「キタ~~~~~~!」開始僅か20分、左舷のファースト・ヒットはこの俺だ!「お、こりゃデカイぞ!」操舵室からキャプテン勇治が顔を出して叫ぶ。確かにリールのハンドルははじめ根掛かりかと思ったほどやたらと重く、竿は根元からフルベンドだ!しかし、「ああああ、バレた!」当の本人である俺より先にキャプテン勇治が叫ぶ。
「・・・。」
嫌な事を思い出した。先週の小見山丸でも朝一でバラシ、そのままボウズだったのだ。
悪い流れは続いているのか?
「あの竿の曲がり方は1キロはゆうに超えてたぞ!」とキャプテン勇治。
更に「最初底に張り付いたみたいになかなか上がってこなかったろ?あれは大型の特徴なんだ!」と畳み掛ける。なるほど。最初根掛かりかと思ったのはそういう訳か。逃がしたイカはでかかったということだ。
しまいには激昂して「だいたいリール巻きはじめるのが早過ぎるよ!大型はバレやすいんだから、乗ったら直ぐに巻かずにしばらく泳がせてガッチリ掛けなきゃ!」と何故か怒られる俺。
「・・・。」キャプテン、お気持ちはわかりますが、悔しいのは俺の方なんだってば!

気を取り直して再開!しかしこの後は右舷の胴の間でポツン、ポツンと2杯、暫くおいて右舷ミヨシで1杯乗ったのみ。なかなか厳しい。
まだ沖上がりまでたっぷりと時間はあるのだが、いまだ連続ボウズの傷癒えぬ俺はだんだんと焦ってきた。

ところでこの日の東京湾、まるで開成フォレストのように暗く濁っており、今までに見たことのないような水色だった。濁り潮に効くというオレンジ系のエギに変えてみようかとも思ったが、朝一で大型が乗った(バラしたけど)暗色のエギに全てを託し、ひたすらシャクリ続ける。
すると、「?」突如エギと中オモリの感触が右腕から消えた。ラインを巻き取ると、道糸と中オモリの接続部分のチチワが結び目からブレイクしていたのだ!そういえば最後にチチワを結び直したのはいつだったろう?全く覚えてない。エギをしゃくる度に負荷がかかり、さらにアオリが乗ったらより激しい負荷がかかるこの釣り、PEの強度に甘んじてノットのチェックを怠っていた己の過失といえよう。
この瞬間、朝一から感じていた嫌な予感が確信に変わった。

新たな仕掛けを作り戦線に復帰したものの、俺の士気は上がらない。


「俺はキュウセンがいいと思うんだけどな。」用を足すために操舵室から出てきたキャプテン勇治が、トイレの前に釣座を構える俺がずらりと並べたエギを見て呟く。
よし、ここはキャプテンを信じてキュウセンをチョイスだ!すると次の流しで、、、
“ズンッ!”「キタ~~~~~~!」
「お!ひとり乗ったぞ!」アナウンスするやいなやキャプテン勇治が操舵室から飛び出し、タモを持って俺に駆け寄る!姿を現したのは1キロ・オーバーの良型アオリ、これも足1本にかかっている状態だった。「まだ巻き始めるのが早いんだよ。」とキャプテン。「アオリが乗ったら竿を立てて暫く待って泳がせると、もっとガッチリ掛かるから。」とのアドバイス
操舵室に戻ったキャプテン、窓から顔を出して「やっぱりキュウセンは強い!」と力強く一言。全くもってその通りです!

だんだんと潮が流れなくなり、アオリも殆ど乗らなくなってきた。上げ潮が流れるまで我慢の時か?キュウセンに見切りをつけ、俺だけのアタリエギを求めて次々とエギをチェンジ。
すると、“ズンッ!”「キタ~~~~!」
「お!ひとり乗ったぞ!」とアナウンス。更に「おお!もうひとりきた!」更に更に「おおお!三人きた!」更に更に更に「四人だ!四人乗ったぞ!どうなってんだよ、潮は後ろから流れてるんだぞ!」
船がアオリの群れに突っ込んだようだが、俺を含む乗った4人全員がミヨシ寄り。
潮先のアングラーが誰ひとりとして乗らない現象に首を捻りながらも、還暦を迎えたとは思えない軽やかな身のこなしでひらひらと船上を跳び回り次々とランディングをサポートしてゆく。

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良型二杯ゲット!

潮が止まると剣崎へ船を走らせたのだが、上げ潮が流れ始めてもアオリの乗りは悪く、左舷ミヨシで上がった一杯が午後の全ての釣果だった。

「すいませ~ん、剣崎は3時までしか釣りできないんで、今日はこれで上がっていきま~す。」

というわけで珍しく定時ピッタリで沖上がりとなった。

【釣果】
7時20分出船、15時沖あがり
アオリイカ2杯


【タックル】
ロッド:マニアス・アオリスペシャル350
リール:カルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE1.5号、ハリス:フロロ6号


【ヒットルアー】
ヤマシタ キュウセン4.0
YO-ZURI ピンク/バイオレット4.0


【本日の総括】
3、2、0、0、1、0。これは俺が陣取った左舷6人全員の釣果。船中合計も17杯とふるわず、「釣れて良かった!」というのが率直な感想だ。

終わり良ければ全て良し。

こうして俺のガラスの三十代は幕を閉じようとしている。

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炙ったゲソをつまみにビールを飲みながら薄皮剥きに悪戦苦闘中。