俺は競いたくない…1/13すそのフィッシング・パーク

KFC(会社・フィッシング・クラブ)の釣り初めを予定していたこの日、しかし参加者の仕事の都合で延期と相成った。まあ天気予報も雨だし丁度良かったかな、などと思っていたら…。
前夜家で酒を飲みつつテレビを見るともなく見ていたら、天気予報が「曇りのち晴れ」に変わってる!これは行かねば!開成?すその?
とりあえず目覚ましを5時にセットしたものの二度寝してしまい家を出たのが6時過ぎ。これでは開成のオープンには間に合うまい。この瞬間、初の休日すその釣行が決定。

マックで朝昼兼用のメシを食い、7時50分すその着。駐車場は車で埋め尽くされ、受付前は長蛇の列。更に天気予報がはずれ、シトシトと小雨が…。早くも挫けそうになったが、王禅寺で激混みポンドの訓練も充分に積んでいることだし、とりあえずタックルの準備をしてから順番待ちの列に加わる。
俺が受付を済ませた頃には既に上池は満員状態だったので、選択の余地無く下池へ。すると、「あれ?」
明らかに受付にいた人数より多数のアングラー達で池の周りが既に埋め尽くされており、更に放送席・テント・ノボリといった見慣れない光景が広がっている…。更によくよく見ればゼッケンを付けた数十人に及ぶ釣り人達。なんかよく分からないけど、釣り大会やってます…。
かろうじてスペースを見つけ実釣開始。王禅寺を上回る窮屈なキャストを余儀なくされる上、湖岸が曲線を描いているポイントに入ってしまった為常に左右とのオマツリのリスクが付き纏う。

大会参加者達は魚が釣れる度に検量の為本部席へ。その度に大爆音マイクが「え~、イトウ63センチ上がりました!」「え~、レインボー45センチ上がりました!」「大物はミノーで釣れてます!」「またまたイトウ、60センチ!」「この大物はバベルで釣り上げたそうです!」「どうもタナは深めですねえ!」
『うるせえ、この野郎!』
俺が陣取った位置が本部席、即ちスピーカーの真ん前だったのでうるさいわ気が散るわで大騒音公害状態だ。で、余りにイライラしていたので、本日の初の獲物を写真撮る前にリリースしてしまった…。ヒット・ルアーはNOA2.6サンスイ・オリカラでした…。なかなか良い型でした…。とても良い引きでした…。
気を取り直してキャストを再開するも、直後に激しいバックラッシュを起こしてしまった。開始早々20m程ライン・カットを余儀なくされる。なんか今回のライン、いつもと同じGT-Rドンピンのニュー・ラインなんだが巻いた瞬間からスプールへの馴染みが悪く妙な違和感を感じていたんだよな…。先行きに不安を感じる。
大勢人がいるが、魚も負けじと沢山入っており朝一はなかなか高活性!
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NOAで連発!特に大きいという訳でもないのに、どちらの魚も引きが強くて相当楽しめた。

と、ここで早くも放流車登場!ただでさえ魚影の濃いポンドに豪快に魚をばら撒いていく。
「え~本部席より情報です。只今の放流魚はアベレージ・サイズ40センチ以上、中には相当大物も入っているそうです。皆さん、頑張って下さい!」
『だからうるせえんだよ!!』
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セオリー通りのNOA赤金で1匹追加。綺麗な魚体、放流魚だろう。
しかしこの後急速に活性が低下、アタリすらない状況に陥った。
周りを見渡してもあまり釣れていないようだ。大物の到来を告げる本部席の迷惑マイクも沈黙。
退屈凌ぎに下池を取り囲む釣り人の数を数えてみる。1,2,3,4,5,6、、、、、!!!なんと俺を入れて63人が、この決して大きいとはいえない下池で63人もの釣り人が竿を振っていやがる!これだけプレッシャーが高ければ魚がスレちゃうのも当然だ。

「え~、それでは今から早掛け大会を行います。先着3名にルアー詰め合わせを差し上げます。皆さん一旦キャストを止めてください。」と唐突なアナウンスが入った。
大会と無縁の俺がキャストを止める必要は無いのだが、なんとなく投げ難い。ルアーをドーナ2.0消人肌に換え合図を待ってしまう。「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、スタート!!」俺も同時にキャスト!するとまあ、なんということでしょう!俺、イキナリのヒット!強い引きをいなして無事にネットイン。『へへへ、誰が優勝するのか知ったことではないが、真の勝者は俺だぜ!』
得意になってルアーを外そうと思ったら、ルアーが完璧に丸呑みされていて外れない!リリーサーを使っても外れず、プライヤーを魚の口に突っ込んでも上手く針を掴めない…。滲む血液、弱り行く魚、目の前で魚を殺すわけにもいかず、さりとてキープしたくもなく、最善の策とも思えなかったが止むを得ずラインをカットしてルアーを飲み込んだままの魚をリリースしてしまった。上手く針が外れてくれていればいいが…。ちょっと胸が痛まないでもない。

その後は試練の時間が続く。

11時頃、「本日二度目の早掛け大会を行います。今回が最後なので景品は先着5名に用意してます。」とかなんとか放送があったのだが、全体的に渋くて5人目が掛けるまで40分近く時間がかっていた(苦笑)。

見かねた釣り場が早くも本日2回目の放流実施。NAO2.6赤金→鱒玄人2.0放流赤金と攻めるも俺の竿に放流魚掛からず。
苦し紛れにオリエン4gSHを投げたら出会い頭で…
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釣り大会は12時に終了。
人はかなり減ったのだが、散々叩かれたポンドの活性はこの日二度と上がることはなかった。

忘れた頃に鱒玄人2.9ラッシュ・クロゴキで。これも出会い頭的な1匹だった。
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ポンドが汚れているとも思えないのだが、気が付けばラインが酷く黒ずんできた。触るとススのような物質が指に付着する。なんだろ、コレ?更にライン・トラブルも頻発、止む無くスプールを交換しようと予めラインを巻いてある替スプールを取りに車に戻った。と、途中の道中で放流車と擦れ違う。“えええ!?3回目の放流!?”ここまで客に釣らせてくれようとするなんて、なんと素晴らしい釣り場なんだろう!急いで車に向い、急いでポイントに戻るが既に何人かの竿がしなっている。俺もあわててセッティング、赤金ルアーを投げるが反応がない!
先程放流魚らしき魚を釣ったオリエン4gSHをチョイス。ヒット!→途中でバラシ。めげずにキャスト、ヒット!!→足元でバラシ。くじけずキャスト、ヒット!!!→またまたバラシ。涙をこらえキャスト、ヒット!!!!→何故だかバラシ。くううううううう!本日ここまでバラシが殆どなかった俺のニュー・ロッド、突如屈辱の4連続バラシだ!

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5回目のヒットはなんとかネットイン。こんな普通サイズがやたらと引くんだよな。

…。
……。
…………。
暗くなってきた。貧果のまま日没を迎えてしまった。俺は夕暮れ時の信頼ルアー、ALF2.7黒を迷わずチョイス。ところが反応はそこそこあるものの上手くのせられずバラシの嵐。おかしいなと思いフックをチェックすると、伸びちゃってる…。そういえば出番が多いルアーにも関わらず最近フックを交換していなかったな。この場でフックを交換するのも面倒だったので、蓮華2.5のマット・ブラックにチェンジ。すると…
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すそのでは珍しいブラウン。

その後完全に日が沈んだ後はグロー系スプーンを一通り使うも全く釣れず。ナイターに突入しても活性は上がらなかった。
寒いし腹減ったし気力も萎えたし、終了時刻まで30分残した5時半に納竿した。

【釣果】
8:30~17:30
9匹(ニジマス8匹、ブラウン1匹)


【タックル】
ロッド:TAPER&SHAPE GAAS-66XULT
リール:TWINPOWER 1000PGS
ライン:GT-Rトラウト・ゴールド 3.5lb(途中まで)
   :YGK NITLON GLEN 3lb(途中から)


【ヒット・ルアー】
NOA2.6(サンスイ・オリカラ、赤金)、DOHNA2.0(消人肌)、オリエン4g(SH)、鱒玄人2.9(ラッシュ・クロゴキ)、蓮華2.5(マット・ブラック)


【ロスト・ルアー】
NOA2.6(サンスイ・オリカラ)、DOHNA2.0(消人肌)


【本日の総括】
大会をやるならやるでHPで告知しておいて欲しかったな…。
放流効果も一瞬で消し飛ぶハイ・プレッシャー、本当に参った。
しかし、帰宅して記事を書いてみると、意外と嫌な後味が残っていない。それは三回も放流を行い客にどうしても釣らせたいという釣り場の意図がうかがえたこと、そして掛かれば強烈な引きを楽しめるグッド・コンディションの魚が揃っていたことの二つの理由によると思われる。
ポイントカードの捺印を見ると、今日が5回目の訪問となる。相性がイマイチなのか、腕が悪いのか、ここで釣り捲くった記憶がない。しかし、“条件さえ揃えば爆釣を演じられるのでは?”という気にさせる釣り場だ。開成を追われ家なき子となった俺、新しいホームとなり得るか?ちょっと通っちゃおうかな…。