午前午後・・・5/11野毛屋

久し振りの釣り。
大型に沸く季節外れのアオリイカ、早くも白子が入り始めたフグが頭を過るも、いずれの種目も私の腕ではボウズのリスクが高い。

成都四川料理で有名な食の都なれども、海からは遠く、刺身の類いは一切無かった。
今、私はとにかく美味しい魚を食べたいのだ。
そうなのよ~。
ボウズだけは避けたいのよ~。

そんな訳でアジで保険をかけ、あわよくばショウサイフグの白子を確保しようというセコい目論見で、野毛屋の午前午後船を選択した。

しかし、釣りを始める前に私は絶望した。
ビシを忘れ、竿を間違え、竿休めを忘れ、フィッシュグリップを忘れた。
何らかの忘れ物をした時には往々にして悪い釣果に終わる事が多いのだが、これだけ豪快に忘れれば撃沈は約束されたようなものであろう。

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午前アジ、出船。
ポイントは小柴沖、25m前後。
そう言えば1月にタチウオ釣ったのは正にこの辺りの45mダチだったな。
豊かな漁場、小柴沖。

私の悪い予想は外れない事が多いのだが、案の定アジのご機嫌は麗しくない。
こういう時って往々にしてサイズも振るわないもので、所謂豆アジは混じらずも20cmぐらいの小アジが主体。
上っ側の潮だけが速く、更に淵の縁に船を止めているのでタナ取り難度も高め。
まめにタナを取り直してじっくり攻めるとポツリ、ポツリと食ってくる感じ。

おかずの確保は成功したので撃沈とまではいかないけれど、ここのところ川崎中山丸のアジ釣りで良型に恵まれていたこともあり、物足りなさは否めないところだ。

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ランチ休憩を挟んで二度目の出船。
フグ釣りは悩める釣りを通り越して最早不可解な釣りと化しており、つまり何の戦略も立てようがなく、苦手意識が高じて嫌悪感すら催し、近年は避けるように、関わらないようになっている種目だ。
しかし、白子持ちのショウサイフグは釣らなければ食べられない正に釣人の特権ですからね。
年に一度はチャレンジしなければ、と言いつつも記録を紐解くも実に2年振り、しかも2年前の釣行でも見事にボウズを喰らっており、最早釣れる気などまるでしないのである。

ところが。
一ヶ所目、「形見ました」の船長アナウンスがあった直後に空シャクリした竿にガツン、と衝撃。
慌てて巻くとなかなかに型の良いフグが上がってきた。
さらに同じ流し、アタリを感じてしゃくるとチップ、落とし込み最中に再度アタリ着底を確認してソフトにしゃくるも空振り、枝針にもアタックされた感覚もあり、最早これまでかと観念した後の悪あがきの四度目のシャクリでヒット!
二回り小さいながらも菱形ボディのなんとなく白子を持っていそうな個体をキャッチ!
あれ?
フグ釣りに過剰な苦手意識を持っていたのかな?
久し振り過ぎて悩む余裕すらなく、虚心坦懐に釣りをしていたのが良かったのかも。

しかし、3尾目をバラしてから後は、一切のアタリが無くなった。
餌すら全く取られない。

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16:15に沖あがりコール。
最初のポイントで三打数二安打、その後回った3箇所ではかすりもしない空シャクリ修行。

やはりフグ釣りは私にとって迷宮としか言いようがないようで...。


【釣果】
<午前アジ>
7時15分出船、11時沖揚がり
アジ23尾
<午後フグ>
12時30分出船、16時15分沖揚がり
2尾


【タックル】
<午前アジ>
ロッド:アルファ・タックル エアボーンスティック30T-200
リール:SHIMANO オシア・カルカッタ301HG

<午後フグ>
ロッド:マニアス・フグ・リミテッド
リール:SHIMANO ステファーノ201
ライン:PE1号


【本日の総括】
やはり小さい方がオスで、小さな白子がひとつ取れた。
冴えない釣りではあったけど、アジ、フグ、そして白子と当初の目論見は全て手中に収めることが出来たので、及第点ということにしよう。

なにより海面に己の顔が映るような晴天ベタ凪、気温も上がって初夏のような爽やかな陽気、こんな良い日に一日中船に乗って遊べれば、それだけで気分は最高である。

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久し振り過ぎて捌き方も忘れたフグ。
最近横着して刺身引く時には浅草かね惣の漁師包丁(所謂相出刃ですね)しか使っていないのだが、フグを薄く切るには明らかに不向きでした。

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白子。
食感は良いのだが、まだ充分に育っておらず、旨味に欠ける。

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アジ。
身も蓋も無い言い方になるが、結局一番旨いのはアジであった。

白子が本格化したらもう一度ぐらいこのリレー船のお世話になりたいな。