春るるる

春めいてきた。
村上春樹風に言えば、“「やれやれ、また春か。」と僕は思った。”って感じだ。
何を隠そう(隠してないけど…)俺は四季の中で最も春が、次いで夏が嫌いなのだ。春夏より秋冬が好きだし、同じスケールならCメジャーではなくAマイナーと言いたい!
俺は決してコンサバティブな人間ではない(と思う)が、新しい物事や人に慣れるまで時間がかかる性質の為、基本的に変化を好まない。
卒業、入学、席替え、人事異動、引っ越し、最終回、新番組、出会い、別れ、等々こういったことの全てが嫌いもしくは好きではないのだが、これらは特に春に集中する。
それに加え例年俺を苦しめるキラー・ポールン・杉花粉。こいつの飛散も春がピークだ。
極めつけは俺の誕生日は4月、正に春なのだ!ガキの頃ならいざ知らず、初期中年の俺にとって誕生日は死への旅路の一里塚に過ぎず、気分は沈むのみである。
そして桜でも咲こうものなら路上は下品な酔っ払いどもで溢れ(外にゴザ敷いて飲む酒のどこが旨いというのだ!?)、しかも運悪く我が家の正面には立派な桜並木の遊歩道。しかも始末が悪いのは俺自身が花見に呼ばれて泥酔し下品な酔っ払いそのものになれ果てて翌日死にたいぐらいの自己嫌悪に陥ったりもする。そして花が散れば汚い花びらが路上を汚し今度は毛虫アタックが猛烈に開始。その後くせ毛の俺にとって天敵とも言える梅雨がくるのだ。

梅雨が明ければ夏が来るが、これも悪夢だ。なにしろ俺は暑がりで汗っかき、更に虫嫌いときている。
大学を卒業するまでは“夏休み”という特権があった。しかし特権を奪われた社会人にとっては地獄の責め苦でしかない。
ビールをのんでやり過ごすしかないのだが、ここでもう一本鎖がからまる。俺は痛風もちなのだ!遺伝的に尿酸値が高く、ビールの飲みすぎは恐ろしい事態を招くというアイロニー

…………暗い。漆黒。

何を言いたいのかというと、春の到来を告げるニュース・報道が、一様に嬉しそうなトーンであることに個人的に非常に違和感を感じるということだ!「やべえ、遂に春が来ちまいましたね。」ってニュアンスの報道がちょっとはあってもいいじゃないか!

しかし自然の摂理に逆らう事ができないのもまた事実。少しでも春を楽しむ努力も必要だろう。
というわけで「春告魚」といわれるメバル釣りでも始めてみようかな~、などと思う今日この頃である。
誰か教えてくれないか?