今、タコ焼きがアツイ!

と言っても物理的温度のことではなく、俺のkocoronoお話。

さて、全ての関西の方を敵にまわす覚悟であえて言えば、俺は「お好み焼き」などという食べ物を認めない。あれは食事ではなくおやつであるというのが俺の認識である。
仕事で大阪へ行った際、相手先から誘われてお好み焼屋へ行くことはあっても、自らリクエストして行くことは絶対にない。
プライベートで関西に行っても、昼食にお好み焼屋へ入ることはあっても、夕食をお好み焼で済ますことはまずない。
いや、決してあの味が嫌いということではなくて、むしろ美味いよ。でも「おやつ」にしてはボリュームがあり過ぎる為、あれを食した後に(俺が求める類の)夕食を摂る事に、疲弊した俺の内臓が耐えられるはずもなく、なんとなく「一食損をした」気分になってしまうのである。

それに較ぶれば、タコ焼きのなんと潔いことよ!タコ焼きはタコ焼きでありタコ焼き以外の何物でもない。メイン・ディッシュの前に1パック食べれば、ビールのアテに供される最高の前菜。食後に1パック買って帰れば家若しくはホテルで飲み直す際の最高の肴に。その気になれば2~3パック一気に食ってお好み焼きよろしくメイン・ディッシュにだってなり得る七変化。ああ、愛しのタコ焼き。


先日大阪出張に出掛けるという会社の後輩と、昼飯時に互いの知っている梅田近辺のタコ焼き屋の話しをしていたら、タコ焼きのイメージが脳裏にこびりつき寝ても覚めてもタコ焼きのことが頭から離れなくなってしまった。「じゃあそこら辺で買って食えばいいじゃないか。」とあなたは言うかもしれない。或いは言わないかもしれない。いずれにせよ、これは俺にとって非常に困った事態なのだ。
何故ならば、キンキンに冷えたビールとアツアツのタコ焼きが同時に存在しなければ、俺の欲求は満たされないからだ!テイクアウトしたタコ焼きは自宅に着くまでの間にすっかり冷めてしまうし(レンジで温め直してもしっかり味が変わってるのよ)、かと言ってタコ焼き屋の軒先で缶ビール片手にタコ焼きを頬張る度胸も覚悟も達観も厭世もない39歳・既婚・中間管理職のボク。
これが大阪だったらさ、ホテル近隣の目についた屋台なりタコ焼き屋なりでサクッと買って、ついでにコンビニでビール買えば、『ハイッ、一丁アガリ!』ってな感じなのだが・・・。

そんな訳で最近の俺は、インターネットで見つけたタコ焼きバーにその日たまたま会社で残業をしていた部下をパワハラ並の強引さで強烈に誘い大雨洪水雷注意報の発令される中タクシーに押し込んで店に横付けしたり(苦労の甲斐なく美味くなかった)、または会社の帰りに自宅近所の惣菜屋で「手づくりタコ焼き」なるものを買い求めてしまったり(もちろんうまかろうはずもない)、はては先日の鹿島槍ガーデン釣行の帰りに、ビールが売っていないことなど100も承知しているのに談合坂SAで「名物・大タコ焼き」なんかを買ってしまったりと(まずくはないが物足りない)、完全に迷走・漂流状態へと陥ってしまった。
そして中途半端にタコ焼きを食すことで満たされるどころか更に高まる渇望感。

…。

…そんな訳で来週大阪出張を仕込んでいるのである。