HEAVEN&HELL…2/2すそのフィッシングパーク

5:20起床。
『ううう、眠い、寒い…』二度寝の誘惑と格闘すること30分。
意を決してベッドを飛び出し6:30出発。先日のLAKE WOOD釣行で大物への飢餓感が高まっていた俺が目指す場所は当然すそのFPだ。

高速乗ったら横浜~厚木間で事故渋滞の表示。ゆっくり行こうかと港北PAで早々に食事休憩。再び車を走らせるも、既に事故の処理は終わったようで多少ノロノロ走行を強いられたものの目立った渋滞は無く8:10すそのFP到着。
今日は家で夕食を食べる約束をしているので、1日券ではなく男の6時間券1本勝負だ!

迷う事無く下池へ、前回と同じような場所に釣座を構える。

相変わらず魚影は濃い。
しかし誰の竿も曲がっておらず、今日もまた渋いようだ。
毎回似たような状況なので、この渋さにも慣れてきた。『そのうち放流があるだろう』と鷹揚に構え、まずはLAKE WOODで大活躍した鱒玄人2.0と2.9を片っ端から試す。
勿論釣れない。
ボトム狙いでBUX、オリエンを試す。
当然釣れない。
続いてプラグ、へのじファイター、Mitts、ソニクラMR、スミスJADE等タナを変えながら試す。
やっぱり釣れない。
『ふふふ、ヨミ通りだな…。』
簡単には釣らせてくれないことなんてお見通しだぜ!

1時間ほどアタリすらないような状況の中でもがいたいたら、やはり早々に現れましたザ・放流車!
俺の右10メートル程の場所に豪快にウブな魚どもをばら撒いていく。
すかさずNOA2.6の赤金にチェンジ!気持ち早めのリトリーブを繰り返していると『ガンッ!』ライン変化でアワセるまでもなく向こうアワセで勝手にフッキング!「ジジジジジジジジジ!~~~」ダ○ワのリールの下品なドラグ音と全く異なる控えめかつ上品なドラグ音を奏でる俺のツインパワー。「これこれこれこれ!」レイクウッドで味わうことのできなかった強い引きに翻弄されながらも自然と顔がにやける。
誰かがこの様子を隠しカメラで録っていて、後日『お前こんな顔して釣ってたぜ~』なんてそのビデオでも見せられようものなら、俺恥ずかしさの余り死にたくなっちゃうかもしれない。
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ヒレピンの綺麗な魚体、恐らく放流魚だろう。

更に同じルアーで攻めると、足元のかけあがり付近で右から魚が飛び出して俺のルアーをひったくった!反射的に竿を振り下ろすとダウン・フッキングが決まった!
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写真ではわからないが背中に大きな傷があるこの魚体、明らに放流魚ではない。放流で池全体の活性が上がったのか、またはカラーがアタリだったのか。

更に次のキャスト、着水から一呼吸置いてゆっくり引いてくると、ラインが張った!竿を引いてアワセを入れるとガッチリとフッキング!途中までは順調に寄せてきたのだが、突然「ジジジジジ痔痔痔~~ジジジジジジジジジジジ~~~~~~」とドラグの回転が止まらなくなった!『アレ?もしかしたらイトウ?ボク、イトウかけちゃったの?』今までの獲物と全く異なる直線的な強烈な引き、慎重に寄せるとそれは今まで見たこともないような大きなニジマス。ネットを見ると大暴れで大量の水飛沫が俺にかかったが何とかネットイン!
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(うわ~、見切れちゃっている上に角度が悪いのか全然大きさが伝わらない!)
ルアーをはずしていると隣りのおっさんが「おおお、すげえでけえじゃねーか」と声を掛けてきた。そのぞんざいな口のきき方にカチンときたのだが、喜びが勝りすぎて顔から笑みが消せず「いや~、とんでもなくデカイですよね~」と笑顔かつ敬語で応対してしまった俺。
でもその位嬉しかった!ドナルドソンではなく普通のニジマスだと思われるのだが、成長しすぎて体の色が海水魚みたい(近所のスーパーで売られていたワカシみたいだよ、色もサイズも)だし、ここまで育てるには養魚場の方も長い年月かけて手塩にかけて育てたに違いない。
写真では全く伝わらないが(ちゃんとしたデジカメ買おうかしら?)、今までの管釣り人生で間違いなく5本の指に入る最高の魚、長いファイトでグッタリしていたので丁寧に看病して(村田式人工呼吸を実践!)自力で泳ぎだすのを待ってからリリースした。ありがとう!

もう帰ってもいい位に満足、余韻が抜けず暫くは雑な釣りが続く。

30分ほど赤金を投げ、いい加減ルアーを変えなければ釣れないだろうという当然の事実に気付く。
ALF2.7黒、反応が無いので続いて同赤を試す。すると…
ピン!→シュッ!→ゴンッ!→フィッシュ!(解説:ラインが張る→アワセ→フッキング→ヒット!)
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こいつも良いファイト、改めて思うがすそのの魚はどれも引きが強い!大物が多いとされる釣り場であっても、小ぶりなサイズを釣り上げる合間に大物が混じるといった印象が強いが、ここは正反対。掛けた殆どの魚がとんでもない引きをみせる!

この後放流効果が薄れると俺の竿は完全沈黙、ポンド全体でも殆ど釣れていない暗黒の時間帯に突入した。
色々試さないと釣れない状況なのだろうが、とにかく大物を釣り上げた満足感が延々と持続している俺は超適当な釣りを展開。2時間程全く釣れずようやく「どげんかせんといかん!」と思い始めた。

で、バス用のRAPALA JOINTEDをチョイス。リトリーブ速度を変えたり、トゥイッチ入れたり、止めたりと色々試していたら、“ガツン!”と衝撃!これもドラグが鳴り捲りの強烈な引き!でもネットインしてみると口の横に針が外掛りしていた。『う~ん、これってスレかな…?』ハンドボールの“中東の笛”のように微妙な判定だが、一応ルアーにアタックして掛かったものとしよう!
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この後も渋い状況が続く。表層付近に多くの魚が見えるが、ヤル気がないのかルアーに見向きもしない。改めてボトムを探ってみようとオリエン4g消マホガンをチョイス。
やや沈めてからゆっくり巻くと、ラインが張った!『シュパッ!』(解説:鋭いアワセ)潜り込むような直線的な引き!しかしドラグが鳴るばかりで魚が全然寄ってこない。『なんだ、根掛かりじゃねえのか?』とリールを巻く手を止めると『ジジジジジ~~~』うわ、掛かってた!今度こそイトウか?イトウなのか!?もしくは伊藤か?さては伊東だな!
ブチッ!
それは唐突に訪れた。本日初めてのラインブレイクだ…。
何匹も大物を釣った後だけに、スナップを結びなおしておくべきだったよ…。

気を取り直して再開。
似たようなルアーということでオリエン4g消ブラックをセレクト。同じように攻める。
ピン!→シュッ!→ゴンッ!→フィッシュ!「キター!ヨミ通りだな!」
こいつが凄まじいジャンプを繰り返す。でも俺のニュー・ロッドがそんなイレギュラーな動きにも良く追従してバラさない!本当に使えば使うほど手放せなくなるようなロッドだ!
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終了まで残り1時間となった13時過ぎ、本日2度目の放流車が予想外に現れた!(『流石の俺もこれはヨミが外れたぜ…。良い方にな!』)
再びNOA2.6赤金をチョイス。良く見ると先程存分に働いたこのルアー、マスの歯によってついた無数の傷で塗装もボロボロになっていた。でも構わず投げる!
暫く投げ続けてもアタリが出なかったので『ルアーを変えてみようかな~』などと考えがよぎったその刹那、“グググッ!”気が付けば竿が絞り込まれてる!全くラインを見ていなかったのに自動的に掛かってます!
13:12
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どいつもこいつも強烈に引きやがるぜ、チクショウメ!

更に13:14
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13:20
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13:29
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NOA2.6赤金、大爆発!!!放流魚だろうがなんだろうがこの凄まじい引き、目茶苦茶楽しいじゃねえか!顔がにやけちまうじゃねえか!コノヤロウメ!!

ラスト30分は全く釣れなかったが、大満足で14時に納竿とした。


【釣果】
8:20~14:00
10匹(ニジマスのみ)

【タックル】
ロッド:TAPER&SHAPE GAAS-66XULT
リール:TWINPOWER 1000PGS
ライン:GT-Rトラウト・ゴールド 3.5lb

【ヒット・ルアー】
NOA2.6赤金、ALF2.7赤、RAPALA JOINTED、オリエン4g消黒

【ロスト・ルアー】
オリエン4g消マホガン

【本日の総括】
放流の恩恵に与っただけと言えなくもない今回の釣行、でもそんなの関係ない!10匹の魚と強烈なヤリトリを心ゆくまで楽しみ、本当に満足した。1日中釣って8匹9匹という貧果が続いていた俺のすそのライフ、6時間で10匹釣れれば数の面でも上出来だ。自宅から115Km、ガス代も高速代も開成に比べると嵩むわけだが、完全にやられましたよ。ここをホームと呼べるよう、更に通ってここでの釣り方を研鑽したいと思う。

と、普通ならここで終わりの釣行記、今日の最大のドラマはこの後待っていたのだ…。

東名裾野ICへ向け車を走らせる。途中のバイパス道、信号も無く快適な道なのだがそこで1台の白いワゴン車が俺を煽ってきた。普段だったらそんなお莫迦さんには喜んで道を譲ってさしあげるのだが、気分が高揚していた俺はアクセルを踏み込み加速、一気にワゴン車を引き離した。バック・ミラーをみると小さくなってゆくワゴン車。「へへへ、この身の程知らずが!」すると「?」ワゴン車の横から赤色等を大回転させた白バイが飛び出してきて俺を追尾、そして急加速して俺の前に入り『ついて来い』と手で合図されたしまったのだった…。

減点2点。罰金15000円。
無事故無違反、ゴールド・カードをウリにしていた俺の優良ドライバー人生はここで潰えたのだった…。
最高の気分から一気に地獄へ。
帰りの高速、哀愁を帯びたSOCIAL DISTORTIONのマイク・ネスの枯れた歌声がいつも以上に心に染みた…。