冬タチ最盛期・・・12/16中山丸(川崎)

走水沖の70mダチで、冬タチウオ祭が始まった模様。

釣れている時に行くというのが釣りの鉄則だが、幽霊魚の異名をとる気紛れなタチウオなら尚更というもの、私は慌てて中山丸に予約を入れた。

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この日はなんと3隻ある中山丸の全ての船がタチウオ出船。
ルアーに割り振られたのはアジで馴染みのある親方船長操船の小さな船だった。

しかし古くて小さな親方船は本気を出すとなかなかに速く、8時の竿入れ時刻前には走水のポイントに無事に到着。しかし竿入れ待ちのアイドリング中に突如大量の黒煙を後方から吹き上げ、浦安吉久の炎上事故の記憶新しい昨今、一抹の不安を覚えないでもなかった。

さて、肝心のタチウオだが一投目からバリバリの食いっぷり、しかも型がやべえ。
小さくとも指4本90cmクラス、抜き上げが躊躇われるようなドラゴン級も混じる、まさに冬タチウオ全盛期ならではの展開だ。
食味重視につき一本釣れるごとにキチンと血抜きを施し、抜けたらクーラーに仕舞う私のタチウオ釣りは決して手返しが良いとは言えないのにも関わらず、ものの40分でそんな型物が9本も釣れてしまい、早くも25リットルクーラーの容量が心配になってきた。

しかし、これもまた高活性タチウオあるある、道糸のラインマーカーにアタックされて高切れ発生。
ギンガー達は複数タックルを持ち込む人が多いけど私は男の一本竿、やむ無くラインシステムを組み直す。
FGノットで5号3ヒロ、更に電車結びで12号を1m。
ついでにトイレと食事休憩。

この活性高い時間帯のキャッチとタイムロスが、この日の釣りの全てであった。

この後は極端な食い渋り。
ワンピッチでは反応がないので大きくスライドさせたりポーズを入れたりというトリッキーな動きでアタリを無理矢理出すような感じだが、この手の釣り方はリーダーを切られるリスクも高まる訳で、アタリルアーを2つロスト。更に食いも浅いようで巻き上げ途中のバラシも頻発、13:45のストップ・フィッシングの合図があった時には14本と、結局朝イチのチャンス以降は僅かに5本追加したのみで戦いを終えた。

しかし!

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クーラーボックスはこの有り様ですよ。
はっきり言って食べるには充分過ぎる。

朝方吹き上げた大量の黒煙はやはり何らかのトラブルだったようで、回転数を上げられないのでゆっくり帰るとのアナウンス。

途中強めの通り雨にも遭遇し、さりとて小さな親方船の狭いキャビンですし詰めになる気もおきず、哀愁の雨ざらしとなって船に揺られ続けた。

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通り雨は大きくて完璧な形の虹を形成した。
そして帰港までは2時間近くを要したのだった。


【釣果】
6時45分出船、13時45分沖揚がり
タチウオ14本


【タックル】
ロッド:TENRYU OCEANIA OC581B-4
リール:SHIMANO スコーピオン1501XT
ライン:PE1号、リーダー:フロロ5号、先糸フロロ12号


【本日の総括】
クーラーずっしり。

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測ってみると、一番大きな指6本でも足りない程の極太の魚は120cmもあった。

タチウオさんには申し訳ない食べ方だが、この時期のこのサイズは胸焼けするほどの脂のノリなので、肛門から上、内臓のある部分は全て廃棄処分。
この部分の脂が特に凶悪だからだ。

しかしこんな贅沢な捌きかたをしても凄まじい取れ高である。

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尻尾寄りの細い部分を塩焼き。
細いと言っても夏タチウオの真ん中あたりの太さがあり、しかも脂ノリノリ。
塩焼きにして美味しい魚は多数あれど、タチウオの塩焼きは別格である。
内臓周りの身のような過剰な脂もなくて程よく上品。

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メインはやっぱり炙りですね。
いくらでも食べられるような旨さ。

バリエーション欲しくて煮魚にもしたけど、タチウオはやはり焼くか炙るかした方が真価を発揮するように思う。

残りは翌日会社に持ち込み、終業後に大宴会を開催して消費。
タチウオを初めて見るとか、初めて食べるという人の意外なまでの多さに軽く驚くも、彼らもその食味に大いに驚いていたようだ。