セルフ・メンタル・メディケーション・・・12/19すそのフィッシングパーク

会社での俺を取り巻く愉快ならざる状況が一応峠を越えた。
安堵感と同時に、精神的肩こりともいうべき不快なしこりも俺の中に残ったような感じがする。
メンタル・ヘルスのセルフケアと前回あまりに釣れずに印象に残っていないニュー・ロッドの再テストを兼ね、会社を休んですそのフィッシングパークに行ってきた。
開成FSでのリベンジ釣行にしようか迷ったのだが、あそこに行ったら更なるメンタル・ヘルスの悪化も考えられるので、それは次回以降に持ち越しということで・・・。

前夜は忘年会で芋焼酎を痛飲したので早起きできず。熱いシャワーで二日酔いの不快感を消し去り、10時過ぎに出発。途中駒門PAで好物の肉玉そばを食しつつ、のんびり走って11時50分頃すその到着。タックルの準備を済ませ受付で5時間券を購入しまずは上池へ。水曜日の午後(という曲がオフコースにありますね)ということで、ポイント選びには苦労しない程度に空いている。まずは前回この池で立て続けに3個ロストした因縁のパイロット・スプーン、NOA2.6サンスイ・オリカラからスタート。前回はこのルアーでアクションを入れながらスローに引いていたら面白いようにアタリがあったのだが・・・。同じ池、同じような時間帯なのに全く無反応だ。少しずつ場所を変えながら丁寧に探るも全くアタリが無い。時たまラインが微妙に動くのでその度にアワセを入れるも全くフッキングしないのは、魚が口を使っているのでは無くルアーが魚体に触れているだけのようだ。
30分程無益な闘いを続けたところで、“いい加減ルアーを変えなきゃ釣れないよな”と当然の真理に気付く。何にしようかなあ~と迷っていたら、いきなり放流車が現れた!おおっ!こんなに空いている平日でも放流があるのか!さすがは人気エリア、手を抜かないなー。(この点は鹿島○とは大違い)迷うことなくNOAの赤金にチェンジ。放流ポイント付近を目掛けてキャストを繰り返す。ウブな放流魚達を根こそぎ頂いちゃおう!
・・・。・・・・・・。アレ?おかしいな。何投しても釣れない。
鱒玄人の放流赤金に変えてみようと思い立ち、キャストしたばかりのNOAを回収しようと超早巻きを開始したその刹那、『ゴンッ!』。え?超高速ルアーをひったくるような激しいバイト、まさかのヒットだ!思いもかけない獲物に戸惑いながらも強い引きを楽しみつつ寄せる。
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久々に対面したすそのの魚。写真では伝わりにくいが40センチに満たない普通のニジマスなのに、まるでドナルドソンのような太い腹。以前から思っていたのだがここの養魚場、エサをやりすぎなのでは・・・?

今の一撃は1秒間にハンドル2~3回転というありえない猛烈高速ブラックメタル式リトリーブがもたらしたもの。まぐれか?速巻きがいいのか?とりあえず同じルアーでもう1回キャスト。かなり速めに巻くと魚たちはルアーを猛烈チェイス!しかし速巻きだけになかなかフッキングしない。バイトし易いようにリトリーブ・スピードを落とすと今度は魚の反応も悪くなる。速すぎず、遅からず、微妙な速度で誘うとラインが張った!フィッシュ!
大きめの魚体が見えるが、何の苦も無く寄ってくる。
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残念ながら尾びれが欠損していた。放流魚狙いの赤金で釣ったもののこの魚体の傷み方は放流魚とは思えない。やはり今日は速引きが有効だと確信した。

続けざまにキャスト。同様に速めのリトリーブを続けるとやはり魚の反応はいい。なんか楽しいな、こういうの。何も考えずフルキャスト、何も考えず早巻き、それでも魚は追ってくる。難しいことなど何もない無邪気な釣りが精神的なしこりをほぐしていくのが実感できる。
本日の3匹目はすそので初めて釣ったブラウン。しかしルアーを丸呑み状態だった為救出に手間取り、写真を撮らずにリリースした。
その後2匹のニジマスを追加、結局放流後の30分で5匹を釣り上げた。
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下池から続々と釣り人達が移動してきて人口密度が急上昇してきたので、ある程度の満足感を得る事のできた俺はここで下池に移動することに。

道中の無人のストリーム・エリア、やたらと魚影が濃いので軽く1匹掛けて行くかと何気にキャスト。すると1投目からヒットするも足元でバラシ。続けざまにキャストするも魚のチェイスはあるが何故かフッキングしない。クソ!軽く遊ぶつもりが真剣に掛けにいかざるを得なくなり、結局15分程もかかって鱒玄人2.9桃色クラブで小鱒をゲットした。いくら魚影が濃くても釣れない時は釣れないのだ。

さてさて、上池で放流があったということは当然下池でも放流があったのだろう。同じような攻め方で様子を探ろうと派手目のルアーの速引きを試す。しかし所変われば何とやら、全く釣れない。
色々試しても全く釣れないので、パイロット・スプーンに戻して一から探りなおそうとNOA2.6サンスイ・オリカラをチョイス。空いているのを良いことに、右から左、扇形状に幅広く探りを入れていく。
沖の杭の周りにキャストした際に軽いアタリが連発。偏光サングラスを忘れてしまった為に水中が見えにくいものの、魚の群れのような影が見える。同じような場所を執拗に攻めていたら、ラインが右に動いた!アワセも決まってガッチリとフッキング!しかし喜んだのも束の間、フッと重みが消えた…。ルアーを回収しようと巻き取ると、!!!ラインが切れてる!ああああああ、俺の貴重なルアーが!
切れた箇所を見ると、スパッと切断されている。ラインに触れると、何箇所が魚に噛まれたような痕跡が確認できた。う~む、魚群でヒットした為に、もがく魚にほかの魚が寄ってきてラインに干渉してしまったのか?
2m程ラインをカットしてスナップを結び直し、二番手のパイロット・スプーン、鱒玄人2.9コンクリオアシスで探り直し。アタリはあるがのらないので同勝利ブラウンにチェンジ。すると…
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先程と同じような場所で掛かったのだが、今回は無事にネットイン。しかしこいつも肥満体だな…。
更に数分後、無人になったフライエリア方面目掛けてキャストするとラインが大きく弛んだ!ロッドを跳ね上げるとしっかりフッキング、するとロッドは急角度に絞り込まれ、ドラグが激しく鳴る!凄まじい引き、一瞬スレかと思ったが魚が頭を振っている感触が確かに伝わる。『イトウか?イトウなのか?』右に左に魚は暴走するがこのニュー・ロッド、ティップは魚の動きに上手く追従しつつバットがしっかりしている為こちら主導で魚を寄せることが出来る!魚体が見えたが何だコレ?あり得ないけどイナダでも釣っちゃったんじないかと思った位、ネットからもはみ出しまくりの巨大なニジマスがネットイン。しかし写真写真とポケットの携帯をまさぐっている内に暴れたこいつが池に落っこちてしまった!!
「ガビ~ン」(死語)
またやっちまったよ。また老後の楽しみをひとつ失っちまったよ。
一回り大きなネットか、深いネットに買い直すべきか…。

気を取り直して再開するもメンタル面のダメージのせいか、アタリは全く無くなってしまった。
気分を変えようとプラグを片っ端から使う。

BIG FIGHT松本で教わったRAPALAのシャッドに変えて数投目、ガツンというアタリが!一心不乱に巻いて寄せてみれば、「!!!」なんと脇腹にスレ掛り。がっかりしてぞんざいに巻いていたら“ブチッ!”っとライン・ブレイクしてしまった。このジョインテッド・シャッド・ラップ、既に生産中止となっており苦労して見つけた大事なルアーだったんだよな…。何故かここでは大事なルアーからなくなっていくようだ。

16時を過ぎると急速に暗くなってくる。“夕マズメとなればALFの出番!”とばかりに満を持して偏愛ルアーを投入。しかし釣れない。
16時半になると街灯が点灯する程の暗さに。ALFに見切りをつけ、BUXのグローをチョイス、UVライトで充分に蓄光させてからキャスト。すると薄暗く見えにくいながらもラインが張ったのが見えた!アワセも決まってフィッシュ!なかなかの引きの強さだが、これもいとも簡単に寄ってくる。
ランディングして写真を撮ろうとしたら、魚がクルクルと暴れまわり、魚体にラインが複雑に絡まってしまった。水中で処理しようと思い、一旦魚を戻すと“ブチッ!”とラインを引きちぎり、奴は帰って行った。

…………。
相次ぐラインブレイクに心が折れた俺はスナップを結び直す気力が湧かず、ここで納竿とした。

【釣果】
12:00~16:40
9匹(ニジマス、ブラウン)


【タックル】
ロッド:TAPER&SHAPE GAAS-66XULT
リール:TWINPOWER 1000PGS
ライン:GT-Rトラウト・ゴールド 3.5lb


【ヒット・ルアー】
NOA2.6(赤金)、鱒玄人2.0(放流赤金)、鱒玄人2.9(桃色クラブ、勝利ブラウン)、BUX2.5(グロー)


【ロスト・ルアー】
NOA2.6(サンスイ・オリカラ)、RAPALA(ジョインテッド・シャッド・ラップ)、BUX2.5(グロー)


【本日の総括】
ラインブレイクで大事なルアーを失い、数もそれほど釣れなかったとはいえ、久々に心の底から楽しめた釣行だった。開成での大惨敗事件以来、なんとなく釣りを楽しめない状態が続いていたのだ。
ところでニューロッドのGAAS-66XULT、凄い竿だということが使用3回目にして今日やっとわかった。
まず、重さ102gというのは70g足らずのメインロッド、レスターファインX-STREAM63SULの実に5割増し。しかしバランスが良いので長時間振り続けても重さを全く感じさせない!
魚がかかればしなやかなティップが魚の動きに追従してよく曲がりつつ、パワーのあるバットのお陰で魚に主導権を奪われることなく寄せられる。(実際巨大イワナの背びれにスレ掛りした際、難なくネットインできてちょっとびっくりした!)遠投性能も文句なしで、とくに2g台のスプーンが良く飛ぶ!
SULとXULの良いトコ取りみたいな感じで釣っていて本当に面白い。今日楽しめたのは精神的な開放感がもたらした面が30%、残りはこの竿によるところが大きいと思われる。
さて、今年も残り僅か。今年の借りは今年の内に返すべく、そろそろ忌々しいあそこへ行かねばならないな…。