タフでなければ生きていけない・・・10/8鹿島槍ガーデン

4~5日前から非常に気になっていることがあった。
「10/8の長野県北部の天気予報…雨。」更に「夕方にかけ雨・風ともに強まる。所により雷を伴う。」
おおよそ考え得る限り最悪の条件が重なっているじゃないか!
でも俺はこうも思ってもいた。『山の天気も秋の天気も変わりやすいんだ。そうそう天気予報も当たるまい!』ってね。でもさあ…………。
最近の天気予報ってメチャメチャ当たるんだな!

ココ暫く自分の意思やコントロールが全く効かない類の仕事に忙殺(でもないか…)されていたが故に、溜まりに溜まったストレスを発散させるべく「この日しか行けない」からと万難を排して組んだ今回の遠征先は聖地・“鹿島槍ガーデン”。泊りがけで二日に亘る釣行の予定を組んでいるのだがいきなりこのザマですよ。
4時起床、4時半に家を出て今回の遠征の同行者である友人(仮にA君)を迎えに行く。
中央道の韮崎を過ぎた辺りから激しい風雨。『ここは山梨、長野は晴れてるかも』という希望的観測も空しく鹿島槍の最寄、豊科IC降りても激しい雨。『ここから鹿島槍までは30キロも離れているし、向こうは雨降ってないかも』と祈りにも似た気持ちでIC付近のマクドナルドで飢えを満たす為だけの簡易朝食を済ませ、8時に鹿島槍ガーデン到着。先行者は車8台、人数にして15~20名程度か?3連休最終日にしては信じられないくらい空いてるけど、当たり前だよな。だってまるでシャワーを浴びているような激しい雨が、豪雨なんて言葉では生ぬるい程の凄まじい雨が降り続いているんだから!!

受付を済ませ、雨よけにウインドブレイカーを着込み、2号池ストリーム寄りアウトレットを挟み込むように友人と釣座を構えたのは8時ちょい過ぎ。
いつもはクリアな鹿島槍の2号池だが、激しい雨の影響で相当な濁りが入っている。
広い鹿島槍ならではのセオリーを無視したオリエン4gPKからスタート。数投しても全くアタリがない。急激な水質の変化で魚達もさぞや戸惑っているだろうとの目論見から、1つのルアーで粘ることなく次々ルアーを変えて様子をみる。
オリエン4g消オレンジに変えて1投目、豪雨の影響で見えにくいラインがハッキリ動くのが見えアワセを入れるとロッドがしなった!
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いきなり希少種のアルビノをキャッチ!

このルアーが当たりだったようで…
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僅か10分そこそこでアルビノが3連発!!おいおい、こんなに簡単に釣れちゃアルビノの希少価値が薄れるだろうが!アルビノの大量放流でもあったのだろうか?

しかし余りの豪雨の為、撮影する度に携帯電話がまるで水没したかのように濡れてしまう…。
というわけで携帯電話保護の為止む無くこの先の撮影は断念。写真が無いからこの先はあらすじ形式で…。

思いもかけないアルビノ3連発で、気を良くするというよりも戸惑いが大きい。動揺を抑えようと背後のストリーム・エリアへ移動、小さなプール状のポイントなのでルアーもサイズ・ダウンし、なんとなく選んだ下駄2.5マジョーラをキャストすると、3投目で極小レインボーをキャッチ。見慣れたサイズの鱒のお陰で平常心を取り戻し、再び2号池の元のポイントへ。
豪雨の影響か魚は潜り気味のようで、表層近辺では全くアタリがない。ということで深めの層を泳ぐ蓮華・BUX・オリエンでローテーション開始。
蓮華2.5ブルー・カモが鹿島槍で初仕事!ブラウンとアルビノ(まただ)を連続で釣り上げる。
降りしきる雨のせいでポンドは徐々に濁りを増しているようだ。それに伴いヒット・ルアーも変わるようで、マメにルアーを変えないとアタリが出ない状況に。BUX2.5ブラウン/オレンジでブラウンをゲット、続いてBUX2.5サンスイ・オリカラで鼻曲がりブラウンをゲット!ラインが殆ど見えない悪状況下、持てる集中力の全てを注いで凝視したラインの僅かな変化を見逃さず掛けた快心の1匹、やり取りも充分に楽しめただけにこれだけはどうしても写真を撮りたい!で、パチリ。
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同じルアーですぐさま大物がヒットするも、やり取りの最中に痛恨のラインブレイク。
BUX3.0オオツカ・オリカラ・マジョーラをセットして同様に深めのタナを探りブラウン追加、アタリが無くなったのでオリエン4g蛍光オレンジに換えてアルビノ1匹追加、これが本日の10匹目。
俺達レインウエアは上着しか持っておらず俺も友人(仮にA君)も下半身はジーンズ剥き出し。俺なんて中のパンツまで湿っちゃっている。
10匹釣って区切りも良い事だし、ずぶ濡れの下半身を少し乾かしつつ雨が弱まるのを待とうと管理棟へひとまず避難する事に。

で、改めて室内で自分の惨状を目の当たりにして俺は唖然としたわけよ。俺のジーンズは“濡れている”なんて生やさしいものではなく、洗濯機からピックアップしたような状態に。ポケットの財布と携帯を確認すると、どちらもずぶ濡れ…。(携帯大丈夫かよ?)ここで俺の記憶が突如フラッシュ・バック・・・・・・そう、それは今から遡る事34年前。お遊戯中に「先生、オシッコ!」の一言が言えずに園庭で失禁してしまった幼稚園年少組時代の4歳の俺(シャイだったのだ)。それ以来の懐かしい~感触が今まさに俺の下半身を支配している。何故紙おむつ業界が“サラッと”とか“抜群の吸収力”とアレほど声高に主張するのか身を持ってわかった。濡れたパンツって本当に気持ち悪いっ!今誰かが成人用紙おむつをくれたなら、俺は間違いなく着用するだろう。

雨は止む気配などまるでなく、弱まる気配すら全く無く、文字通りザアザアと降り続いている。そんな中で竿を振り続けている輩を室内から眺めていると変態にしか見えない。
する事もないので沢山置いてある新旧釣り雑誌を片っ端から読んでいく事に。もちろん村田師匠の記事を中心に読み進めていく。まとめ読みしていると浮き彫りになってくるのが“村田師匠の発言の矛盾”だ。でもそんなの関係ない!人間と言うのは矛盾に満ち溢れた生き物なのだ!

待てども待てども雨は止まず。さりとて旅館のチェックイン時刻にはまだまだ時間がある。濡れたジーンズ&パンツが否応無く俺の体温を奪っていく。寒い…。まぢで寒い…。これ程までに濡れたジーンズがそんな簡単に乾く訳ないし、これなら身体を動かしていた方がマシだ。で意を決して豪雨の中へ!俺が休憩してる間も休む事無く竿を振り続けていた(○○の)友人(仮にA君)の隣に再度釣座を構える。オリエン4g消人肌から再開。
あっさりブラウンが3連荘!やはり濁りが入った鹿島槍は釣れる!
スプーン・ワレットを開く度に大量の雨粒が入り込み中が濡れてしまうので、ローテーションも控えめにならざるを得ない。取り出し易い位置にあるオリエンのみでローテーションしていく。
その後は連荘はないもののコンスタントのアタリがある。でもいずれも小さなアタリばかりで上手くアワセないとバレてしまう。ただでさえ視認性が高いとは言えないライン(ドンピン)を豪雨の中で凝視するのは本当に疲れる。間違いなくハタから見たら今の俺も変態だ。でも釣りとは本質的にマゾヒズムを含有した遊びなのかもしれない。タフな状況で微妙なアタリを見逃さず掛けて釣り上げた喜びは何物にも代えがたいのだ。
バラシも多かったがポツポツと釣れる。でも寒い…。温泉に入りたい…。

俺を呼ぶ声がしたような気がしてふと横を見ると友人(仮にA君)が何やら左手を指差しながら叫んでいる。で、時計を見ると『あ、3時だ!』チェックインが出来る!ということでここで終了。

明日の天気予報は曇り後晴れ。本番は明日だ!


【釣果】
19匹
8:15~11:30
10匹(アルビノ5匹、ニジマス1匹、ブラウン3匹)
13:30~15:00
9匹(ブラウン7匹、ニジマス2匹)


【タックル】
ロッド:レスターファイン X-STREAM 63SUL
リール:05TWIN POWER 1000PGS
ライン:GT-Rトラウト・ゴールド 3.5lb


【ヒット・ルアー】
オリエン4g(消オレンジ、オレンジ、消人肌、消鹿志村イエロー、蛍光ピンク)、BUX2.5(サンスイ・オリカラ、ブラオレ)、BUX3.0(オオツカ・オリカラ・マジョーラ)、蓮華2.5(ブルーカモ)、下駄2.5(オオツカ・オリカラ・マジョーラ)

【ロスト・ルアー】

BUX2.5(サンスイ・オリカラ)

【本日の総括】
大変なタフ・コンディションだったが活性は低くなかったのが救いか。
でも前回のような民度の低いアングラーどもに囲まれるよりは悪天候の方がまだマシだ!
この日は大町温泉郷の某旅館に宿泊。
芯まで冷えた身体に温泉が心地よく、吉川ひなの五木寛之と並ぶ3大風呂嫌いで名高い友人(仮にA君)もこの日ばかりはのんびりと湯船に浸かっていた。

仲居さんに頼んで季節外れの扇風機を借りてズブ濡れのジーンズを乾かしつつ、明日こそは本番!と飲み明かすことなく早めに就寝した。

ちなみに帰宅後鹿島槍のHP確認したら、やはり「アルビノ200Kg放流」となっていた。いくらなんでもおかしいと思ったんだよな。